| 12月25日 | 
	 
		| 落語協会、大きく若返り! | 
	 
		| 皆さん、ラジオチャリティーミュージックソン、
今年もご協力ありがとうございます。
 募金は、来年1月31日まで受け付けていますので、
 引き続きよろしくお願いいたします。
 
 さて、今年も押し迫ってまいりましたが、
 東京の寄席定席、初席の顔付が発表されて、
 いやーおどろきましたね。
 ついに、落語協会大きく若返りをはかる、
 思い切った顔ぶれになりました。
 今年、柳亭市馬会長が53歳で就任して、
 初席、二の席の顔付を楽しみにしてはいましたが、
 私の予想をはるかに上回る変わりようですね。
 
 上野鈴本演芸場は、初席だけ三部構成。
 一部のトリは、これまでの圓歌師匠から菊之丞。
 第二部は、去年に続き正蔵。
 そして、第三部のトリが、従来の前会長・小三治師匠の代わりに三三。
 正月ニの席昼のトリは、春風亭一之輔。
 夜のトリがいつものように、柳家喬太郎というメンバーになりました。
 
 鈴本の、正月のトリは、落語協会を代表する、
 若手実力派の噺家さんがそろいましたよ。
 例年は、正月ニの席から始動するのが私の常ですが、
 今年は、鈴本初席の後半に始動することにしました。
 柳家三三師匠の晴れ姿・・・。
 誰が何と言おうと、まずは見届けなくては!!!
 
 一方の芸協の寄席は・・・
 新宿末広亭・第一部、米丸。
 第二部 歌丸。
 第三部 遊三。
 こちらは、いつものメンバー。
 そろそろ生きのいい若手実力派の登場が待たれるところですねえ。
 
 若手の成長を楽しみに、
 どちら様も、よいお年をお迎えください。
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		| 12月 9日 | 
	 
		| 1400人収容の明治座で、次代を担う若手噺家4者競演 | 
	 
		| あれはいつ以来でしょうか?
花の明治座にやってきたのは・・・。
 そっ、そうそう、大好きな志ん朝師匠が、
 三木のり平さんの芝居で出演した時に、
 改装前の古い佇まいの明治座に・・・。
 幕間に食べたお弁当が、妙に贅沢に感じたのを憶えています。
 
 あれから月日は流れて22年。
 その間、近代的な高層ビルの中に劇場が収まり、
 ”松健サンバ、コロッケ公演”そうそう、群馬県選出の議員さんの
 後援会観劇会などなど、随分と話題になった劇場ですよ。
 花のお江戸で見せたいものは、歌舞伎座・新橋演舞場・帝国劇場、
 それに明治座といわれる4座のひとつ。
 その中では、出し物は最も大衆的な劇場と言えるでしょう。
 
 次代を担う花形4者競演のタイトルで、
 集結したる若武者は・・・トンツトンツトンツタンタン。
 柳家花緑、柳家三三、春風亭一之輔。
 そしてトリを取るのが、柳家喬太郎トントン!
 講談調でご紹介しました。
 結構白髪の目立つ人も交じっていますが、
 現状、若手実力噺家というにふさわしい顔ぶれ。
 三階席まで大入り満員もうなづける顔揃えで、
 お客さんも、いつもの定席と比べてもお行儀のよいお客様です。
 
 花緑「明烏」
 三三「二番煎じ」
 一之輔「笠碁」
 喬太郎「井戸の茶碗」
 
 4者ともに大ネタを出して大熱演。
 普段のお芝居の時の長ーい幕間はなくて、
 15分の中入りと、落語ベースに変えられていましたが、
 場内に軒を並べる売店の色とりどりの幕の内弁当のイミテーションに、
 「きょうは、販売しておりません」の札が置かれていたのが、
 ちょっと寂しかったけど・・・。
 10年後、この顔ぶれの落語会・・・楽しみではありますね。
 いつもの寄席の座席とは比べ物にならない座りやすい座席の明治座なら、
 10年後71歳の私にも、大丈夫そう・・・。
 明治座・浜町寄席が、末永〜〜く続きますように!
 シャシャシャン・シャシャシャン・シャシャシャンシャン。
 「へい!どうも、ありがとうございます。」
 
