1242 ニッポン放送
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みのりの日記
栗村 智
栗村 智
 
diary
1月14日
今年の噺聞き初めは談春師匠
年も改まって、都内定席の初席はどこも大入り満員。
上野鈴本演芸場の第三部のトリに若手真打の柳家三三抜擢など、
話題も豊富なのに・・・。
還暦迎え、折からの寒さに炬燵で丸くなっている自分に、
ハッと気づいたわけでありまして、
「こんなことをしていてはならぬ」おっとり刀で駆けつける、
高田の馬場トンツトンツパンパン!

じゃなくて、はて、どこへ行こうかしら。
定席は立ち見で、ちと辛し・・・。
ならばとあらゆる所へ連絡し、
「せっかくなのに都合が悪くて、行けない」と嘆いている
落研の先輩のチケットを譲ってもらい、
な、なんと家から電車で2時間かけて、パルテノン多摩の
「立川談春独演会」にはせ参じました。

ここ数年、もっともチケットの取りにくい噺家さんとして知られている通り、
開演前に300人収容の観客席はぎっしり満員。
都内の寄席の定席には出ていない立川流の噺家さん。
日本全国独演会でまわり、東京23区は、談春ファンいうところの
「デリバリー談春」りゃくして、「デリハル」で回っているという、
ほとんど毎週独演会をやっている噺家さん・・・。
枕もたっぷりと「粗忽の使者」が46分、トリの「妾馬」51分。
さすが、家元自慢のお弟子さんだけに、
口跡のあざやかな噺をじっくりと堪能させていただきました。

演芸てんこ盛りの寄席の定席が大好きな私にとっては、
あらゆる演芸を味わえるので寛げるのですが、
まさにボリュームたっぷりの「ティーボーンステーキ」
食った後みたいに、帰りの2時間の電車ではグッタリ。
やっぱり、懐石料理ほどでなくても、揚げ物も、お造里もお椀も
適当にいただきたいと思う私にとって、少々もたれましたね。

この際、都内の定席に志の輔・談春両師匠も
出られるようにはならないでしょうかねえ・・・。
さん喬・市馬・一朝・鯉昇・喬太郎・三三と並んで、
志の輔・談春の幟がずら〜りと立ち並ぶ寄席から、
一番太鼓がひびいてくる・・・。
これが、今年の私が見た初夢です。
無理でしょうかねえ、やっぱり・・・!?
12月28日
じぇじぇじぇ!シニア料金???
今年、ベストセラーになった「永遠の0」を映画化した戦争ドラマを観に、
宿直明け、開館まもない亀有のシネコンに行ってきました。
趣味で、太平洋戦争時に就航していた航空母艦や航空機の
プラモデルつくりに熱中していた時期があるだけに、
航空母艦「赤城」、あらゆるタイプの零式戦闘機、
アメリカのデバステイター雷撃機・ドーントレス急降下爆撃機の
CG映像の緻密さには本当に感心しました。
何より感動したのは、零式三座水偵が海面を滑るように着水している映像。
ジブリの紅の豚同様、私は少年時代から水上飛行機にロマンを感じ、
大好きな機種が、太平洋戦争で活躍した水上偵察機・零式三座水偵なので、
ほんの少しの間ではありましたが、映像に釘づけになりました。
原作に忠実に制作された映画で、ストーリーは御覧いただくとして、
CGの見事なことと重なって、映画は原作よりもさらに感動的なものに、
仕上がっていました。

平日の昼前ということもあったのでしょうが、
ご高齢のお客さんで、開場すぐで半分客席がうまっていたのです。
マッ、これなら私がチケット売り場で入場する際、
「前から7列目の通路側のお席で1000円です。」の
チケット嬢の言葉も致し方なし・・・。
「うむ・・・やっ、安い・・・!」
何の疑問もなくこの私を見て、
「証明書を見せろ」も何もなくシニア料金の請求ですよ。
60歳になっての初めての映画鑑賞。
疑問もなくシニア料金を提示されたショックに、
こんなことでは、いかん!
背筋をのばして、真っ暗な空間に身を沈めたのでありました。

来年はフレッシュに研ぎ澄まされたナイスミドルを目指して、
若ぶって過ごそうと思っております。
来年もよろしくお願いいたします。
皆様、よいお年をお迎えください。
12月12日
中山競馬場のイルミネーション
今年も、いよいよ残り20日となりました。
最近は、都内のあちこちに鮮やかなイルミネイションが施され、
師走の街を彩っています。

今年、7年ぶりに競馬中継スタッフに戻った私にとっては、
中山競馬場名物、クリスマスツリーのイルミネイションが、
最も心に沁み入りますねえ・・・。
いつのころからでしょう、中山競馬場のパドックのそばにそびえたつ、
高さ20メートルもあるモミの木に、その年の最後の開催月に、
クリスマスの飾りつけとあざやかなイルミネイションが、
施されるようになりました。
かれこれ20年は、この習慣が続いているのです。
最終レース終了後、日没直前に、毎度点灯されますが、
その美しさといったら、馬券ですってんてんになって、
家路につく私たちに、どれだけの慰めになったことか・・・。
合わせて、体を壊して競馬実況を一度諦めていた自分が、
また、このツリーに再会できるとは・・・。

