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2019年10月4日
フリーアナウンサー・久下真以子さん (1)

今回のゲストは、日本一パラスポーツを語れるアナウンサーを目指し活動している、フリーアナウンサーの久下真以子(くげ・まいこ)さんです。

現在、月に1回BSで放送されているパラスポーツの番組でサブMCを務めていらっしゃいます。

 

久下さんがパラスポーツに出会ったのは2011年の秋。

NHK高知でキャスターをしていた時に、(高知県が地元の)車いすラグビー日本代表キャプテン・池透暢選手を取材したことが大きなきっかけとなりました。

当時、車いすバスケットボール選手として活躍していた池選手。左手が不自由なため片手でシュートを打つ姿を見て衝撃的を受けたといいます。

超人プレーをいとも簡単にやってのけ、「想像を超えてくる人」だと感じたそうです。

 

それからは、なんとなく障がい者スポーツに携われたらいいなと思っていたそうですが、2012年のロンドン五輪でフリーアナウンサーの山岸舞彩さんが現地リポートをしているのを見て、(フリーアナウンサーでもこういう道があるのか。じゃあ私も東京を目指してみよう)と決め、札幌でのキャスター生活を経て上京しました。

ある日、声帯炎を患って病院に行くと、偶然、待合室のテレビで池選手の特集が放送されていました。

それを機に、また取材したいと思うようになり、再びリオ2016パラリンピックの前の年から追いかけることになったそうです。

池選手の取材をする中で、特に印象に残っているのが「目の前のことを積み重ねていった結果、一つ一つクリアしていったら、パラリンピックだった」という言葉。

大きな目標ばかりに目がいき叶うのだろうかと不安になることもあるそうですが、この言葉を思い出し、まずは目の前のことを全力でやらなければと気を引き締めるそうです。

久下さんは最後に、「池選手が人生変えてくれました」と笑顔で語りました。

 

久下さんのリクエスト曲:今、咲き誇る花たちよ / コブクロ

ソチオリンピックのテーマ曲。NHK札幌のキャスター時代、東京進出を目指して2年間みっちりスポーツに向き合ったそうです。ソチオリンピックの時には、北海道出身の選手が多かったこともあり大忙し。真夜中にパブリックビューイングに行って、翌朝−12度の旭川で街頭インタビューをしたり…3週間毎日鼻血を出していたほどだったそうです。ただ、東京進出という目標があったから頑張れたといい、今でもこの曲を聴くと当時のいろいろなシーンが蘇るそうです。

 

次回も、フリーアナウンサーの久下真以子さんをお迎えしてお送ります!

2019年9月26日
車いすバスケットボール男子日本代表・古澤拓也選手

8月29日から9月1日まで、車いすバスケットボール男子日本代表の国際強化試合「三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP 2019」が、東京都調布市の武蔵野の森総合スポーツプラザで行われました。

 

閉会式ではプレゼンターを務めた鈴木亮平さん。

大会を終えたばかりの車いすバスケットボール男子日本代表選手に、直撃インタビューを行いました。

今回は、若手のエース・古澤拓也(ふるさわ・たくや)選手にお話を伺いました。

 

今大会、日本代表の目標は「優勝」。

東京2020パラリンピックで金メダル獲得を目指す日本代表にとっては、全勝優勝を果たした昨年の大会に続き、2連覇という目標を掲げて臨んだ大会でした。

前回大会の経験から「1試合、1試合、しっかり勝ち切る」ことを大事にしたといいます。

 

予選ラウンド、日本は韓国との初戦を65対42で制し白星発進!

