このようなことを書いてはいけないのは重々承知なのですが、大変に印象深い仕事があったので書いてしまいます。
「今夜もオトパラ！」内で流れる２４０秒のＣＭを収録したのですが、その商品がなんと育毛剤だったのです！
しかも製品を作っている会社の方がいらっしゃってその方と掛け合いで紹介するというものです。
お会いした瞬間に「こんなんで申し訳ありません！」とあやまりましたよ。先方も「なんでこの人がわが社の製品を！」と思ったことでしょう。
おまけに「すいません！もうこの頭をどうこうしようという気はまったくないンですよ！本当にすいません！」と言わなければいいことまで言ってしまい、スタジオ内はどんどん妙な雰囲気になってしまいました。
このような中で収録はスタートしてしまいした。しかし２４０秒という長さなので原稿の長さの調整などもあり、何回かやり直すことになります。
その合間合間に、育毛剤の開発秘話をちょっとずつ伺ったのです。この手の話は大好きだという私の性格が幸いしたのか、これがとても興味深い話だったのですねぇ。
もともとは創業１００年になろうかという、物を細かく細かくする紛体処理の機械を製造する欧米にも展開している会社でした。紛体と言う言葉も初めて知りました。
ではなそんな会社が育毛？と思ったのですが、物を細かくするとい機械はミクロとかナノの世界になります。その優秀なナノ技術を駆使した機械をいくら製造しても最近では中国などにその技術をコピーされ安い機械をすぐに作られてしまうそうです。
このままではいけないという事で、そのナノ技術を応用してナノカプセルを作りその非常に小さなカプセルの中に育毛剤を入れて、毛穴から深い部分に届けるという事に成功したというわけです。
つまりは新規事業、ベンチャーだったのですねぇ！
この興味深い話にどんどん引き込まれ、収録も無事終了いたしました。どのようなことにもたとえは古いですが「プロジェクトＸ」があるのです。
まぁ私の頭髪はこっちに置いといてという状況でしたが、こういう話が伺えることがこの仕事の面白いところです。
