放送局・放送日時

ニッポン放送
土曜日 22:00~22:30
ABCラジオ
日曜日 12:30~13:00
南日本放送
日曜日 17:00~17:30
2018年6月15日
三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP 2018 レポート vol.2

6月8日から10日まで、東京都調布市の武蔵野の森総合スポーツプラザで開催された

『三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP 2018』

昨年に続き2回目の開催となった今年は、昨年の優勝チーム・オーストラリア、車いすバスケ界のスーパースター パトリック・アンダーソン選手を擁するカナダ、8月に開催される世界選手権ホスト国のドイツという世界の強豪チームに日本代表が挑みました!

 

大会初日、初戦となったドイツ戦で日本は65対60と白星スタート。

大会2日目、昨年1点差で敗れたオーストラリアに、52対44と雪辱を果たすと、続く、カナダ戦も64対53で勝利。

予選リーグ3勝の日本は、決勝に進出しました。

 

チーム最長のプレータイムで攻守にわたり大活躍。日本を勝利へと導いた、キャプテンの豊島英(とよしま・あきら)選手。及川HCも「今大会のMVP」と絶賛した。

日本のエース・香西宏昭(こうざい・ひろあき)選手も健在。チーム最多得点を挙げた。

コートの中でも外でもチームを鼓舞した日本の大黒柱・藤本怜央(ふじもと・れお)選手

カナダ戦ではチーム最多得点をマーク。鮮やかな3ポイントシュートでチームの勝利に大きく貢献した若きエース・古澤拓也(ふるさわ・たくや)選手

全試合、攻守にわたりアグレッシブなプレーを見せた、鳥海連志(ちょうかい・れんし)選手

海外勢のハイポインターにもひるまない、堅いディフェンスで勝利に貢献した川原凛(かわはら・りん)選手

及川HCも「ゾーンに入っていた」と称するほど得点力が光った、村上直広(むらかみ・なおひろ)選手

スターティングメンバーに起用されるほどの急成長を遂げた若きローポインター・岩井孝義(いわい・たかよし)選手

 

<番外編>

今大会には、車いすバスケットボールのスーパースター、パトリック・アンダーソン選手も来日。光るプレーの連続に観客の目は釘付けになった。

2018年6月13日
ウィルチェアーラグビー・三阪洋行さん (1)

今回のゲストは、ウィルチェアーラグビー日本代表アシスタントコーチの三阪洋行(みさか・ひろゆき)さんです。

(写真は、昨年から日本代表ヘッドコーチを務めるケヴィン・オア氏(左)とアシスタントコーチの三阪洋行さん(中))

 

今回は、三阪さんが日本代表アシスタントコーチとして出場した、リオ2016パラリンピックでの戦いをを振り返りました。

 

ウィルチェアーラグビーは、リオ2016パラリンピックで、初の銅メダルに輝きました。

銅メダル決定戦で試合終了のブザーが鳴った瞬間、選手たちは号泣。

コーチングエリアで、その瞬間を迎えた三阪さんも、いろいろな思いが込み上げてきて、溢れる感情を抑えることができず、人目もはばからずむせび泣いていました。

12人の選手それぞれのパラリンピックに対する思い、ウィルチェアーラグビーに対する思い、この場に立てなかった選手やこれまで繋いで来てくれた先輩たちへの思い、4年前のロンドンではあと一歩というところでメダルを逃した悔しさ・・・

選手として3度のパラリンピックを経験、そして、アシスタントコーチとして、自身4大会目となるパラリンピックの舞台でやっと掴んだメダルでした。

 

悲願を達成して「嬉しい」という感情はもちろんありましたが、それと同時に押し寄せたのは、激務からの「解放感」だったといいます。

2015年から日本代表のアシスタントコーチを任され、指導者としての経験も浅い中で、勝ち負けという結果を求められる重圧、対戦相手の分析、情報収集、戦略・戦術を提案する途方もない作業…完璧といえるところまで、ひたすら献身的にやり続ける日々は、まさに激務の連続でした。

 