さあ、今年は「有馬記念」当日。
どんな気持ちで、このツリーを見上げているでしょう・・・。
できたら、笑顔で見上げて家路につきたいものです。
今年は「有馬記念」の翌日が祝日で競馬開催があるので、
「有馬記念」が外れて、仇討ちをもくろむと、
返り討ちに合うこと請け合いですよ。
どうかご注意を!
11月21日
平日の昼下がり・・・
会社宿直業務を担当している役得と言いますかねえ・・・。
週一度、出社時間が「夕方5時30分」ですから、
まるまる平日夕方までプライベートに使えるんですよね。
翌日は、午前9時半から泊り明け・・・。
こちらのほうは、夜中に地震・天候不順の時は、
仮眠もとれない時もありますから、
体力的にそこまで自由は効きませんが、
それでも結構、有効に使っています。

今週は火曜日泊まり、無性に寄席に行きたくなって、
「東京かわら版」をチェック!
鈴本の昼、喬太郎師匠がトリだっ!
とっとっと、19日だけお休みか???
おやっ!お江戸日本橋亭・昼、三遊亭好楽独演会。
昼に独演会とは…ひさしぶりに好楽さんを
たっぷりと聞けるチャンスとばかり、おっとり刀で日本橋へ。

さすが、平日だけに客層は高齢化。
会場の前部3分の1が、座椅子に座布団。
(かつての池袋演芸場を思い出しますねえ)
36人分の「座椅子席」には、
私と膝の柔らかさに自信のある老年ご夫婦の3人だけ・・・。
後ろの椅子席はぎっしり満席というへんてこりんな客席構成。
それでも50人弱のお客様の入り・・・。
さすが、笑点の人気者・好楽さんの独演会!
11月・今月のテーマは「子供」で、
「初天神」「火事息子」「藪入り」の落語三席を
弟子の好の助・好吉・鯛好・こうもり・らっ好・ろ好、
二つ目以下のお弟子さんの顔見世代わりの軽い高座を挟んで、
たっぷりと味わいました。
粋な着物の着こなし・・・志ん朝師匠に憧れて憧れていたころ、
林家九蔵さんのころ以来、久しぶりに聞いた高座は、
江戸前で結構な高座でございました。

翌日の勤務明けは午前9時半。
めっきり冷えてきて、この日のお昼は「神田まつや」で、
常温のお銚子に鍋焼きうどんで体の芯まで温まって、
家路につきました。
早めに床について、枕元のCDラジカセに、
5代目、目白の小さん師匠十八番「うどんや」をかけて、
「なぁべやきぃ〜うど〜〜ん〜〜〜」
ZZZZZZ・・・。

こんな道楽三昧の日があっても、
罰は当たりますまい・・・きっと・・・。
11月 5日
42〜世界を変えた男
ふ〜っ、日本シリーズも、ワールドシリーズも熱戦に次ぐ熱戦。
野球の楽しさを満喫された方が多いのではないですか?
久々に好投手の力投に一喜一憂、もう疲れ果ててしまいましたね。

さっ再び、それぞれの贔屓チームが互いに横一線となって、
来季開幕まで優勝に夢馳せるオフシーズンに突入です。
そんな時期に、楽天ファンもジャイアンツファンも、
野球ファンなら誰でも楽しめる感動の映画が、
今月からロードショー公開されました。

「42〜世界を変えた男」

ご存知、ジャッキー・ロビンソンを描いた大作です。
4月15日、この日はメジャーリーグ30球団・全チームが、
背番号42をつけてプレイするジャッキーロビンソンデー。
メジャーリーグ唯一、全球団共通の永久欠番・・・。
その裏側を描いた映画。
さすが、ベースボール発祥の地・アメリカが作る野球映画、
素晴らしい出来栄えです。
当時のニューヨーク、ブルックリン・ドジャースの本拠地、
エベッツフィールドもそっくりに画面に再現されています。

二グロリーグ(当時の黒人だけの野球リーグ)の
俊足強打のバッター「ジャッキー・ロビンソン」を、
メジャーリーグのブルックリンドジャースに連れてくる
ブランチ・リッキー会長を、映画「インディージョーンズ」の、
あのハリソン・フォードが好演しています。
リッキーとロビンソンがいなかったら、人種の違いの厚い扉は、
開かなかったかもしれない・・・。
そんな野球史にとって大きな出来事・業績。
その背景を改めてこの映画で再確認されてはいかがでしょうか?
不肖、私、手拭いが涙でグショグショになりました。、
 
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