1242 ニッポン放送
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みのりの日記
栗村 智
栗村 智
 
diary
12月 6日
心のこもった(?)年賀状
今年も残すところ1ヶ月をきり、
会社のデスクの上に、いろいろな来年のカレンダー。

毎年思う「今年こそ年賀状を、早めに書きはじめよう!」という決心は、
今年も脆くも崩れそう…。
時代小説家・池波正太郎さんは生前、
年賀状を夏場から書き始めていたことを聞いて、
去年も、おととしも、その前も、固く決心したのではありますが、
この時期を迎えると、何やかやで気ぜわしくて…。

例年、年賀状書き、あと3〜40枚で書きあがるというあたりから、
字が乱れ、書き添える一言もすてばちになり…。
たまたま、その年の終盤に書くようになってしまった、
相手にはまず心のこもってないものも送っているのですよ。
今年こそ、そんなことのないように…と思っていたのですが。

そう!番組に送って下さった皆さんのうち、一部ではありますが
「栗村智 あなたと朝イチバン」の特製年賀状は、
心をこめて書きますからね。
こっちはデザインも決まり、間もなく書き始めようと思っています。
番組年賀状の件、詳しくは「あなたと朝イチバン」の番組の中で、
詳しくご案内しますからね。
11月29日
ジャパンカップは日本馬でいい!
昭和52年の入社以来、平成17年まで、
競馬中継のアナウンサーやってましたから、
毎週土日は決まって、競馬場通いだったので、
今でもジャパンカップの週を迎えると、
一瞬、緊張感に襲われるのですよ。
それだけ、国際招待競走・ジャパンカップの実況は、
緊張するものなんです。

レースは、昭和56年の第1回、メアジードーツから見ていますが、
実況は昭和62年(1987年)から平成7年(1995年)まで担当しました。
今年で28回目を迎えるのですが、第7回から第15回までは、
日本馬と外国馬の体格の違い、粘り強さが明らかに違い、
日本馬が劣っていました。
実況をするとなると、調教にも朝早く出掛けて、
取材もし、本番に備えたものですが、
傍でみる外国馬のたくましさと、
人間になじんでいる所作を見て驚いたものでした。

最初の10年で日本馬が勝ったのは、わずか2回。
ところがここ10年では、日本馬が8割の確率で
勝つようになりました。
その間、調教で坂路コース、
冬でもいつでも鮮やかな緑のオーバーシードの
ターフコースになったのも、日本馬が強くなってきた証拠ですよね。
昔は外国招待馬の過去のレースのビデオを観たり、
成績をしらみつぶしに当たったものですが、
恐らく今年のウオッカ・メイショウサムソン・ディープスカイの強さには
外国馬関係者も目を見張ること請け合いです。
馬券は、日本馬でいいでしょう!

とはいうものの…。
馬券はわからないというのが、ホントのところ。
日本馬が近年強くなってきているのは確かですが、
私の馬券的中率はあいかわらず。
とほほ…。
11月21日
国境の長いトンネルを抜けると"おけら"だった!?〜胡口アナとの新潟実況旅〜
入社以来、5年上の先輩としてお世話になっている、
ショウアップナイターの胡口和雄アナウンサーが、
今月でめでたく、60歳の定年を迎えられ、
昨日、アナウンサー仲間で集まって、ご苦労さん会を賑やかにやりました。
ま、これからもニッポン放送のスポーツ実況をされるので、
惜別ではなく、一つの区切りではあるのですが、昔話に花が咲きました。
我々が入社した頃、世のほとんどが55歳定年制でしたから
55歳の先輩上司を、ものすごく年寄りに感じたものですよ。
それが、私が55、胡口さんが60歳…。
月日の経つのは本当に早いですねぇ。

先輩とは、入社直後から競馬中継を担当し、
毎週、よく二人ともすっからかんになって、家路についたものです。
思い返せば、昭和56年8月、新潟競馬実況の帰り、
集中豪雨の中、懐かしい上越線の特急「とき」に乗り、
上尾付近で冠水して遅延…。
午後10時50分、上野到着予定が、着いたのは午前2時半…。
(当時、新潟〜上野間は、およそ4時間かかっていました)

「先輩、すいません、タクシー代貸してください。
電車ないし、相乗りしていいですか?」
わらをもつかむ思いとはこのことで、
頼りにした胡口先輩、凄いこといったんですよ。
「バカやろ、俺も新潟駅で駅弁買うのが精一杯で、
途中、車内販売のジュースも買えないで、
じっと目つむってたんだよ!どうしよう…」
二人とも馬券当たらず“おけら”って奴ですよ。
幸いにも大きな遅れだったので、
臨時の山手線が走って事なきを得ましたが、
こんなコト、よくあったものです…。
これはホントに胡口先輩との共通意見…。
「競馬場に仕事で出入りする時は危険手当がほし〜い!!!」

