3月15日
■ノルディックスキー・女子ジャンプのパイオニア〜山田いずみ選手■
山本  ウインタースポーツもシーズン終盤にきていますが、
    ノルディックスキー、女子ジャンプのパイオニアとして、
    今年2月の世界選手権に挑んだ山田いずみ選手が先ごろ引退を
    発表しました。きょうは山田選手に、これまでの競技生活、
    今の心境などうかがいます。

【電話 山田いずみ選手】

山本  もしもし、はじめまして山本です。

山田  山田です。

山本  今トレーニング中で、ナイター練習の前とうかがいました。
    お忙しいときにありがとうございます。

山田  いえ、こちらこそ、ありがとうございます。

山本  私は98年長野五輪男子のジャンプ団体を取材しましたが、
    そのときに女性のジャンパーがテストで飛んだんです。
    それで「女性のジャンパーがいるんだ」と初めて知ったんです。

山田  葛西賀子(かさい・よしこ)ですね。後輩です。

山本  女子ジャンプのパイオニアが山田選手と聞きました。
    いつ頃からジャンプをはじめましたか?

山田  小学校1年生です。20m級という小さなジャンプ台でした。

山本  札幌の女の子がみんなジャンプやるわけじゃないと思いますが
    きっかけはなんだったんですか?

山田  近所にジャンプをやっている人がいて誘われたんです。

山本  子供にとって20mはじゅうぶんに高いと思いますが、
    飛んでみていかがでしたか?

山田  そのときは本当に怖かったんですけど、楽しかったです。

山本  男子にまじって優勝したこともあるんですって?

山田  はい。

山本  山田さんが中学1年生のとき宮の森のノーマルヒルを飛んだのが、
    女子で初めてだったとか。何m飛びましたか?

山田  最初は50mくらいでした。

山本  キャリアでの最高記録は何mですか?

山田  90何m・・・100m近くです。

山本  ジャンプのときの恐怖心ってないんですか?

山田  今でも条件によっては恐怖心はありますね。

山本  原田(雅彦)さんもおっしゃっていましたが、吹雪のときは
    真っ白なシーツに飛び込む感覚だそうですね。

山田  雪がすごいとき、霧が濃いときはそんなことがあります。

山本  遠征費、トレーニングなど、いろいろ苦労もあったそうですが、
    ここまで続けてきた理由はなんですか?

山田  自分で納得ができるジャンプをできたときの空中に浮いている感覚が好きで
    これまでやってきました。

山本  99年に女子の国際大会がはじめてできて、それから世界選手権で女子のジャンプが
    今年2月にようやく採用されて。。。どんな思いでスタート台に立ったんですか?

山田  世界選手権に出ることが夢だったので、本当にうれしかったです。

山本  結果は残念ながら25位。条件が悪かったそうですが?

山田  そうですね。でも、自分の中では世界選手権が決まってから
    2年間努力してきたので悔いはないです。

山本  今度の土曜日(伊藤杯=大倉山)が最後の大会ということですが、
    どんな気持ちで臨みますか?

山田  自分らしいジャンプをして、楽しく終わりたいです。

山本  引退後はどのような方向に?

山田  とりあえず引退したら、所属の神戸クリニックのスタッフとして働きます。

山本  いずれはジャンプの指導者として、山田さんの教え子が表彰台に
    上がる日がくるといいですね。

山田  ありがとうございます。

山本  最後の大会、悔いのない素晴らしいジャンプを期待しています。

山田  ありがとうございます。







 
前のページ 最新のページ 次のページ