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		| 11月21日 | 
	 
		| 池袋の夜 | 
	 
		| いや〜きのうは寒かったですねえ・・・。
アメリカから異常低温、豪雪のニュースも伝えられているだけに、
 雪でもちらつかないかと思ったほどでした。
 
 首を竦めて、会社を早めに出て、有楽町線に飛び乗って、
 久しぶりに池袋演芸場に。
 11月中席・夜の部は、トリが喬太郎さん。
 まわりを固めるのが、扇辰・扇遊・市馬・円丈の顔ぶれ。
 たまらない好メンバー、なんとか楽日に間に合いました。
 
 ごひいきポイントカード(来場のたびに、はんこを1個もらって、
 15個になると、池袋演芸場の招待券がもらえる。)も、
 今回でカードが満杯で、招待券をうけとって、
 地下二階まで二段跳びで降りて客席へ。
 夜の部5時開演、早めに飛び込んだのに、
 「間もなく満席です。」の声・・・。
 焦りまくっての年甲斐もない階段2段跳び、
 何とか、前から5番目の左端の折りたたみ椅子席を確保。
 中入り前には、まわりを30人あまりのお立ち見客が囲み、
 94席の狭い池袋は大入り満員。
 ”こんせきは、初日から連日お立見ですよ。”
 女性従業員さんもほくほく顔。
 一時の落語ブームが、やや落ち着いてきているものの、
 相変わらず、喬太郎師匠の人気は大変なものですよ。
 
 扇辰師匠の珍しい「雪とん(お祭り左七)」。
 トリの喬太郎さんは、これまた最近やり手のない廓噺「首ったけ」。
 共に志ん生師匠の持ちネタで、見事に復活。
 やっぱり古典落語は、こうでなくっちゃ。
 
 中入り前、中トりの落語協会新会長・市馬師匠の「雑俳」。
 柳家の味はかくやの語り口。
 お客をくたびれさせず、後の出番にもたれさせない、
 心持のよい高座に癒されました。
 
 客席を見渡せば、アメリカはボストンの
 ケンブリッジからやってきた初老のアメリカ人の姿にびっくり!
 さすがに、落語の反応はイマイチでしたが、
 さすが、翁家社中の太神楽、和助さんの五階茶碗には大喜びでしたよ。
 寄席情緒を満喫して、冷たい雨を突っ切って、
 西口の博多天神風流で、明太子ごはんにとんこつラーメンで温まって、
 家路につきました。
 
 日曜日は、競馬終わってから人形町の「円太郎ばなし」。
 いやーたまりませんねえ。
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		| 10月16日 | 
	 
		| 「白玉の歯にしみとおる秋の夜の 酒はしずかにのむべかりけり」牧水 | 
	 
		| やっぱり、秋はいいですねえ・・・。
馬鹿でかい台風にダブルパンチを食らわせられはしましたが、
 やっと、秋が深まってきて、無性に小三治を聞きたくなりました。
 埼玉の大宮まで足をのばして「さいたま市民会館おおみや」の、
 「柳家小三治独演会」へ。
 この7月に人間国宝に選ばれてから、師匠の高座を観ていなくて、
 無性に聞きたくなって・・・。
 実は師匠の独演会は、1000人収容の大ホールが多くてイヤなんです。
 ホントは、定席で聞きたかったのですが、
 10月上席の夜のトリに行けなかったので、
 コンサートをやるような大ホールへ見に行ったのです。
 