しかし、2戦目で昨年の世界選手権3位のオーストラリアに60対77で敗れる結果となりました。

続くイラン戦では、世界選手権4位の強豪を相手に日本の「粘り強さ」で40分間戦い抜き、 63対57 で勝利。

総当たり戦で行われた予選ラウンドを終え、日本、オーストラリア、イランが2勝1敗で並びましたが、得失点差により、日本は3位決定戦へと進みます。

韓国との3位決定戦は、日本が 50対36で勝ち、最終戦を勝利で飾りました。

 

「僕たちは優勝を目指して頑張ってきましたが、決勝に行くことができませんでした。しかし、最後の試合で韓国に勝ち切ることができたのは僕たちにとってすごくプラスになることで、自分たちが今、最低限できることをやったという心境です」

3位決定戦を終え、古澤選手はこのように率直な感想を述べました。

この試合を会場で観戦した鈴木亮平さんは「第3Qで古澤選手が決めた3ポイントシュートで試合の流れが変わった」と話し、これに対して古澤選手は「チャンスはすごくあったので、もっともっと決めるべき場所で決めたかったのですが、やっと、第3Qのあの場面で、気持ちで入れることができました」と冷静に振り返りました。

 

パスやドリブルといったボールハンドリングを得意とする古澤選手。

この1年間、取り組んできたことは、ボールを持っていない「オフボール」でのプレー。

車いすバスケットボールならではの〝バックピック“〝クロスピック”といったスキルや速攻など、ボールを持たない場面でのプレーを重点的にトレーニングを重ねたそうです。

この大会では、「得点力のある選手をアシストで活かす」ということを自身のテーマとしていたといいます。

その結果、「自分自身が得点を取れる場面、シュートを狙える場面でもパスをしてしまった」という反省点もありましたが、それでも、イラン戦や3位決定戦では「自分が積極的にシュートを狙うことによって、アシストをするという部分も見えてきた」と手ごたえを感じたそうです。

 

「ご自身のプレーに点数をつけるなら?」という質問に”30点”と辛めの評価。

「自分が決めるべき場所で決めていれば勝てたし、自分がアシストをもっともっと成功できたらチームは勢いに乗れたと思います。できるイメージはあったのに、ミスが出て成功できなかったので30点です。ただ、来年に向けて、これからレベルアップする幅というものも考えての点数です!」と理由を語ってくれました。

 

今大会では、昨年からさらに成長した若い世代の選手たちの活躍も目立ちました。

日本代表の中で自分たちの世代をどう捉えているのか、古澤選手に伺ってみました。

「僕たちの世代は、2年前にU23世界選手権でベスト4という結果を出した世代です。でも、今はもう”U23の日本代表”ではなく、僕たちが日本代表を引っ張って、A代表で主力になろうと話し合っています」

東京パラリンピック本番でもきっと、アグレッシブなプレーで躍動する頼もしい姿を見せてくれることでしょう。

 

そして、パラリンピック開幕まで1年を切った今、東京2020大会にかける思いをこう語りました。

「もう1年しかないという気持ちもありますし、早く1年たたないかなという気持ちもあります。とっても楽しみで、今はすごくワクワクしていています。ただ、今回の結果を見ても、もっともっと僕たちはレベルアップをしないと目標の金メダルには近づくことはできません。これからまたみんなでトレーニングをして、目標の金メダルに向かっていきたいと思います!」

 

最後に、Going Upリスナーにメッセージをいただきました。

「車いすバスケットボールを見たことがある人もない人も、車いすバスケットボールに興味を持ってもらえたら、ぜひ大会に来てください!日本代表戦や国内のクラブチームの大会…どの大会でも来てくれると嬉しいです!」

オーストラリアには惜しくも敗れましたが、世界選手権4位のイランに勝利するなど、日本代表にとって大きな収穫を得ることができた『三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP 2019』。

日本代表は、11月末からタイで開催される、アジア・オセアニアチャンピオンシップスに出場します。

今大会での経験を生かし、”アジアオセアニアチャンピオン”を目指します!

車いすバスケットボール日本代表に、今後も熱いエールを送りましょう!!

