放送局・放送日時
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8月24日に開幕する「東京2020パラリンピック」。
開幕まで3ヵ月を切り、様々な競技で日本代表の選考が大詰めを迎えています。
すでに内定を獲得した選手も続々と発表されていますが、2回にわたり、東京2020大会での活躍が期待される選手や各競技の情報をお届けします!
まずは、Going Upとも縁の深い「アーチェリー」。
Going Upファミリー、上山友裕(うえやま・ともひろ)選手が、前回のリオ大会に続き、2大会連続2回目のパラリンピック日本代表に内定しています。
4月20日には、オリンピックとパラリンピックをつなぐという思いを胸に、高知県で東京2020オリンピックの聖火ランナーを務めました。
「パラアーチェリーを知ってもらいファン層を広げたい。そして、車いす生活の方たちに堂々と生きていこうと思ってもらえるような姿を見せたい」と語りました。
現在、より良いパフォーマンスを目指してフォームの変更に取り組んでおり、東京2020大会本番に向けしっかり仕上げると話しています。
今年5月現在、上山選手は世界ランキング5位。「東京で金メダル獲得」と言い続けてきた上山選手の活躍を大いに期待しましょう!
パラリンピック競技に挑戦する動画シリーズ「鈴木亮平の熱血パラリンピックスポーツチャレンジ!」で、上山選手のご指導のもと、アーチェリーの体験をした鈴木さん。
「(上山選手が出場する種目では)70m先にある的に矢を放ち、正確に当てることができるのだからすごい!」と改めてしみじみ語りました。
こちらのホームページから「鈴木亮平の熱血パラリンピックスポーツチャレンジ!」のサイトに直接アクセスできますので、まだ見ていないという方、そしてもちろん、見たことがあるという方も、ぜひ動画をご覧ください!
このほかアーチェリーで東京2020大会出場が内定しているのは、こちらの選手です。
重定知佳(しげさだ・ちか)選手(女子リカーブ/初出場)
岡崎愛子(おかざき・あいこ)選手(女子W1/初出場)
大山晃司(おおやま・こうじ)選手(男子W1/初出場)
長谷川貴大(はせがわ・たかひろ)選手(男子リカーブ/北京大会・団体リカーブオープン4位)
宮本リオン(みやもと・りおん)選手(男子コンパウンド/初出場)
永野美穂(ながの・みほ)選手(女子コンパウンド/ロンドン大会)
続いて、「車いすテニス」です。
トップテニスプレーヤーとして世界中を飛び回る上地結衣(かみじ・ゆい)選手、国枝慎吾(くにえだ・しんご)選手の活躍に期待が高まります。
上地選手はこれまで、ロンドン、リオの2大会に出場し、リオ大会では女子シングルスで銅メダルを獲得しました。
そして、国枝選手はアテネ、北京、ロンドン、リオの大会に出場し、男子シングルスで2つの金メダル、ダブルスでは金メダル1個、銅メダル2個を獲得しています。
最新情報としては、6月4日~7日にテニスの四大大会のひとつ「全仏オープン2021」車いすの部の試合が行われ、上地選手、国枝選手ともにシングルスで準優勝の成績を収めました。
今後は、6月末から始まる四大大会・ウィンブルドン等を経て、東京2020パラリンピックに臨みます。
昨年の全仏オープンでは、女子決勝で史上初の日本人対決が実現し、上地選手が優勝、同じく東京2020大会への出場が内定した大谷桃子(おおたに・ももこ)選手が準優勝を果たしました。
世界的なテニスプレーヤー・ジョコビッチ選手も大きな関心を寄せる車いすテニスに注目です!
最後に、「ボッチャ」です。
赤と青のボールを6球ずつ投げ合い、目標とする白いボールにいかに近づけられるかを競うボッチャ。
前回のリオ大会では団体戦で日本が銀メダルを獲得し、一気に知名度を上げました。
Going Upファミリーでは廣瀬隆喜(ひろせ・たかゆき)選手(BC2クラス/北京・ロンドン・リオ大会出場★団体・銀メダルメンバー)、高橋和樹(たかはし・かずき)選手(BC3/リオ大会出場)の東京2020大会出場が内定しています。
高橋選手にご出演頂いたとき、鈴木さんはランプ(※)を操作する「アシスタント」に挑戦。
※障がいによりボールを投げるのが難しい選手は、滑り台のような用具を使用して投球します。
「アシスタントは楽しかったですね。ボッチャはゲーム性も高くておすすめです!」と、当時を振り返りながら語りました。
このほかボッチャで東京2020大会出場が内定しているのは、こちらの選手です。
杉村英孝(すぎむら・ひでたか)選手(BC2/ロンドン・リオ)★リオ大会・団体銀メダルメンバー
藤井友里子(ふじい・ゆりこ)選手(BC1/ロンドン・リオ)★リオ大会・団体銀メダルメンバー
江崎駿(えさき・しゅん)選手(BC4/初出場)2001年3月25日生まれの20歳!
