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2017年11月14日
ウィルチェアーラグビー・菅野元揮選手 (1)

今回のゲストはウィルチェアーラグビーの菅野元揮選手です。

 

ウィルチェアーラグビーは、車いす競技の中で唯一コンタクトが認められている激しいスポーツです。
競技用の車いすもバスケットボールやテニスとは違い、補強されていたり衝撃に耐えられるような構造になっています。また、守備用と攻撃用で形状の違う車いすがあるのも特徴です。
手足に障害のある選手たちがプレーする競技ですが、車いすの車輪をまわす時には、手で握るというよりも肩や腕で押して前に進みます。
ラグビーという名前がついていますが、ボールは楕円形ではなく、バレーボールを改良して作られた専用のボールを使います。
ボールをコントロールしたり車いすの操作をする時にすべらないようにするため、手袋(グローブ)には松ヤニをつけたりもします。

 

菅野選手はもともとアルペンスキーの選手として全国大会にも出場するほどの実力の持ち主でしたが、中学生の頃、試合中の事故により車いす生活になりました。
怪我をした時は、すごく落ち込んだり悲しい気持ちにもなったそうですが、そんなことはしていられない、こんな体にはなってしまったけれども、どうやって楽しく生きていこうかと考えるのに必死だったそうです。

 

そんな時に出合ったのが、ウィルチェアーラグビーのドキュメンタリー映画「マーダーボール」。
こんなおもしろい世界があるんだ、自分もすぐにこの世界に入らなければと思ったそうです。
ウィルチェアーラグビーの魅力はなんといっても”タックル”。
その魅力に惹かれ、競技を始めました。

 

実は最近また「マーダーボール」を見たという菅野選手。
競技を始める前は、ただ『かっこいいな』とか『すごいな』と思っていたそうですが、映画の中の選手たちと同じ土俵で戦っている今、自分もここまで来たんだなと思うと同時に、この人たちに負けてられない、もっともっと頑張らなければという感情がわいたといいます。

 

現在は、ウィルチェアーラグビー日本代表として活躍している菅野選手ですが、昨年のリオ2016パラリンピックに日本代表として出場することは叶いませんでした。
パラリンピックでの日本の戦いを見て、いい試合をして銅メダルを獲得したのは嬉しかったけれど、一方で悔しい思いもあり、もしも自分が日本代表に入っていたら、銀メダルだったのではないか…という気持ちになったと正直に話してくれました。

 

これまでは、がむしゃらに、ただひたすらに、金メダルを獲って世界で一番のプレイヤーになりたいと思って頑張ってきましたが、”日本代表”は、 結果が全ての世界。
菅野選手は今、日本代表としての責任感を強く感じ、より精度の高いトレーニングに励んでいます。

 

次回もウィルチェアーラグビーの菅野元揮選手をお迎えしてお送りします。
どうぞお楽しみに!

 

2017年11月7日
メンタルトレーニング上級指導士・田中ウルヴェ京さん (2)

ニッポン放送では日本シリーズ 試合延長のため11月4日の放送が休止となりました。

この回の内容は、11月23日(木・祝)

ニッポン放送 ホリデースペシャル『三菱電機プレゼンツ 鈴木亮平 Going Up プラス』(時間:15:00~16:00)の中で放送致します。

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メンタルトレーニング上級指導士・田中ウルヴェ京さんを迎えてお送りした第2回目。

今回は、田中さんがメンタルコーチを務める、男子車いすバスケットボール日本代表について伺いました。

 

リオ2016パラリンピックで一回いろんなことを終え、2017年は “全てを壊す年”。

自分の成功体験や失敗体験…すべてをゼロにする、ゼロどころか“壊す”のが2017年だといいます。

人は“一回自分を疑ってみる”という時期をちゃんと持たないといけない。勝手な成功体験なんていうものだけで高めようというのは“傲り”でしかないので、まず自分をつぶす練習に取り組んでいます。

 

(誤解を恐れずに言えば)パラアスリートはどんな結果になっても「よく頑張ったね」と言われてしまう、たとえ負けたとしても。でも、これってどうだろうか?

本当にメダルが獲りたいのであれば「メダル獲りに行きます」と言っている最中の自分は、すごくカッコ悪いはず。なのに、メダルを目指しているだけでも凄いですねと言われることに対して、どれだけ満足しないかということをしっかり持っていないと、みんなが応援してくれることで、どこかでもう充分だと自分が決めてしまうと、絶対努力できなくなってしまう。

パラアスリートはそれを自分でちゃんとわかっている、と田中さんは言います。

 

選手たちからの声で多いのは、日本代表という重みやプレッシャーからくる『緊張』。

科学的に言われていることは、それだけ大事なことなので「もちろん緊張はする」。

これに対しては、その緊張の種類を自分でちゃんと可視化することによって、悪い緊張は排除し、良い緊張はもっと高めるというやり方を実践します。

例えば「周囲の目が気になって緊張する」のであれば、周囲の目は自分でコントロールできないことなので、いかに気にしないようにするかということになってくるけど、その緊張が「自分がちゃんとできるかという不安」からくるものであれば、それは“ちゃんと不安になっておく”ことが大切なんだそうです。そして、今日すべきことは何かを具体化する、今日に集中することで、いい緊張に変えることができるんだそうです。

 

“全てを壊す年” 2017年の先は『試す』→『整える』→『行く』。

その『行く』年が、2020年です。

男子車いすバスケットボール日本代表、2020年までの歩みをしっかり見ていきましょう!

 

最後に、田中ウルヴェ京さんが上を目指して進もうとする方に伝えたい”Going Upな一言”を伺いました。

『明日 死ぬかのように生き、永遠に生きるかのように学べ』

これは田中さんの書斎の壁に貼ってある言葉(ガンジーの名言)。

小さい頃から死ぬのが怖くて、すぐ死ぬかもしれないのになんでこんなに頑張る必要があるんだろと思っていた田中さん。ある時、その考え方を変えようという思いに至ったそうです。明日死んでもいいように今日ちゃんと生きて、でも永遠に生きるかもと思っておけば、これ大変、すごく学んでおかなければならない。そうすれば、50歳だからとか70歳だからとか思わなくてすむと思った。

そんなエピソードを話してくれました。

 

リクエスト曲:ミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール』より『 I am what I am 』

※シンクロ選手を引退した後に自分のことがわからなくなり、シンクロをとったら何もない人間だと悩んでいた時にアメリカ(留学中)で観たミュージカルの中の一曲。“私は私”という歌詞にとても共感したそうです。

 

(番組こぼれ話)

田中ウルヴェ京さんの話にとても興味を持ち納得した様子の鈴木亮平さん。

「役者にもメンタルコーチが欲しい。メンタルコーチを初めてつけた俳優になろうかな(笑)」と話していました・・・

 

次回のゲストは、ウィルチェアーラグビーの菅野元揮選手です。どうぞお楽しみに!

2017年11月7日
ホリデースペシャルのご案内

11月4日(土)ニッポン放送では『ショウアップナイタースペシャル 日本シリーズ 第6戦 』試合延長のため、放送がございませんでした。

この回の内容は、11月23日(木・祝)

ニッポン放送ホリデースペシャル
三菱電機プレゼンツ鈴木亮平GoingUp プラス

(放送時間:15:00~16:00)の中で放送致します。