12月9日(日)放送の番組では、日本対がん協会長・垣添忠生さんをお迎えして「がん治療にとっての、家族の大切さ」についてお伺いしました。
自見:がんという病気にとって「家族」というのは
大きなキーワードになりますよね。
垣添:私は必ず患者さんに説明する時に「家族」のどなたかに、
立ち会って頂きます。がん患者というのは家族と一体と考えています。
淵澤:小さいお子さんのがん。「小児がん」の現状をお聞かせください。
垣添:年間2千~2千5百ぐらいの数の少ない病気で、
7、8割は治る病気です。
大人のがんとの違いは治療後、学校に行き、就職し、結婚する、
その長期間を見守っていくということです。
自見:お子さんなので、ホルモンを補充したり。
また放射線治療の前に、将来赤ちゃんがほしいかもしれないので、
卵子や精子を保存しておいたりするなど、
いま、ずいぶんと進んできていますよね。
垣添:数の少ない病気ですので、
年間で、一人か二人しか診ないという病院もいっぱいあります。
そこで国は小児がんを拠点病院に集約し、
関連病院、連携病院をいくつかつくって
小児がんを守る体制で動いています。
自見:たしかに、小児科で働いていても
ほとんど外来でいらっしゃらないですよね。
大きな総合病院で、血液のがんである白血病も、
来ても、年間、一人、二人ですね。
垣添:そうすると治療の経験も少ないし、
患者さんも不幸です。
出来れば、専門病院で治療を受けて、一段落したら地元に戻る
というのが、望ましいと思います。
自見:小児科の場合も、スクリーニング検査してすぐに
専門病院に送るということを訓練されています。
そのあたりのチームワークは、すごくよく出来ています。
淵澤:連携が出来ていると、家族も安心ですね。