放送局・放送日時
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4月24日(25日)放送のゲストは、車いすバスケットボールの豊島英(とよしま・あきら)選手。リモートでご出演いただきました。
1989年生まれ、32歳。
中学2年生の時に車いすバスケットボールを始め、日本選手権では3度のMVPに輝いています。
パラリンピックには2012年ロンドン大会と前回のリオ大会の2大会連続で出場を果たし、現在は、男子日本代表のキャプテンを務めています。
これまで、日本選手権や国際大会「三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP」を観戦して、豊島選手の大ファンになった鈴木亮平さん。
熱烈なオファーにより2018年6月、Going Upにご出演頂き、番組では3年ぶりの再会となりました。
この3年の間に、車いすバスケットボール男子日本代表は世界選手権やアジアオセアニアチャンピオンシップスをはじめとする数々の国際大会を経験、東京2020パラリンピックでのメダル獲得に向け強化を進めてきました。
しかし、新型コロナウイルスの世界的パンデミックにより状況は一変します。
豊島選手は、東京2020大会の延期が決定した時の心境をこう語ります。
「東京2020大会が中止にはならないでほしいと願っていたので、延期ということになってひとまずほっとしました」
当時はヘッドコーチが変わったばかりで「一からまたチームを作って、試合を重ねて実戦形式でトレーニングを積んでいきたい」と考えていた時期だったと振り返ります。
多くの思いを抱えながら、感染拡大の影響による活動自粛の日々を過ごすことになりました。
それでも、パラリンピックへの思いや目標を見失うことはありませんでした。
「昨年7月から日本代表の活動が再会し、現在まで毎月合宿を実施しています。各クラブチームでできないところは代表合宿でカバーすることができていますし、日本代表候補同士のコミュニケーションも以前と変わらない頻度で行うことができています。今年のパラリンピックに向けてしっかり準備はできていると感じています」
一方で、試合がなかなかできなかった状況については、このように胸の内を明かしました。
「もちろん僕たち選手は、試合をしたい、それをたくさんの人に見てもらいたい、という思いがあります。その両方が叶えられない状況で『どこに向かっているんだろう…』と感じることもあります。日本代表はパラリンピックで結果を出すために動いています。メダルを獲るということに向けて、今は我慢する時期だと考えています。そして、応援したいと考えてくださっている方にももうしばらく我慢して頂きたいと思っています」
昨年8月、コロナ禍や令和2年7月の豪雨災害で日本が落ち込むなか、バスケットボールで日本を元気にしようというオンラインイベントが行われました。
「BASKETBALL ACTION 2020」と名付けられたこのプロジェクトは、バスケを「する」、新しい観戦スタイルでバスケを「観る」という二つの軸を通じて、オールバスケで日本を元気にしようというもので、5人制、3×3、車いす、バスケットボールの全カテゴリーの代表候補選手が一堂に会しました。
日本バスケ界にとって初の試みとなったこのイベントでは、5人制と3×3の各カテゴリー日本代表による紅白戦やシューティング対決、車いすバスケットボールのデモンストレーション等が行われ、豊島選手はコートをドリブルしながら往復してシュートを決めるまでのタイムを競う対決で見事に優勝し大活躍しました。
日本バスケットボール界が掲げるテーマは「超える力、叶える力」。
豊島選手は今ある状況に立ち向かう、強い思いを語りました。
「超えたいと思っているのは、僕だけではないと思います。この日本の状況、世界の状況、新型コロナの影響で自分のやりたいように生活もできない、バスケットボールもできない、好きなこともできない、という制限のかかった状況を超えていきたい、超えた先で楽しいことが待っていると見据えて今は辛さを乗り越えたいと思っています!」
パラリンピック本番まで残り4ヵ月。
次回は、豊島選手がキャプテンを務める車いすバスケットボール男子日本代表について伺います。
どうぞ、お聴き逃しなく!
