自見:母子健康手帳、学校医についてお尋ねしたいと思います。
日本で、誕生した母子手帳、
今や約40カ国世界中に広がりを見せているんです。
この世界医師会の母子手帳の普及に関する取り組みについて
お聞かせ下さい。
横倉:この母子手帳は、母子保険手帳という名称で、
1948年に日本でスタート致しました。
この母子手帳は妊娠中の色んな経歴が記録されますし、
生まれた子どもさんの発育過程が残りますし、
子どもの成長を後押しする手帳なんです。
淵澤:私知らなかったんですが、日本が発祥なんですか?
横倉:そうですね。
これが自見さんがお話になったように40カ国ぐらいしか広まって
ないもんですから、これをなんとか世界中の子どもさんたちに
届けようと、言うことで、世界医師会の中で母子健康手帳の
普及を宣言してもらおうと言うことで日本で準備をして、
今年の4月に世界医師会の理事会があるので、
採択してもらおうと思ってます。
自見:子どものことについて世界医師会長として取り組みを
してくださっていますが、昨年の11月三重県で、
全国学校保健、学校医大会が開催され横倉会長も
ご出席されました。そのメインテーマは、
「輝ける未来を築く、子どもたちのために今、
学校医ができること」と言うテーマでした。
この学校医と言う言葉、医療関係者には、耳馴染みあるんですけ
ど、ラジオをお聴きのみなさんは、ハテナ?と思われるかもしれ
ません。この学校医の役割、そして、学校医の問題点について
是非、お聞かせ下さい。
横倉:もともと集団感染を防止しなければいけないと言うことで、
子どもさんたちが入学前の年に就学時検診と
言うことがありますね。それが学校医の一つの仕事になります。
そして基本的には学校に通っている子どもたちの健康を
守るための仕事が学校医の仕事が一番大きい訳ですが、
ちょうど今年の冬はインフルエンザが大流行しましたね。
その時に、学級閉鎖をするとかの判断をどうするかについても
学校医の先生が校長先生にアドバイスするということで
やっています。
もちろん校長先生の判断で最終的には
しないといけないんですが、最近では特に子どもさんの
生活習慣病と言いますか肥満とか、かなり課題になってますね。
子供のときからいわゆる成人病と言われる糖尿病とか
高脂血症とか見られるようになってきました。
そういうものを早期に解決してゆくとか。
淵澤:問題点はあるんですか?
横倉:問題点は、いろんな専門性が違う時にどうするかという
課題があるんですね、いわゆるアレルギーの子供さんに対して
皮膚科の専門医の先生の検診があったほうが
良いのではないかとか、課題がいくつかあるもんですから、
課題を改善しながら、子供の成長につなげていこうということで
あります。