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飯田コージ |
1981年12月5日、神奈川県出身。2004年ニッポン放送入社。年齢当てクイズでは必ずプラス20歳上で答えられる。不自然な笑顔が魅力のニッポン放送アナウンサー。 |
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香港競馬通信 |
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3月 7日 |
いよいよ今週末は香港4歳クラシックの頂点、香港ダービーが行われます。
目下、栄冠にもっとも近いと言われているのが、ラッパードラゴン。
三冠のかかる大一番を前に今朝、沙田競馬場で直前追い切りを行いました。
管理するジョン・ムーア調教師はその様子をじっと見て、デキに大変満足しています。
ダービーでも主役の座はこの馬に決まったようです。
ダービー登録馬が多数参加したこの日の調教試験。
芝1000mの第1トライアルに出走したラッパードラゴンは、ホアオ・モレイラを鞍上に終始手綱を持ったまま。
10頭立ての7番手入線でトライアルを終えました。
前との差は2馬身と4分の1、時計は59秒13でした。
「この馬は調教では走らないんだ。ここではどうするべきかってのを知っていて、ムダな力を出さないんだね。まさに我々が期待していることを体現してくれているんだ。本番では、もちろん今日よりも格段にいいレースをしてくれると思うよ。あとは、木曜に直前追いをするつもりさ」
ムーア師は上機嫌に話しました。
ラッパードラゴンは、香港競馬史上初の三冠制覇を目指します。
ここで前にも三冠馬はいただろうと突っ込まれた方はかなりの香港競馬通です。
たしかにかつても三冠を制した馬はいましたが、近年三冠のうち、香港ダービートライアルと言われていたレースが香港クラシックカップに変わりました。
それからはまだ三冠が出ていません。
たしかに、以前はトライアルとダービー本番で一冠ずつ数えていましたから、ちょっと変だったんですね。
一方、ライバル勢はといいますと、こちらも同じくジョン・ムーア厩舎から、ビューティジェネレーションが最右翼。
一冠目の香港クラシックマイルでは3着、二冠目の香港クラシックカップでは2着。
いずれも僚馬ラッパードラゴンの前に涙を呑んできました。
今回は雪辱を期すわけですが、調教試験ではすでに先着。
先頭から半馬身差の4番手でフィニッシュし、時計は58秒87でした。
「今日みたいなトライアルの動きを見ていると、やっぱりこの馬も調子良さそうだね。前走なんかはこの馬なりに素晴らしいレースをしてくれていたもんね」
と、ムーア師。
騎乗したザック・パートン騎手も、
「でも、今日の方が前走よりももうちょっと調子が上だったよ。残り100mで前を捉えに行ったんだけど、いい反応だった。ここから本番に向けてさらに調子を上げるだろうから、お楽しみはこれからだ!って感じだね」
と、手応えを語りました。
ムーア師も本番に向けて調子を上げるであろうことは同意していて、今回は前走ほど前には行かず、中段から前をマークしていく作戦のようです。
「ビューティジェネレーションは何と言ってもいい枠を引けるかどうか。これにかかっているよ。前走は押し出されるように前に行ってしまったからね。ダービーに向けては慎重に作戦を立てているんだ。ま、前走のことは一旦忘れて、今はトライアルが良かったことで私は満足だよ」
と、ムーア師は最後は前を向きました。
ダービー本番に向けて、水面下の神経戦がすでに始まっています。
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