6月12日(日)の放送ではタレントで俳優の奥山佳恵さんに「インクルーシブ教育」について伺いました。
淵沢 奥山佳恵さんは2001年にご結婚され、
翌年第1子となる長男の空良君を出産されました。
2011年には次男の美良生君を出産されました。
その後、美良生君がダウン症候群であることが分かりました。
尾木 次男の美良生君がダウン症候群だということを公表する時、
長男の空良君に、ご相談されたそうですね。
奥山 長男は小学4年生、多感な時期でした。
人とは違うということを、
もしかしたらお友達に
からかわれたりすることもあるだろうなあと。
長男の心のケアが心配でした。
そして公表してもいい？と相談したら
「なんてことないよ」と。
「僕の弟は可愛いし、僕は大好きだから、
もしも友達からからかわれたら・・・
僕の弟はかわいい時期が長いんだよって言って自慢する」と
言ったんです。
その言葉に私は背中を押されました。
そうだよね。恥じることないよね。かわいい子だよね。
長男から言葉のパワーを貰って、
みなさんに、堂々と知ってもらおうと思いました。
尾木 素晴らしい。頭で考えるんじゃなくて
感性が豊かというか、人間味が深いですよ。
尾木 現在、美良生君は小学校5年生。
地域の通常学級に通っているそうですね。
奥山 次男が小学校に上がる時に
「インクルーシブ教育」という言葉を聞きました。
そして地域の先生方から「子どもはみんなの中で育つんだよ」と
アドバイスを受けました。
私は恐る恐る通わせたら・・・
子供って寛容性がありますね。
色んな子供がいても、みんな包んでくれる、
子供たちの優しさに触れることができました。
今のところ、何事もなく通常学級に通っています。
そしてたくさんのお友達が出来ました。
週に1度、最大15人のお友達が家に遊びにきます。
尾木 素晴らしい小学校だと思います。
「インクルーシブ教育」というのは、
文科省も取り入れようとしたんですけど
ほとんどのところで、うまくいかないんです。
奥山 先生が合理的配慮を考えてくださって、
出来てもいい、出来なくてもいいという
大変おおらかな環境で次男を育ててもらっています。
先生方や子供たちの寛容さに助けられています。
小学校1年生の時は、私は勝手に肩身の狭い思いをしていました。
でも今、親ばか目線でいいますと、
次男がいるせいで、
みんなが優しくなっている気がするんですよね。
尾木 そこが「インクルーシブ教育」の素晴らしさなんです。
相互にいい影響が出てくるんです。
それを実践できている、すごいと思います。
