自見:まずは「里親制度」について、お聞かせください。
塩崎:里親もいろいろなパターンがあります。
週末だけのような短期間の場合。
そして安定的に長くやっていらっしゃる方もいます。
里親制度は、子供が18歳までの制度なんです。
なぜ18歳までと区切っているのかというと、
「人間関係のリミット」ではなく
「手当が出るリミット」なんです。
財政支援が18歳までと決まっているんです。
淵澤:里親になると手当が出るんですか?
自見:これは、意外と知られていないかもしれませんね。
塩崎:子供を育てには、食費など、色々とお金がかかります。
そういう出費をサポートしています。
自見:では続いて「特別養子縁組制度」についてお聞かせください。
塩崎:「特別養子縁組制度」は
自分の戸籍に、産みの親の名前が残らない制度です。
普通の養子縁組では「誰と誰の子供として、
自分が産まれてきた」と戸籍に残ります。
淵澤:日本での特別養子縁組、どれぐらい、いらっしゃるんですか?
塩崎:年間500人程度なんです。もっと増やしていかなければならない。
今後5年間で、1,000人に倍増したい。
世界を見ると日本は圧倒的に少ないんです。
自見:よく外国だと有名人のカップルが、養子縁組をして
仲睦まじいファミリーの写真を公開しますよね。
塩崎:1番多いのはアメリカで12万人。
その他、イギリスやドイツ、フランスも多いです。
自見:日本は、どうしたらアメリカなどの数字に近づけられますか?
塩崎:法務省所管の法律、これは民法なんですが、
いま、改正を議論してもらっています。
特別養子縁組と言うのは6歳までしか認められないんです。
これをもっと年齢をあげようとお願いしています。
淵澤:6歳までなんですか?
塩崎:そしてまた今は、貰う親が申し立てをしないといけない。
これだと、貰われる親と貰う親が直接ぶつからないといけない。
そこを児童相談所の所長が代わって、
申し立てをできるようにしたい。
自見:間に入る方をちゃんとつくるということですね。
そして塩崎さんは「子供たちが、本当の親と暖かい関係で育つのがいい。そのために親も子供もサポートする。でも、それがどうしてもうまくいかない場合は、できるだけそれに近い環境で子供が育つように、政治家としてはもちろん、社会全体として子供を育てていきたい」と抱負を語りました。