飯田コージ
1981年12月5日、神奈川県出身。2004年ニッポン放送入社。年齢当てクイズでは必ずプラス20歳上で答えられる。不自然な笑顔が魅力のニッポン放送アナウンサー。
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飯田コージの外はおまかせ!
 
香港競馬通信
12月 5日
香港の競馬関係者やレースファンたちの間では、日本馬の動向も非常に注目されています。
彼らにとっては、手強いライバルであるので当然と言えば当然ですが、それだけでなく調教に出てくるとそのカラフルさからも注目を集めるのです。
我々には当たり前に見える、四肢に巻くバンデージや色を揃えたメンコ、さらに調教助手が羽織る厩舎でお揃いのジャンパーも香港ではあまり見られないものなので関係者の目を引くようです。
たしかに、レース本番ではおめかしすることはあっても、調教でもきちんとした格好をするのは生真面目な日本人らしいのかもしれません。
特に注目されるのがバンデージ。
厩舎によって青や紫、赤といった色を使っているのが、白一色の香港馬から見ると文字通り異色のようです。
口の悪いジョッキークラブ専属の実況アナ、ブレット・デイヴィス氏など、
「俺はあの紫は好きじゃないね」
と言及するほど、目を引くのはたしかです。

さて、その日本勢ですが、今朝は本番に向けた追い切りを行いました。
まずは青のバンデージのサングレーザー。
天皇賞(秋)ではレイデオロの2着に入り、香港カップ出走馬の中ではレーティングトップです。
今朝は外ラチ沿いを駆け抜け、800mを52秒9、上がりの400mを22秒4でまとめました。
浅見助手は、
「サングレーザーはいい状態だし、今朝の動きには満足しているよ」
とコメントしています。

次は、一部から不評(?)な紫色のバンデージを巻いたヴィブロス。香港マイルに出走予定です。
今朝は攻馬手を背に芝コースを強めで追い、800mを51秒5(28秒9—22秒6)でした。
去年3月のドバイ・メイダン競馬場でG1ドバイターフ(1800m)を勝利。
今年も同じレースに出走して、ベンバトルの2着に入り、その後は2戦しかしていません。
「今回がこの馬の現役最終戦になるだろうけど、馬は若いままだよ」
と友道師。続けて、
「今回がこの馬にとって香港初遠征というのはちょっと気になるけど、移動中も非常にリラックスしていたよ。これはドバイに遠征したときと同じ。たぶん、この馬は海外遠征が好きなんだな」
ヴィブロスは地元香港のベストマイラー、ビューティジェネレーションと対峙するわけですが、これについて友道師は、
「たしかに相手関係は強いんだろうけど、ドバイじゃもっとタフなメンバー相手に戦ってきたからね。それに、この馬はどんなレースでもベストを尽くして一生懸命走ってくれるんだ。だから、レース本番が楽しみだよ」

ヴィブロスは今朝、もう一頭の有力牝馬、橋田厩舎のディアドレと併せました。
3月のドバイターフでは3着同着に入り、今回は香港カップに出走予定のディアドレ。
今朝は800mを51秒4(28秒28秒2—23秒2)でした。
「ドバイでもそうだったんだけど、いつもヴィブロスとディアドレは併せ馬をしているんだ。とっても仲良しだし、お互いリラックスできるんだよ」
と、友道師は明かしてくれました。
「ヴィブロスはいいコンディションだと思うし、いつものレース直前の出来。今朝の動きも最後まで良く伸びていい感じだったね」

最後は、矢作厩舎から香港マイルに登録のモズアスコットと香港ヴァーズに登録のリスグラシュー。
こちらは、赤と白のバンデージを左右の脚で分けるというオシャレさんです。
2頭のG1馬は並走して進み、そのままゴールまで並走を続けました。
リスグラシューにはモレイラ騎手が、モズアスコットにはルメール騎手が騎乗し、800mを50秒9(27秒9—23秒0)でした。
「彼らにとって初めての海外遠征だからちょっとナーバスになっているかな。でも、ここについてからは落ち着いているし、雰囲気は良くなっているよ」
と矢作師。続けて、
「今朝は併せ馬にしたんだけど、いい動きだったね。調子はまずまずだと思うよ」
と期待を込めました。

日本勢もおおむね準備万端。次は、バンデージの色ではなく、レースぶりで香港の関係者を注目させる番ですね。


 
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