ラジオ・チャリティ・
ミュージックソンとは

ラジオ・チャリティ・ミュージックソンは、目の不自由な方たちが、「安心して街を歩けるように」ということを目指し、『音の出る信号機』や、目の不自由な方の社会参加につながるアイテムを一つでも増やすための基金を募るキャンペーン活動です。
この企画は1975(昭和50)年、音楽の力とラジオの力で何か社会に貢献できることをしたい、という想いからスタートしました。当時としては画期的な、ラジオによるチャリティ番組です。
ラジオができることとして、ラジオ・フレンドリーな目の不自由な方たちのためになることをしよう、というところから出発し、現在では募金だけでなく、目の不自由な方を中心に、体の不自由な方々への理解の促進と思いやりの気持ちを育むことをも目指しています。

募金キャンペーン期間は毎年、11月1日~翌年1月31日を基本としています。

この中でキャンペーンの中心となるのは毎年、クリスマスイブの正午から24時間行われる生放送の番組。しかも、通常の番組はすべて休止という編成を行っています。
この、「ミュージックソン」ということばは、『音楽』と、それをかけながら24時間の放送ということからイメージされる『マラソン』を掛け合わせた、このキャンペーンが作り出した造語です。
はじめはニッポン放送とKBCラジオ、STVラジオの3局でしたが、翌年OBCラジオが参加し、その後もラジオ福島、IBC岩手放送、青森放送、和歌山放送、ラジオ沖縄、中国放送、西日本放送が参加し、現在ではニッポン放送を含め、全国11局でこのキャンペーン・放送を実施しています。
これまでに46億7,205万3,451円の浄財が寄せられ、これを基金に全国で3,245基の「音の出る信号機」を設置したほか、「声の図書」、「立体コピー」など多数の視覚障害者(児)用教育機器を贈ってまいりました。近年は機器の進歩に伴い、お贈りした「声の図書」の整備や、デジタル化の費用などにも活用していただいています。
全国の各放送局でも「音の出る信号機」の他、盲導犬の育成や教育機器の補助など、障害を持つ方の社会生活や子供達の教育支援となる助成を、それぞれの地区ごとに行っています。
首都圏の「音の出る信号機」の約20%は、このニッポン放送でのキャンペーンに寄せられた浄財から生まれています。
しかし、「音の出る信号機」の老朽化とそれに伴う新信号機の設置のため、設置箇所はなかなか増えていきません。
また、「音の出る信号機」の他にも、近年増加する視覚障害者の事故を防ぐための様々なツールも生まれていますが、まだまだ足りない状況です。

今年度は、コロナ禍の中でのラジオ・チャリティ・ミュージックソンということで、目の不自由な方はもちろん、我々の生活は、エッセンシャルワーカー、特に医療従事者の皆さんに頼るところは大きく、皆さんが大変苦労されていることは、言うまでもなく、ご存知の通りと思います。
そこで、今回は、皆さんからお寄せいただいた募金の一部を、全日本交通安全協会、日本点字図書館に加えて、この医療従事者の皆さんの活動の支援として、日本看護協会にも寄付させていただきたいと考えております。

「ラジオ・チャリティ・ミュージックソン」は、今年46回目を迎えました。
これまでと同様、ニッポン放送をお聴きの皆さんのご支援、ご協力を得て、思いやりと善意の輪をさらに広げ、目の不自由な方たちの幸福づくりに微力を尽くしたいと思います。
ご協力のほど、よろしくお願いします。