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飯田コージ |
1981年12月5日、神奈川県出身。2004年ニッポン放送入社。年齢当てクイズでは必ずプラス20歳上で答えられる。不自然な笑顔が魅力のニッポン放送アナウンサー。 |
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香港競馬通信 |
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5月 6日 |
今週末の2つの国際レース、チャンピオンズマイルとチェアマンズスプリントトロフィーには、あまり海外馬の参戦はありません。
チャンピオンズマイルにイギリスからコンベイとストーミーアンタークティックが出走するのみです。
歴史をひもときますと、このレースは海外馬との相性が非常に悪い。
特に、欧州調教馬の勝利は2005年にこのレースが国際レースとなって以来ひとつもありません。
ただ、今までの欧州からの参戦馬のほとんどは3月末のドバイを経由しての参戦。
今回のコンベイとストーミーアンタークティックはドバイを経由せずに参戦という珍しい事例なので、今までのセオリーが通用しないのかもしれません。
参考になる例が2006年のヴァンダーリン。
単勝139倍という全くの人気薄でしたが、大方の予想に反し勝ったブリッシュラックから2馬身半差の5着と善戦。
存在感を見せつけました。
このヴァンダーリンは、リステッドレースのドンカスターマイルを同着ながら勝って香港に遠征してきました。
実は、このローテーションは、今回参戦するストーミーアンタークティックと同じ。
ストーミーアンタークティックはこのレースで短頭差2着に入って、そこからダイレクトに香港に遠征してきました。
また、2006年から変わった点として、このドンカスターマイルが行われる競馬場が改修され、新たにリングフィールド競馬場と名前を変えました。
レース自体もポリトラック馬場で行われるようになったのですが、このリングフィールドのポリトラックで、もう一頭の海外馬コンベイが2勝しています。
コンベイも、あながち縁がないわけでもなさそうです。
言うまでもなく、コンベイを管理するマイケル・スタウト調教師はサーの称号を持つ名伯楽。
世界を股にかけてG1を総なめにし、香港でも2つの大レースを制しています。
記憶に残るところでは、2000年の香港ヴァーズをダリャパワーで制しています。
前走は、オールウェザーミドルディスタンスチャンピオンシップというレースで優勝。
このレースはグレードこそついていませんが、騎乗したライアン・ムーア騎手は「僕の考えでは、この馬は間違いなく重賞級だね」と太鼓判を押していました。
去年10月のレースで惨敗したあと去勢したコンベイ。
その後は、リングフィールドでの連勝を含め負けていません。
また、実は今回出走する海外馬はすべて香港人オーナーの所有馬。
それだけに様々な憶測が飛び交っていて、オーナーへの顔見せというのが主目的で、馬の調子は二の次という説。
一方、オーナーに恥をかかせられないので目一杯の仕上げをしているという読みもあります。
このコンベイも、香港人のロバート・ング氏がオーナー。
ング氏のレーシングマネージャー、ルパート・プリチャード・ゴードン氏は香港からの招待について、
「断るのは難しいよね」
と、冗談めかして答えました。さすがに、オーナーが住んでいる競馬主催者からの誘いですからね。
そして、
「ング氏はヨーロッパにレースを見に来たことはないので、今回のチャンピオンズマイルの招待は我々陣営にとっても非常に魅力的なオファーだったよ。断る理由はなかったね」
一方のストーミーアンタークティックは、先週のG3クイーンマザーメモリアルカップを勝ったイーグルウェイと同じ、シウ氏がオーナー。
今回は事前の調教も、そして本番も地元香港所属のカリス・ティータン騎手が騎乗する予定です。
「カリスはいいジョッキーだし、何よりオーナーが彼を乗せたがっているんだ」
と、管理するエド・ウォーカー調教師は先月レーシングポストに明かしていました。
「たしかに、リステッドレースでも負けている馬がいきなりG1ってのは家賃が高いという批判はわかるよ。でも、ボクの見方では、あれは不運にも負けてしまったという方が正しいんだ。それに、あのレースはステップレースに過ぎないし、余力は十分。勝負になると思うよ」
まだ厩舎を開業してからキャリアの浅いウォーカー調教師。
香港参戦は今回が初めてですが、そのキャリアの中ですでにオーストラリアやフランスで勝利を挙げていて、海外遠征のノウハウは豊富です。
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