10時のグッとストーリー:標高1000mクラスの山で写真を撮る「低山フォトグラファー」の物語
番組が取材した「聴いて思わずグッとくる、GOODな話」をお送りする10時のグッとストーリー。
今日は標高1000mクラスの山で写真を撮る「低山フォトグラファー」、渡邉明博さんの物語をご紹介しました。
高い山は空気が澄んでいるので、絶景がいくらでも撮れますが、渡邉さんが登っている標高1000mクラスの低い山は空気の透明度が低く、普通に景色を撮ったら何の変哲もない写真になってしまうんだとか。
そんな条件のもとで、技術はもちろん、いいスポットを見つけ出すセンスも問われるのが、低山フォトグラファーの難しさです。
渡邉さんも最初は、美しい富士山の写真を撮っていました。しかし、富士山の写真を撮るカメラマンは世の中にたくさんいる。埋もれないようにするためには「視点を変えることだ」とひらめきます。
平地から富士山を撮るのではなく、見晴らしのいいJR中央線沿いの低い山に登って、その山頂から見える富士山を撮ろうと思ったのです。
山岳系の出版社に企画を持ち込み、ゴーサインもでました。ハードな撮影をこなし、2016年9月にとうとう自分の足で稼いだガイドブック『高尾山と中央線沿線の山』(山と渓谷社、本体2,200円+税)が完成しました。
登山愛好家たちの間では「使えるガイドブック」として重宝されています。