河本圭亮(かわもと・けいすけ)選手(BC3/初出場)
中村拓海(なかむら・たくみ)選手(BC1/初出場)
田中恵子(たなか・けいこ)選手(BC3/初出場)
古満渉(ふるみつ・わたる)選手(BC4/初出場)
東京2020大会でみなさんが注目しているのは、どの競技でしょうか?
次回も引き続き、東京2020パラリンピックでの活躍が期待される注目選手たちをご紹介します!
5月29日(30日)の放送には、前回に引き続き、バレーボール元女子日本代表の大林素子さんにご出演いただきました。
大林さんはパラスポーツの普及活動にも積極的に取り組んでいらっしゃいます。
現役選手時代からパラリンピアンと一緒にイベントに出演するなど交流があり、お互いがんばろうと言い合っていた「仲間」だと話します。
引退をしてスポーツキャスターになってからは、アスリートのスポーツマンシップで社会貢献を推進する「HEROs」の活動に参加し、そのなかで、車いすバスケットボールや車いすラグビー、ボッチャ、ゴールボール、そしてシッティングバレー等を体験し、選手たちと一緒に練習する機会もあったそうです。
そこですっかりパラスポーツに魅了され、この魅力を伝えていかなければ、という使命にかられたと語ります。
実際にプレーしてみて得意だったのが、車いすバスケットボール。
パラリンピアンと小学校を訪れる活動を行っていらっしゃるとのことで、観光大使を務める会津若松市の小学校でも子どもたちと車いすバスケットボールをやったことがあるそうです。
長身の大林さんですが、意外にも一般のバスケットボールは苦手。でも、車いすバスケットボールではシュートが入るのだそうです。
座高と手の長さを生かして華麗にシュートする大林さんの車いすバスケットボール姿、見てみたいですね。
シッティングバレーボールは、言葉通り、座って行うバレーボールで床にお尻をつけた状態でプレーするパラリンピック競技です。
バレーボール経験者だからきっと得意、だと思ったら大間違いで、非常にハードなスポーツ。日本代表としてオリンピックに出場した大林さんでさえ「異次元の難しさ」だと語ります。
「相手のスパイクが鋭角でくるので当たったら痛い」と言いますが、一方で、一般のバレーボールにはないサーブブロックが許されるといったルールもあり、いろいろな戦術が使えてすごく面白いといいます。
そして「健常者と障がいのある人が一緒にできるスポーツなので、底辺が広がるといいなと思っている」と語ります。
大林さんの周りにも、高校時代や実業団で一緒にプレーをして、その後、怪我をしたためシッティングバレーボールに転向した方がいらっしゃるそうで、「好きなことがずっと続けられる場所があって良かった」と感じたそうです。
パラスポーツの魅力について伺うと、「私たちはパラスポーツだからとか、障がいがあるからと遠慮してしまうことがありますが、彼らからしたら当たり前のことで、パラアスリートは本当に強いんです。特別じゃない、自分たちで生きてきた、私たちよりも強いものを持っていると、毎回毎回感動しています」と語り、あるパラアスリートとのエピソードを話してくれました。
大林さんが30代前半のころ、パラリンピックでメダルを獲得した義足の女子選手と100m走をした時のこと。まだまだ自分もいけると思って競争に挑みましたが、完敗という結果に終わったそうです。
その時、世界のすごさ、パラリンピアンの偉大さを感じたといいます。そして同時に、パラアスリートの「思いの強さ」を知ることができた貴重な経験だったと振り返りました。
最後に、上をめざして進もうとする方に伝えたい“Going Upな一言”を伺いました。
『努力することを先送りしないで、楽することを先送りにする』
これはご自身に言い聞かせている言葉だといいます。がんばること、努力、掃除…いろいろなことを明日やればいいかと思ってしまいがちですが、そう思うとずっと先送りになるので「今」がんばろう、そして明日楽をしようと思うように心がけているそうです。選手時代もこの気持ちを大切に「今日を乗り越えたらきっと明日も頑張れる」と練習に取り組んでいたということです。
