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サンデー早起キネマ『リンドグレーン』

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先週から、番組でご紹介した映画をブログでもご紹介しています!

世界中で愛されている児童文学作家アストリッド・リンドグレーンの半生を描いた『リンドグレーン』

幼い頃、彼女の作品を“夢中になって読みました!”という方も多いのではないでしょうか?
「長くつ下のピッピ」「ロッタちゃん」「やかまし村の子どもたち」シリーズなどの名作の数々は、世界の100以上の国で翻訳され、子どもたちに本の世界の楽しさ・素晴らしさを伝え続けています。

どの作品も、やんちゃな子供たちの生命力や豊かな世界観、大人顔負けの意志の強さ、子供ならではの自由な発想力に満ち溢れています。

そんなリンドグレーンは、スウェーデンでは紙幣になるほどの大きな存在ですが、彼女がどんな人だったのか、どんな人生を送ったのかというところを知る人は少ないのではないでしょうか?
もちろん、私も知りませんでしたし、考えたこともありませんでした。

この作品では、リンドグレーンの16歳から10年にも満たない波乱に満ちた激動の若かりし日々を描いています。

スモーランド地方の自然の中で、兄弟姉妹と一緒にのびのびと育ったアストリッドは、思春期を迎え、より広い世界や社会へ目が向き始めます。
教会の土地で農業を営む信心深い家庭で育ちながらも、率直で自由奔放な彼女は、次第に教会の教えや倫理観、保守的な田舎のしきたりや男女不平等に息苦しさを覚え始めていました。
そんな時、以前新聞に取り上げられた作文の文才を見込まれ、地方新聞社で働くことになり、そこで才能が花開いていきます。
しかし同時に、アストリッドの人生は思いもよらない方向に進んでいくことになるのです―――。

彼女が選択し歩んだのは本当に波乱万丈の人生で、でも、その荒波を乗り越えたからこそ、自由奔放な少女アストリッドは伝説の作家リンドグレーンになれたのです。

リンドグレーンを生き生きと演じた新星アルバ・アウグストが素晴らしかったです。彼女はデンマークの巨匠ビレ・アウグスト監督とスウェーデンの女優で監督のペルニラ・アウグストの娘。さすがの演技力です!

リンドグレーンがどんな思いで作品を描いたのかを知って、またロッタちゃんやピッピの物語を読み返したくなりました。

なぜ、アストリッドは最も革新的で影響力のある稀有な作家になりえたのか、
なぜいつまでも子供の心を忘れず理解できるのか…すべての答えがこの作品に!

『リンドグレーン』

12月7日(土)、岩波ホールほか全国順次公開

© Nordisk Film Production AB / Avanti Film AB. All rights reserved.

公式ホームページ:http://lindgren-movie.com/

監督・脚本:ペアニレ・フィシャー・クリステンセン 
脚本:キム・フォップス・オーカソン
出演:アルバ・アウグスト、マリア・ボネヴィー、マグヌス・クレッペル、ヘンリク・ラファエルセン、トリーネ・ディアホム

2018年/スウェーデン=デンマーク/スウェーデン語・デンマーク語/123分/カラー/シネスコ/5.1ch

原題:Unga Astrid 字幕:大西公子 字幕監修:菱木晃子
後援:スウェーデン大使館、デンマーク大使館 
配給・宣伝:ミモザフィルムズ レイティング:PG12

 

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