1242 ニッポン放送
本屋は最高!
塚越孝
bookstore
6月 4日
「失踪日記」(吾妻ひでお著/イーストプレス刊)
かおるちゃんに薦められて手に取った一冊。
吾妻ひでお…、わたくし子供の頃、板井れんたろうという
ギャグ漫画家がほのぼのしていて好きでした。
長じて、吾妻ひでおの絵を見てすぐに弟子だと分かりました。
以来、ずっとファンです。
ギャグマンガの鬼才ですよ。

もちろんこれもマンガですが、実話。
ま、漫画家というのは、実は辛い職業でして、
締め切りに追われ追われて、
何もかも嫌になって、ついに失踪しちゃう。
ホームレスになって、引き戻されてまたホームレスになって。
そのうち、肉体労働の人と働く喜びを感じるものの、
今度はアル中に。

己を客観的な視点から眺めた“笑い”満載。
漫画家だから表現できた素晴らしい作品。

<著者について>
吾妻ひでお(あづま・ひでお)
1950年2月6日、北海道生まれ。
上京後、就職するも程なく退社。
漫画家・板井れんたろう氏のアシスタントを務め、
69年にデビュー後、「ふたりと5人」
「やけくそ天使」などのギャグ、
「パラレル狂室」「メチル・メタフィジーク」
「不条理日記」などの不条理SF、
「陽射し」「海から来た機械」などの
エロティック美少女ものなど、様々な作風で
各方面から絶大な支持を得る。
「ななこSOS」「オリンポスのポロン」は
アニメ化された。
89年に突然失踪した後の顛末は本書をご覧下さい。
入院後半のエピソードは続編にて。




 
Copyright(c)2004 Nippon Broadcasting System,Inc.All Right Reserved