大林素子さんのリクエスト曲: YOU ARE LADY, I’M A MAN / 杉山清貴&オメガトライブ
高校時代にずっと聴いて歌っていたという一曲。恋愛禁止の時代、好きな人を想いながらもバレーボールの練習をしなければ…と揺れ動いた青春時代の思い出の曲だということです。
5月22日(23日)放送のゲストは、バレーボール元女子日本代表の大林素子さんでした。
大林さんは3月26日、福島県の会津若松市で行われた「東京2020オリンピック」聖火リレーにランナーとして参加されました。
歴史が大好きで、特に好きなのが新撰組。
お墓参りにはこれまで100回近く行き、ゆかりの地を巡るなかで、結局は会津だろうと3年前から会津若松市に移り住み、現在は、市の観光大使も務めていらっしゃいます。
そのようなご縁から、福島県での聖火リレーに参加。
桜ゴールドのトーチを掲げ、鶴ケ城をバックに笑顔で走る姿が印象的でした。
「走りたい方がたくさんいる中で、責任と重みと期待を背負って走り終えました」
現役選手時代には、1988年のソウル大会からアトランタ大会まで3大会連続でバレーボール女子日本代表としてオリンピック出場を果たしました。
子どもの頃は、歌手や舞台俳優に憧れていたといいますが、身長が高いことでいじめにあうこともあったそうです。
自分は女優や歌手になることは無理なのか…と思っていた時、バレーボールをテーマにしたアニメ「アタックNo.1」を見て、「私もこれになってやろう!」とオリンピックを目指しバレーボールを始めました。
「子どもの頃の『がんばろう』というエネルギーがそのままオリンピックにつながった」と振り返るように、学生時代はバレーボールに打ち込み、21歳で憧れのオリンピックの舞台に立ちました。
大林さんにとって、オリンピックはとても大きな存在でした。
「オリンピックは私自身というか、29歳まではそのためだけに生きていたので、私のすべてです。私の生きる場所でした」
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、東京2020大会は1年延期となりましたが、もし仮に自分が現役選手だったとしたら「絶望」と受け取めただろうと、大林さんは語ります。
あと1年だから、と特にオリンピック1年前からの期間は追い込みの練習をするときで、その1年はすごく長く感じたといいます。
「あと1年」がさらに続き、そこにコロナ禍という状況が重なるとなると、大林さんの言葉に重みが増します。
世界中のアスリートがかつてない経験をして困難に立ち向かいながら臨む、東京2020大会。
オリンピックの開幕まであと2か月となりました。
バレーボールでは男子日本代表「龍神NIPPON」、そして女子日本代表「火の鳥NIPPON」の活躍が期待されています。
先輩としては「メダルを獲ってくれないと困る」と、大林さんなりのエールを送ります。
女子日本代表について伺うと、「東京2020大会の1年延期によって、若い選手が一気に力をつけて主力になってきた」と話し、そのことで「選手層が厚くなった」と評価。
なかでも注目しているのは、副キャプテンの古賀紗理那(こが・さりな)選手。
エースでありながらオリンピックに落選した経験があり、その悔しい思いがあるからこそ「今日本で一番のっている選手」だと期待を寄せます。
そして、若手選手で名前が挙がったのが、石川真佑(いしかわ・まゆ)選手。
男子日本代表キャプテンの石川祐希(いしかわ・ゆうき)選手の妹で、兄弟でのオリンピック出場が期待されています。
さらに、誰とは選べないほど海外にもすばらしいプレーヤーがたくさんいて、日本のVリーグで戦った世界のトッププレーヤーたちの活躍にも注目してほしいと声を弾ませました。
そして、パラリンピックでは「シッティングバレーボール」が行われますが、シッティングバレーボールについては次回、お話を伺います。
どうぞ、お楽しみに!
大林素子さんのリクエスト曲:Big Shot!! / ジャニーズWEST
「 ワールドカップバレー2019」の大会テーマソング。大会に出場した選手たちも大好きな一曲だということです。