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サンデー早起キネマ『恐竜が教えてくれたこと』

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番組でご紹介した作品をブログでも味わって頂く「サンデー早起キネマ」

甘酸っぱい目覚めの時を思い出させてくれる作品がオランダから届きました。
『恐竜が教えてくれたこと』

完全な子供から一歩大人の階段を上り始めた時、あの頃の自分は何を考えていただろう…そんなノスタルジックな気分にしてくれるとっても素敵な作品です。

主人公は11歳の男の子サム。
1週間のサマーバカンスを過ごすため、家族と一緒にオランダ北部の静かで自然豊かな美しい島にやってきます。
サムは最近、“この世のすべての生き物はいつか死んでしまう”ということに気づき、「地球最後の恐竜は、自分が最後の恐竜だって知っていたのかな?」と答えの見つからない哲学的な疑問に思い悩んでいました。
そんなサムの前に現れたのが、地元の女の子テス。
眩いほど快活で、笑っていたかと思えば突然怒り出しちゃうような予測不能な女の子らしい言動でサムを振り回します。
テスはママと二人暮らし、パパは死んだと言い聞かされてきましたが、実はFacebookで死んだはずのパパをみつけ、島に招待したというのです。
12年間ずっと生き別れだったパパに対するテスの切なる思いを知ったサムは、テスが考えた奇想天外な秘密の作戦に協力することに。
やがて、このひと夏の冒険は周囲の大人たちを巻き込んで、てんやわんやの大騒ぎに!
果たしてサムはテスの思いをかなえることができるのでしょうか?

原作は、アンナ・ウォルツのオランダ児童文学の傑作「ぼくとテスの秘密の七日間」。
2015年には、青少年読書感想文全国コンクールの課題図書にも選ばれています。

サムもテスも、二人の家族たちも、島の人たちも登場人物がみんな個性的でとっても素敵。悪い人は一人もいません。
青い空の下に広がる島の美しい景色の中、はぐくまれるサムとちょっぴり大人びたテスの淡い初恋。
家族との関係、そして人生の複雑さに触れたサムの心の揺らめき。
等身大の子供の視点で生き生きと映し出しています。
にぎやかなストーリーの合間に、“死とは?孤独とは?家族とは何か?”を懸命に考える二人に触発されて、自分もつい考えてします。

究極の孤独を象徴する“最後の恐竜”のことで頭がいっぱいだったサムが、秘密のミッションのおかげで見つけた人生の素晴らしさとは?!
サムが成長するひと夏の経験…お子さんからご年配の方まで、“子供だったことがある人”なら誰でも、爽やかな気持ちになれます。
また一つ好きな作品が増えました。

『恐竜が教えてくれたこと』

3月20日(金)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開

公式サイト:http://kyoryu.ayapro.ne.jp/

監督:ステフェン・ワウテルロウト 
脚本:ラウラ・ファンダイク 
原作:アンナ・ウォルツ「ぼくとテスの秘密の七日間」(野坂悦子訳、フレーベル館)
出演:ソンニ・ファンウッテレン、ヨセフィーン・アレンセンほか
2019年/オランダ/オランダ語・ドイツ語/カラー/84分/英題:My Extraordinary Summer with Tess  

©2019 BIND & Willink B.V. / Ostlicht Filmproduktion GmbH

配給:彩プロ  宣伝:テレザ、ポイント・セット  後援:オランダ王国大使館

 

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