2019年9月20日
車いすバスケットボール男子日本代表・川原凜選手

8月29日から9月1日まで、車いすバスケットボール男子日本代表の国際強化試合「三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP 2019」が、東京都調布市の武蔵野の森総合スポーツプラザで行われました。

オーストラリア、イラン、韓国、そして日本の4ヵ国が出場したこの大会。

日本は3位という結果に終わりましたが、世界選手権4位のイランから勝利を挙げるなど大きな収穫を得ることができた大会となりました。

 

今回は、大会終了直後の選手に、鈴木亮平さんが単独インタビューした模様をお届けします。

海外の強靭なハイポインターにも臆する事なくディフェンスし続け、豊富な運動量で走り続けた若手No.1・ローポインター、川原凜(かわはら・りん)選手にお話を伺いました。

 

東京2020大会を1年後に控え、パラリンピック本番と同じ会場で行われた今大会。

男子日本代表にとっては「(日本が取り組んでいる)攻守の切り替えの速い『トランジションバスケ』に加え、この1年練習してきた『ハーフコート・バスケ』という部分でもしっかり結果を残していこうと臨んだ大会」だったといいます。

 

トランジションバスケとハーフコートバスケ。どちらも「形になってきたという手応えがしっかりあった」と川原選手が語るのは、初戦の韓国戦。

日本は65対42で勝利し、白星発進となりました。

「自信を持って臨んだ」という続くオーストラリア戦でしたが、序盤から終始オーストラリアにリードを許し、60対77で敗れ、1勝1敗。

 

「(次戦の相手である)イランに15点差以上で勝たなければ決勝に行けないという目標があったので、スタートからいいバスケができるようにとみんなで話して臨みました」

その言葉通り、イラン戦では試合立ち上がりから、コート全体で相手を押さえる『オールコート・プレスディフェンス』で40分間、相手を苦しめました。

そうして、世界選手権4位の強豪に63対57で勝ち、昨年10月のアジアパラ競技大会・決勝で逆転負けを喫したイランに雪辱を果たしました。

体力的にもメンタルにおいてもハードな試合となりましたが、40分間コートを駆け抜けた川原選手はこう振り返ります。

「40分間切らさずに走り続けられたのは、この1年間のトレーニングの成果です。物凄く疲れましたが、相手のイランも疲れていたので、日本の根気強さ、粘り強さがでた試合だったと思います。日本は気持ちが強いし、忍耐という部分でも物凄く強いので、相手が折れるのを待つ、”削る”という部分は本当に強いと思います」

 

川原選手はこの試合で、チーム唯一の40分間フル出場を果たしました。

「しんどかった」と本音を明かしましたが、それを支えてくれたのは多くの「声」でした。

「観客のみなさんの声援、そして、試合に出ていないベンチの選手たちもみんな切らさずに声を出し続けてくれたので、すごく力になりました」

自身の2倍ほどの高さがあるイランのハイポインターを次々と抑えチャンスを作り、チームの勝利に大きく貢献した川原選手を、男子日本代表・及川晋平ヘッドコーチも「スーパースター」だと称えました。

 

予選ラウンドを終え、日本、イラン、オーストラリアの3チームが2勝1敗で並びましたが、得失点差により日本は3位決定戦へ。

最終日に行われた韓国との3位決定戦で日本は50対36で勝ち、3位という結果で大会を終えました。

川原選手は今大会での戦いを振り返り、「優勝を目標にしていたのですごく悔しいですが、すごく収穫のある大会になりました」と話しました。

 

3位決定戦を会場で観戦した鈴木亮平さん。

特に、若手選手の成長と活躍が印象に残ったそうです。

鈴木さんが川原選手と初めて会ったのは、川原選手がまだ20歳の頃。

今大会での(川原選手と)同世代の鳥海連志選手や古澤拓也選手の活躍にも触れ、「みんな男らしくなっているなって。こうやって成長していくんだなと微笑ましく、且つ、頼もしく観ていました」と目を細めました。

 

東京2020パラリンピック本番まで1年を切った現在の心境について、「やることをやってきたし、残された時間は本当にわずかなので、しっかりと調整していい一年にしたいなと思っています」と語る川原選手。

最後に、Going Upリスナーにメッセージをいただきました。

「いつも応援ありがとうございます。東京パラリンピックでは絶対に金メダル獲りますので、これからも引き続き応援よろしくお願いします!!」

 

次回は、車いすバスケットボール男子日本代表・古澤拓也選手へのインタビューの模様をお届けします!

どうぞ、お楽しみに!