3分でポン!:特別展『運慶』、絶対に見逃しちゃいけないポイント
東京国立博物館で開催中の特別展『運慶』、連日行列の大人気です。今日はアートテラー・とに~さんに、特別展『運慶』で絶対に見逃しちゃいけないポイントを教えてもらいました。
平安時代から鎌倉時代にかけて活躍した仏師、運慶。多くの作品を造ったと言われていますが、運慶作として知られているのはわずか30数体。『運慶展』にはそのうち22体が集まりました。
横がポイント! 大日如来坐像
奈良の円成寺にある大日如来坐像は、運慶が若い頃の作品とされています。お寺に安置されている際はガラス越しにしか見られないこの仏像も、今回の展覧会では三百六十度、ぐるっと見てまわることができます。
後ろ姿を見て盛り上がる方も多いんですが、忘れてはいけないのが横からの眺め。実はこの大日如来坐像、後ろに二度ほど傾いているんです。これが運慶の表現するリアリティ。仏像というより、彫刻作品とも呼べる佇まいです。
日本最古、仏像に書かれた作者のサイン!
大日如来坐像の台座からは、運慶の花押(サイン)も見つかっています。仏像には作者ではなく依頼主が「〇〇作」と作者名を入れることが多いのですが、運慶は自らサインを入れています。
特別展『運慶』の混雑情報は、公式Twitter 運慶展〈混雑情報〉 で確認できます。
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