5月24日(日)の放送では、UNICEF東京 事務所代表の木村泰政さんに「ユニセフの母乳育児支援」のお話をお伺いしました。
淵澤 けさはユニセフが行っている母乳育児支援についてお伺いします。
木村 ユニセフはWHOと共に母乳育児を支援しております。
母乳は赤ちゃんに必要な栄養を与えてくれる最高の食べ物で、
免疫力を高めてくれる最初の予防接種です。
淵澤 確かにそうですね。
木村 途上国を想像して頂ければわかりますが、
家庭には水道などの設備はありません。
綺麗な水はなかなか手に入りません。
煮沸消毒などの心配することもなく、
母乳はお母さんから提供される最高の食べ物なんです。
しかし6ヵ月未満の母乳育児は、
世界でたった42%でしか実践されていません。
淵澤 ユニセフが行っている母乳育児支援について教えて下さい。
木村 ユニセフではお母さんが母乳で赤ちゃんを育てられるような環境を
整える支援を世界で行っています。
忘れてはいけないのは母乳育児にはサポートが必要だという事。
お母さんひとりの責任にしてはいけないこと。
ユニセフのサポーあげますと
より多くのお母さんが母乳育児を行えるように育児休暇ですとか、
職場での授乳をサポートするための政策を強化することですとか、
出産した女性に母乳育児のサポートを提供できるように
マタニティケアの質を向上させることです。
淵澤 ユニセフでは「The First 1000 days」という栄養支援キャンペーンを
行っているそうですね。
木村 このキャンペーンの名前の由来は、
赤ちゃんがお母さんのお腹の中に宿ってから
2歳の誕生日を迎えるまでが、およそ1000日なんです。
淵澤 そうですね。
木村 この期間に適切な栄養を摂取することは、
正常な脳の働きに欠かせません。
この期間に赤ちゃんがとった栄養の実に75%は
赤ちゃんの脳に使われております。
脳の中では1秒間に100万以上の新しい結合が生まれます。
つまりこの時期に栄養不要に陥るという事は
人生の中で最も脳が発達する時期に、
成長できなくなってしまうわけです。
そこでユニセフでは特にこの時期の赤ちゃんを対象にした
栄養キャンペーンを行っています。