それにしても昔、ジャパンカップに
イギリス代表でやってきた「オペラハウス」にかけて、
スポーツ部・ゴルフコンペの順位宛クイズの馬名表に
先輩のことを「オケラハウス」と書いて怒られたのも楽しい思い出。
これからも体が続く限り、ナイター中継はやっていくそうです。
でも、競馬の中継はこりごりかなあ???
11月14日
道楽?道落?
8日と9日、おかげをもちまして「ザ・ラジオパークイン日比谷2008」、
無事盛会のうちに、終えることが出来ました。
当日、冷たい雨が時折降る中、お越しくださった皆さん、
本当にありがとうございました。

日曜日、日比谷公園小音楽堂に500人以上のお客様が、
来てくださったのには感激しました。
フッチーの「声帯模写歌謡メドレー」いかがでしたか?
その後、高座に上がった私の落語…どうもご退屈様でした。
何がいいか一生懸命推敲した結果、「棒だら」という噺をやりました。
寄席では、さん喬師匠、円太郎師匠の十八番。
よく楽屋にお邪魔してお話させていただいている
橘家円太郎師匠に、お手本を見せていただいて、
約1年かけて、ぶつくさ、電車の中、歩きながら、口ならしして、
素人ながら熟成させたつもりが、
実際、お客様を前に座布団に座ると、うまくいかないものですねえ…。
「登場人物の多い難しいネタですよ」と円太郎師匠にも言われてたのですが、
まさに大変でした。
つっかえずにおしまいのサゲまで一直線に突っ走っただけの
高座に終わってしまいました。反省…。

でも、ポリエステルながら、仕立て上がりの藤色の高座着、
羽二重の黒紋付、博多の帯、見てくれだけは、
真打の噺家さんぽかったでしょ?
この恰好、優しいお客様の前での大好きな落語上演…。
高田文夫先生には「こらっ、お道楽じゃないの?」と言われちゃいましたが、
「はい、そうなんです。」としかいえませんでしたよ。
こうなれば、来年はもっといい高座を…!!!
これじゃあ、道を楽しむ道楽じゃなくて道に落ちる“道落”かなあ…?
やっぱ、来年もやっちゃいますよ!
11月 7日
ポリエステルの感動!
さあ、いよいよラジオパークですね。
今年は、日比谷公園野外の小音楽堂で、
9日・日曜日の午前10時30分〜11時30分の1時間で、
「栗村智 あなたと朝イチバン」で「何かやれぇ!」との指示が下り、
スタッフみんなであれこれ企画を練りましたが、
結局、私、去年に続いて「落語」を実演することになりました。

何のネタをやるかは、当日のお楽しみとして、苦労したのは着物です。
着物って、本当は高価なものですからね。
去年、ラジオパークでやった時は、亡くなった母親が作って残してくれた、
結城の着物に、浅草の古着屋で見つけてもらった黒紋付の羽織を着たのですが、
鶴光師匠から「高座着に紬の着物は、本寸法やないでえ。
つむぎの着物は、いかに上等でも遊び着なんや」と教わったのです。
「じゃあ、今年は新しく作らなければ!」と思い立ち、
私の考えることは「競馬で儲けて作ろう」と…。
実に実現不可能なプランでしたが、結局、負けてばかり…。
ヒントをくれたのは、先日、ニッポン放送のイマジンスタジオで行われた、
白鶴寄席で、白鳥師匠がポリエステルの洗える着物を、
高座着にしてらっしゃったんですよ。

落語好きで、高座の志ん朝師匠・円生師匠、上方の春団治師匠の着物ばかり
客席から観てため息をついていた私にとって、晴天の霹靂でした。
絹物の上等な着物は、管理が大変。
でも、鮮やかな色は、化繊の反物で沢山あるんですよね。
着心地は悪いけど、見た目にはポリエステルのほうが、
明るい鮮やかな色を身に着けられるんですね。
たしかに、テレビの笑点の噺家さんが着ている
黄色、青、赤、緑の鮮やかな着物も、化繊の安いものなんですよ。
知らなかったぁ、修行中、噺家さんのほとんどの着物が
ポリエステルなんですね。

目覚めたわたしは、鶴光師匠のお弟子さんの和光さんに教わって、
浅草の呉服屋さんで、鮮やかな藤色の着物をあつらえました。
すごく、すご〜く安く、ミシン縫いの仕立てですが…。
「見た目」をとってしまいました。
それでも、白鳥さんの着物より上等だと思いますよ。
汚れたらネットに入れて洗濯機へ、ポンでいいんですもんねえ。
ただ、冬場の最近の寄席の楽屋、ドアの取っ手でビリビリビリ!!!
ひどい静電気に悩ませられてるのだそうです。
でも、師匠方の着物をたたむ、ある前座さんの話だと、 
「手触りで、衣装に手をかけてる噺家さんは、
ちゃんといらっしゃいます」とのことでした。

ちなみに、私の前で、フッチーは“歌謡声帯模写”。
これも玄人裸足の芸ですよ。
お時間のある方は、少々早いけど、是非遊びにいらしてください。
 
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