結果として、銅メダルに輝いた日本代表ですが、そこまでの道のりはけっして容易いものではありませんでした。

リオ大会、予選リーグB組の日本は、スウェーデンとフランスに勝ち、予選最後のアメリカ戦に臨みました。

強豪のアメリカを相手に、試合の入りもよく、シーソーゲームで、延長戦にもつれ込む大接戦。

しかし、この試合を56対57の、わずか1点差で落としてしまいます。

「大敗ではなく1点、2点を争う試合ではコーチの判断も大いに影響する」と話す三阪さんは、接戦を制することができなかったことへの責任を強く感じていました。

決勝リーグに進んだ日本は、準決勝でオーストラリアと対戦。

この試合を57対63で落とした日本は、予選リーグ(最終のアメリカ戦)からの連敗と、金メダル獲得のチャンスを絶たれたことによるショックで、チームの雰囲気は沈んでいました。

 

翌日の銅メダル決定戦を控え、選手たちはミーティングを開きました。

「僕も(そのミーティングに出て)すごく泣きたかった」と、三阪さんはその時の心境を明かしましたが、次の日の朝9時から行われる銅メダル決定戦を迎えるにあたり、その日のうちにミーティングをやる必要性を感じ、モヤモヤする気持ちを抱えたまま、対戦相手となるカナダの分析のため、その場をあとにしました。

その間、選手たちはミーティングで、それぞれの思いを涙ながらに語り、そして、ある結論を出します。

「もう一つ、メダルを狙うチャンスがあるなら、そこを目指そう」

 

最後のチームミーティングに向かう三阪さんの手には、パラリンピック本番前に予め用意しておいた、あるものが握られていました。

その”あるもの”とは、『モチベーションビデオ』

これまで戦ってきた試合の映像や、日本のチームメイトからの激励、家族からの応援メッセージ・・・

それらをギュッと集約した1本のビデオでした。

ビデオを見ながら、涙を流す選手たち。

「トップレベルでずっとしのぎを削り、充分がんばっている選手たちに、最後、何か一押しできるとしたら、そういうメンタルだったり気持ちの部分だと思いました。あの(パラリンピックの)舞台に立てる喜びだったり、あの舞台でもう一回、自分のたちの目的を達成するチャンスがある、そこに挑めるという思いをもう一回よみがえらせたいという考えもありました。戦術戦略を飛び越えた要素が、実はあのメダルを獲る要因のひとつにもなったんじゃないかなと思っています」

 

銅メダル決定戦の朝。

試合会場に向かう選手たちの表情はキリッとして、凛々しい顔つきに変わっていました。

「これはもう、いい試合ができるな」

三阪さんは勝利を確信しました。

その思い通り、カナダとの銅メダル決定戦で日本は、52対50と、今度は接戦をものにして、銅メダルを勝ち獲りました。

ウィルチェアーラグビー日本の歴史に、新たな1ページが加わった瞬間でした。

2020年の東京大会では、”金メダル”を目指すウィルチェアーラグビー日本代表。

その偉業に向かって、選手たち、そして、三阪さんの挑戦は続きます。

 

次回も、ウィルチェアーラグビーの三阪洋行さんを迎えてお送りします。どうぞお楽しみに。

2018年6月6日
三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP 2018 レポートvol.1

いよいよ、6月8日に開幕する『三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP 2018』

車いすバスケットボール男子日本代表は、6月5日にドイツ代表と、6月6日にカナダ代表と練習試合を行いました。

 

<6月5日>  vs ドイツ代表(@調布市)

日本  67-71  ドイツ

豊島英(とよしま・あきら)キャプテン(2.0)

香西宏昭(こうざい・ひろあき)選手(3.5)

村上直広(みらかみ・なおひろ)選手(4.0)

藤本怜央(ふじもと・れお)選手(4.5)

*( )内の数字は、選手の持ち点

 

<6月6日>  vsカナダ代表(@三鷹市)

日本 69-59 カナダ

スーパースター、パトリック・アンダーソン選手を擁するカナダ代表

古澤拓也(ふるさわ・たくや)選手(3.0)

鳥海連志(ちょうかい・れんし)選手(2.5)

及川晋平(おいかわ・しんぺい)男子日本代表ヘッドコーチ

 

日本の初戦は、6月8日(金)のドイツ代表戦(13:15~)

同日 19時15分からは、女子日本代表がオーストラリア代表と国際強化試合を行います。

 

6月8日は全試合、なんと全席無料!

武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都調布市)で、車いすバスケット日本代表を応援しましょう!