豊島英選手のリクエスト曲:Hey和 / ゆず
2011年の東日本大震災で被災した豊島選手。震災後、いろいろ考えを巡らせている時に背中を押してくれた曲だといいます。この歌を通して元気にもなったので、他の方にも同じような思いになってもらいたい、と選曲に寄せた思いを語りました。
4月17日(18日)放送のゲストは、前回に引き続き、バスケットボール大好き芸人・麒麟の田村裕さんでした。
週8でバスケットボールをするほどのバスケ好きで、様々なカテゴリーの観戦をしています。
車いすバスケットボールはこれまで、2019年の「天皇杯 第47回日本車いすバスケットボール選手権大会」や日本代表の国際強化試合「三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP」を会場で観戦。
その時の様子を振り返りながら、「スポーツでありながら格闘技の要素もある。車いすならではのぶつかり合い、あの激しさは生で観ていただかないとわからないのでぜひとも会場で観戦して欲しい!」と熱弁していました。
もともとは、井上雄彦さんが描いたバスケットボール漫画「スラムダンク」が好きで、その流れで、車いすバスケットボールを題材にした「リアル」にも夢中になり、いつかは車いすバスケットボールの試合を観に行きたいと思っていたと話します。
そこに、車いすバスケットボール元日本代表の根木慎二さんから誘いを受け、天皇杯の観戦に訪れました。
会場では車いすバスケットボール体験も行い、バスケ経験がある分、他の方よりはうまくシュートも打てたそうですが、「3ポイントシュートはリングに届く気がしなかったです。天竺に向かって投げているようでした…」と、独特な表現で鈴木亮平さんを笑わせていました。
「三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP」の会場で憧れの井上雄彦先生とお会いした時のエピソードも熱く語った田村さん。
車いすバスケットボール男子日本代表の試合を観て、若手の活躍が目立ったといい、なかでも気になる選手として、鳥海連志(ちょうかい・れんし)選手の名前を挙げていました。
そのうえで「現在の日本代表は歴代の中でもめっちゃ強いんですよ!全スポーツの中で(東京2020オリンピック・パラリンピックでの)メダルの可能性でいうと、バスケットボールでは女子バスケと車いすバスケはだいぶ確率があると思います。東京2020大会でぜひとも観て欲しいです!」と興奮気味に話しました。
YouTubeチャンネル「麒麟田村のバスケでバババーン!」では、天皇杯(2019年)のレポートや車いすバスケットボール体験の様子も公開されていますので、ぜひご覧になってみてはいかがでしょうか?
Going Upにご出演した、あの選手も登場していますよ。
オリンピックでは東京2020大会から3人制バスケ「3×3(スリーエックススリー)」が新種目として加わりました。
バスケットボールの半分のコートで行う3×3は、攻守が同じリングを使って入れ替わるため展開が速く、ゴール下でのせめぎ合いもタフで当たりが強いのでスタミナも必要で、5人制よりも「しんどい」といいます(試合時間は10分)。
ドリブル、パス、シュートと全てを求められるので、オールラウンダーな選手が集まっている種目だと話します。
また、どちらかが先に21点取った時点で試合終了という「ノックアウトルール」があり、2ポイントシュートが次々と入れば逃げ切る(ノックアウト勝利)という展開もあるのですごく面白い!と語っていました。(※補足:得点は1ゴール1点、5人制でいう3Pシュートは2点)
すでに3×3の世界大会には182の国と地域が出場しており、競技人口は43万人を超えるほどの人気。ワールドカップやクラブチームの世界選手権も開催されています。
「日本は世界に先駆けて最初にプロリーグができた」と田村さん。
FIBA公認の「3×3.EXE PREMIER」というプロリーグが世界に先駆けて作られました。
実は、田村さんは東京・渋谷に拠点を置く3×3のクラブチーム「東京DIME」の共同オーナーを務めています。
「おそらく“うちのチーム”から3×3日本代表が出てくると思います!」と、オーナーしか口にできない、かっこいいセリフを得意げに言い放っていました。
お笑いに、バスケに大活躍の田村裕さんに、上をめざして進もうとする方に伝えたい“Going Upな一言”を伺いました。
『全力笑顔』
芸人は自分のコンプレックスも笑いに変えたり、ポジティブに明るく振る舞うことに長けている人が多いと思う。この精神を持って生きていたら、人生で嫌なことあってもへこたれずに頑張って乗り越えられる。苦しい時、しんどい時、何もない時でも笑ってポジティブな状態を作っておけば、いろいろなことを前向きに乗り越えられる。だから笑顔を大事にしていきたいと思う、とこの言葉に込めた想いを語りました。
最後に、東京2020オリンピック・パラリンピックを目指しているアスリートの皆さんにエールをいただきました。
「コロナ禍でアスリートのみなさんはすごくシビアな環境に置かれたと思います。我々はアスリートから夢と希望をもらい、笑顔で人生の局面、困難を乗り越えるためにパワーをもらっています。僕たちにパワーを与えるためにも、それぞれの人生のためにも、怪我なく楽しく乗り越えてください。応援しています!」
田村裕さんのリクエスト曲:遠き恋はまだここに /スムルース
関西のバンド・スムルースの作品で一番好きだというこの曲。歌詞に共感し、今でもよく聞いているとのことで、ぜひリスナーの皆さんにも聴いてほしい、とリクエスト頂きました。
次回のゲストは、車いすバスケットボールの豊島英選手です。
どうぞ、お楽しみに!