 会場は平日にもかかわらず、1370人収容の大ホールに9割の入り。
 お行儀のよいお客様ばかりで、大きな場内は「小三治を聞くぞ!」
 「小三治をみなさん・・ききましょう!!!。」と、聞く気満々のお客様に
 万雷の拍手で迎えられた師匠。
 いつものように、高座脇の湯呑のお湯?煎じぐすり?
 (以前、ある前座さんに聞いたところでは、
 不二家のピーチネクターのときもあったとか・・・)をひとすすりして、
 力むでもなく、飄々とした高座ぶり。
 久しぶりに接した、小三治師匠の高座。
 「あーよかった、師匠元気だよ…・・・」
 まもなく75歳になられるとか。
 真打に昇進して、十代目小三治を襲名したばかりの時に初めて、
 師匠の高座に接し、あれから時は流れて45年が経ちました。
 
 「時そば」は、いつものように枕たっぷりに38分。
 トリで「死神」を48分。
 自然体のゆったりとした高座。
 寅さん映画の御前様役の、笠智衆さんの雰囲気にそっくり。
 まさに仏壇前でお経をあげた後、お茶を飲みながら、とらやの面々を前に、
 「そういえば寅は、どうしとりますかな?」てな具合ですよ。
 同じ黒紋付きで、開場の一番後ろからだっただけに、
 そんな妄想にもとらわれてしまいました。
 
 人間国宝って「重要無形文化財保持者」というのだとか・・・。
 75歳、まさに老境をたゆとう師匠の高座に、
 ゆったりと癒されました。
 ホールを出て、大宮駅前で飲めもしないのに、
 なんとなくちょっとだけ、お酒を呑みたくて・・・。
 近頃、急に落語に興味をもちはじめ、
 急性(小三治・志ん朝)中毒にかかった会社の後輩を誘って居酒屋へ・・・。
 東武野田線・柏行の最終電車まで、先輩風吹かして落語談義。
 師匠の高座を堪能したのですよ。
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		|  9月30日 | 
	 
		| なつかしのリプトンティールーム | 
	 
		| 「あの〜ニッポン放送って、どうやって行けばいいですか?」
「はいはい、えーとですね、有楽町で電車、皇居側に降りて、
 リプトンティールームっていう、ガラス張りの喫茶店を左に見て、
 ワンブロック先、丸の内警察の手前です。」
 
 初めてニッポン放送にいらっしゃる方には、
 いつでもこう、説明したものでした。
 プロ野球オフシーズンが近づいて、久しぶりに会社から、
 銀座・山野楽器まで、銀ブラとしゃれ込んだのはいいのですが・・・。
 「あれ?リプトンがない・・・???」
 
 昭和52年、ニッポン放送に入社して、ず〜っと、このかた、
 誰にも「リプトンティールームが目印」と説明してきた、
 ニッポン放送とは、切っても切れない縁があるお店と
 思い込んでいたので、今、人気のコーヒーショップチェーンのお店に
 代わっていようとは、唖然としてしまったのですよ・・・。
 
 普段はガラス張りで、のべつ会社の先輩や仲間に観られ、
 なんか照れくさく、わが社で利用する人はあまりいませんでしたが、
 道不案内の人と待ち合わせに使うには最適で、
 今から38年前、ニッポン放送入社式で、田舎から呼んだ両親と待ち合わせた、
 思い出のお店なんですよ。
 ”月日は百代の貨客にして、行きかう年もまた、旅人なり“とか、
 芭蕉翁も、奥の細道の冒頭で述べていますし、
 これが、世の習いとは、理解していても、
 「リプトンティールーム」が有楽町から姿を消すなんて・・・。
 少々感傷的になり、涙ぐんでいる自分に、
 「アーーーア、年い取っちゃったもんだなあ」と思った次第でありますよ。
 
 今年のプロ野球オフシーズンは、旅人となって、
 日本各地・思い出の町を歩いてみようと思っています。
 そう思うこと自体、齢をとったのでしょうねえ。
 “栗村 智 61歳、旅人となる・・・・。”
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