飯田コージ
1981年12月5日、神奈川県出身。2004年ニッポン放送入社。年齢当てクイズでは必ずプラス20歳上で答えられる。不自然な笑顔が魅力のニッポン放送アナウンサー。
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香港競馬通信
3月21日
昨日は香港ダービーを勝って三冠を達成したラッパードラゴンについて書きました。
今日は、2着以下の陣営の声をご紹介しましょう。
2着は、単勝7.1倍の二番人気に推されたパキスタンスターでした。
この馬は、ジョッキークラブにとってもちょっと思い入れのある馬。
というのも、ジョッキークラブが主催して香港の馬主に質のいい馬を手に入れてもらう香港国際セールというセリ市の出身馬なのです。
トニー・クルーズ厩舎にとっても非常に力の入ったこの馬でしたが、雨が降って緩んだ馬場に苦しめられ、末脚を伸ばすも涙を呑みました。
「いいレースだったけどね…」
と、騎乗したシルヴェストリ・デ・ソウサ騎手は話しました。
「折り合っていい感じに進んでいたんだけど、勝った馬が上手だった。ゴーサインを出したら素晴らしい反応を見せてくれて、一気に差を詰めたんだけど最後に勝ち馬がもう一伸びしたからね。馬場が悪いってのは条件は一緒だけど、やっぱり後ろから行く馬には不利になるよね。でも、この馬は良くやったよ。勝った馬が強かったってこと」
と、淡々と語りました。そして、
「来年に向けて、まだまだこの馬には成長の余地があると思うよ。跨ってみるとわかるんだけど、後ろが寸詰まりだし、首もまだまだ細い。全体的に線が細いんだ。だから、来年はもっともっといい年になると思うよ!」
と、前途を展望してくれました。
今回、パキスタンスターは14頭立ての最後方を進みました。
道悪では最後方からというのは不利な展開。
そこから、直線に向くところで隙間を縫うように前へ差を詰め、脚を伸ばします。
上がりの400mと、その前の400mのラップはメンバー中最速の22秒99‐22秒90。
その他の馬は23秒台を切っていないので、この馬の末脚の切れ味が光ります。

続いて、3着に入ったのは勝ったラッパードラゴンと同じムーア厩舎のビューティジェネレーション。
手綱を取ったザック・パートン騎手は、
「この馬なりに精いっぱいの競馬をしてくれたよ。ただ、他の馬と比べると馬場への対応に苦労していた感じがあるね。ちょっとこの馬には向かない馬場だった」
と話してくれました。

4着に入ったのは、ダニー・シャン厩舎のシーズンズブルーム。
この馬は今年のクラシック三冠でコンスタントに着を拾ってきましたが、今回も馬主孝行。
クラシックマイルで2着、クラシックカップで3着、そして今回は4着と賞金をくわえて帰りました。
騎乗したナッシュ・ラウィラー騎手は、
「この馬の走りを誇りに思うよ!」
と手放しにベタ誉め。そして、
「まさに思い描いた通りに走ってくれたんだ。ゲートをポンと出てある程度リードを取る。向こう正面ではホアオ(・モレイラ騎乗のラッパードラゴン)をマークしながらペースが速くなるのに備える。先手争いに巻き込まれて消耗するのは嫌だったんだけど、その通り前を見ながらの競馬ができたね。ただ、残り100でゴーサインを出した時にはすでに勝負ありって感じだったけど…」
と肩を落としました。


 
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