4月10日(11日)放送のゲストは、バスケットボール大好き芸人・麒麟の田村裕さん。
なんばグランド花月の楽屋からリモートでご出演いただきました。
小学生のときから高校まで8年間、バスケットボール部に所属していた田村さん。
いったんはバスケを辞めていましたが、今は“週8”でやるほどバスケットにどっぷり浸かる毎日だといいます。
学生の頃は、家庭が貧しかったため痩せ細って筋肉がつかず、バスケもうまくならなかったと振り返ります。
どうしてもお金持ちになりたい、そして(当時離れ離れになっていた)父親を見つけられるかもしれない、という思いから芸人になりたいと思い始めたそうです。
お笑いが盛んな関西出身。5歳年上のお兄さんが吉本興業の養成所NSCに入り舞台に上がる姿を見て、夢だった思いが現実味を帯び始めたといいます。
そうして、勢いでお笑いの世界へと飛び込みました。
デビューして2年目、21歳の時にM-1グランプリの決勝に進み、ダウンタウンの松本人志さんが「僕は(麒麟が)一番面白かったですけどね」と話したことで浮かれて天狗になり、自分たちが一番面白い漫才師なのだと思い込んでしまいます。
そこから、どこへ漫才をしに行っても「あの、天下のダウンタウン松本人志が認めた漫才師・麒麟です!」と登場することになりますが、全くウケず、鼻をへし折られ、まだまだ甘い、一つひとつ積んでいかなあかんな、と心を改めました。
そんな時、自身の体験談を綴った「ホームレス中学生」がベストセラーに。本人曰く、“ホームレス中学生バブル”が来ました。
その恩恵を受けたのも束の間、お金を使い果たしてしまい、堅実に仕事をしなければと心を入れ替えます。
再びバスケットボールにのめり込むようになったのは、あるイベントの仕事で女子プロバスケットボールチームの選手たちと出会ったことでした。
試合を観に来て欲しいと半ば強引に誘われていざ試合に行くととても面白くて、男子の試合も見たい、大学生も見たい、高校生も見たい…と、いろいろなカテゴリーを見るようになりました。
なかでも一番興奮した試合はBリーグ初年度に行われたシーズンのセミファイナル「宇都宮ブレックス対シーホース三河」。
大接戦で、最後の最後まで結果がわからない試合展開。
宇都宮ビハインドの残り十数秒、田臥勇太選手(宇都宮)がボールをキープして逆転を目指してゴールにボールを運びます。その時のワーーー!!!という会場の地鳴りは一生忘れることができない光景だと熱く語ります。
宇都宮はその試合に勝利し1勝1敗。延長戦(第3試合)を制して決勝に進むことが決まった時には、会場を訪れた5千人の観衆がうなるような大歓声を上げ、人生でもなかなか経験できない大興奮の試合だったと、臨場感たっぷりに話しました。
そんな田村さんが今注目している選手は、Bリーグ・千葉ジェッツの冨樫勇樹選手。
日本人初のバスケットボール1億円プレーヤーということでも話題になりましたが、バスケットボール選手としては身長の低い冨樫選手が、点を取って欲しいところで点を取ってくれるのがとても頼もしく、「まだ見たことがないという方にはぜひ見て欲しい!とてもチャーミングなんですよ」と力を込めました。
バスケットボールの様々なカテゴリーに精通している田村さん。もちろん、車いすバスケットボールの観戦にも訪れています。
次回は、そのお話を伺いたいと思います。
どうぞ、お楽しみに!
田村裕さんのリクエスト曲:サイクリングリサイクル / きりん
小室哲哉さんプロデュースの楽曲です!