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飯田コージ |
1981年12月5日、神奈川県出身。2004年ニッポン放送入社。年齢当てクイズでは必ずプラス20歳上で答えられる。不自然な笑顔が魅力のニッポン放送アナウンサー。 |
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香港競馬通信 |
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10月 8日 |
今シーズンの香港競馬は、ジョッキーのリーディング争いに注目が集まっています。
というのも、ここ数年トップに君臨し続けていたホアオ・モレイラ騎手がまさかの日本移籍。
これによって空いたリーディングジョッキーの座を占めようと、腕に覚えのあるベテラン達が日々しのぎを削っているのです。
昨日の沙田開催で脚光を浴びたのは、カリス・ティータン騎手。
この日のメインレース、クラス2のマイルハンデ戦、チャイニーズリクリエーションクラブチャレンジカップを含む一日5勝の固め撃ちでしたが、一方で禍福は糾える縄の如し。
最後には進路妨害のかどで採決室に呼ばれるというオマケまでついてきてしまいました。
メインレースはトニー・クルーズ調教師とのコンビでのこの日2勝目でしたが、皮肉なことにこの日コンビを組んで3勝を挙げたトニー・ミラード厩舎の馬を妨害したと調教師にアピールされての反則呼び出し。
ミラード師とは長年コンビを組んできただけに、この呼び出しには複雑な気持ちだったようです。
この日の最終レース、クラス2のイェウハンデ(1400m)をモアザンラッキー(フランキー・ロー厩舎)で制し、一日5勝を確定させたあと、ティータン騎手は
「こんな日はめったになりけど、今日は騎乗依頼された馬たちが非常にいい馬たちだったからね」
と話しました。
この固め撃ちで今シーズン11勝とし、トップのザック・パートン騎手と3勝差となりましたが、タイトルに話が及ぶとそこは謙遜して、
「まだシーズンは始まったばかりだよ。ザック(・パートン騎手)はとても調子がよさそうだし、彼を超えるのはとても難しいことだと思うよ。大口を叩くつもりはない。ホアオ(・モレイラ騎手)が香港にいない今、チャンスがないわけではないと思うけどね。今の段階では、大きな夢を描くよりもコツコツとやるだけさ」
と堅実に語りました。
さて、そのティータンの一日5勝の中には将来性豊かな馬も含まれていました。
クラス4戦で見事4分の3馬身差の勝利を飾ったパキスタンフレンドです。
去年のデビューから4戦して2勝目を挙げました。
「最初に調教で乗ったときから、いい感触だった」と語るティータン騎手。続けて、
「ただ、精神面でまだまだ成長が必要だと思うね。もちろん、今回は最初と比べると別の馬かってぐらい成長しているけど、まだ100%じゃない。もっと成長する余地があると思うんだ。才能の溢れる馬であることは間違いないからね」
と、将来に期待を寄せました。具体的には、
「気性が落ち着けば、長い距離を行けると思うよ。ボクが感じる手応えではもっと良くなると思うし、もっと上のクラスを狙えるだけのポテンシャルはあると思う」
と語りました。
一方、管理するトニー・クルーズ調教師は重賞云々を語るのはまだ早すぎるという立場です。
“パキスタン”という名前を聞くと、どうしても同じ勝負服、同じ厩舎のG1馬、パキスタンスターと比べてしまいます。
特に、昨シーズン古馬に交じって勝利を挙げ、今回も鮮やかに勝ったということで、パキスタンスター2世かとの呼び声が高くなりそうですが…、
「たしかにクラス2戦では上手く立ち回れると思うよ。でも、ここから突き抜けるためにはもう少し時間がかかると思う。距離延長、格上げ挑戦というよりは、もう少しこの距離、このコースで様子を見て、この馬がどんなことが出来るのかその能力を見極めたいと思うんだ。」
今回、マイル戦を1分34秒55で勝ったあと、クルーズ師は取材に答えました。続けて、
「今回は(11頭立てという)少頭数だったし、逃げ馬の直後といういいポジションを占めることが出来た。ホントは真逆の不利なポジションからの末脚を試したかったんだけどね」
と、肩をすくめました。続けて、
「もちろん、馬は良くなってきているよ。でも、枠番から何から、今回は恵まれ過ぎた。これが続けばいいんだけど、なかなか毎回ってわけにはいかないしね」
クルーズ師はこの日、第9レースをキングゲンキで制し、1日2勝となりました。
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