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サンデーキネマ『カポネ』

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おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
2/28は、とっておきの3本をご紹介しました。

1本目は、1920年代アメリカでその悪名を轟かせ、史上もっとも有名な伝説のギャング=アル・カポネの知られざる最晩年を映画化
『カポネ』

ご存知、アル・カポネは、禁酒法の下、シカゴで酒の密造や賭博場と売春宿の経営で荒稼ぎし、政治家・警察・マスコミをことごとく賄賂や買収で手なずけ、のし上がっていきました。
なんと、その頃は20代半ばでした!
敵対する組織は容赦なく攻撃する一方で、貧困層への慈善事業で庶民の喝采も浴びました。
シカゴに巨大な犯罪帝国を築き、およそ450件の殺人に関与したとされるカポネの血塗られた人生は、数々の映画の題材となっていますが、晩年を描いた作品はありませんでした。
この作品では、史実をベースに、カポネが1947年に48歳でこの世を去るまでに、どんな壮絶な運命をたどったのか?が描かれています。

1940年代半ば、およそ10年の服役を終えたアル・カポネは、フロリダ州の大邸宅で家族や友人たちに囲まれ、穏やかな隠遁生活を送っていました。
梅毒の影響で認知症を患い、かつて“暗黒街の顔役”と恐れられたカリスマ性は失われていました。
一方、そんなカポネを今も危険視するFBIのクロフォード捜査官は、彼が病気のフリ、演技をしているのではないかと疑い、隠し財産1000万ドルの在りかを探るため、執拗に監視しています。
やがて病状が悪化したカポネは、現実と悪夢の狭間で奇行を繰り返します。
果たしてカポネは、本当に身も心も壊れてしまったのでしょうか?
狂気と妄想にとりつかれた暗黒街の帝王、そのあまりにも衝撃的な末路とは?

映画『アンタッチャブル』や『スカーフェイス』などのアル・カポネの印象とは全く違うこの作品。
見どころは、破壊的な狂暴性と人間的な弱さ…極端な二面性を持つカポネを演じたトム・ハーディの怪演です。
連日4時間のメイクアップで晩年のカポネに変身しました。
意識が混濁したカポネの妄想を映像化した幻想シーンは、まるでサイコスリラーのよう!
妻やFBI捜査官など周りの人たちから見える現実のカポネは、過去の威厳の欠片も見られず、切ないばかり…現実と妄想、過去と現在を行ったり来たりするカポネをぶっ飛んだ演技で見せたトム・ハーディ。
ギャングの世界で頂点に立ったカポネは幸せだったのか?
幸せって何なのでしょうね。
それでも、エンディングでは、カポネの人間らしさを垣間見ることができます。

壊れているのは、世界か、俺か…
『カポネ』

2021/2/26(金)より、
新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国ロードショー

公式サイト:映画『カポネ』公式サイト (capone-movie.com)

監督・脚本:ジョシュ・トランク『クロニクル』『ファンタスティック・フォー』
出演:トム・ハーディ『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、
マット・ディロン『ハウス・ジャック・ビルト』、カイル・マクラクラン『ツイン・ピークス』
2020年/アメリカ・カナダ/英語/カラー/104分/シネスコ/ドルビーデジタル/原題:Capone
提供:ニューセレクト 配給:アルバトロス・フィルム
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