12月28日
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今年も一年、お聴きいただき有難うございました
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いやぁ、明日朝の放送が、今年最後の放送ですね。
騒々しかった2007年も、残すところあと3日。
去年春に大病してから、慎重にゆっくりのんびり体と相談しながら、なだめながら、
なんとか、こわごわお送りしていた「栗村智 あなたと朝イチバン」。
お聞きいただいていかがですか?
この秋くらいから、とても楽しくなってきたのですよ。
アシスタントのフッチーも私同様、脳天気なので、
気を遣わず、毎週マイクの前に着くことができました。
体を壊して、ひとつ学んだことは「日々機嫌よく!」
これだけを、念頭におしゃべりしたつもりです。
ずいぶん社会的には、えらい情けない一年でしたが、
私たちスタッフは、とても良い年でした。
フッチーが、まるで犬のように安産で、長男舜ノ介くんを出産。
私は、あこがれだった羽二重の黒紋付を着て、落語の高座を務めたこと…。
いやぁ〜、気分良かった…のは、わたしだけ?
あれから寄席に行く度に、噺家さんのネタが、
自分にも合うネタかどうか吟味しながら、
聞いている自分に気付くのですよ。味しめちゃったっすよ。
年末・年始のお休みは、次の高座に向けて新ネタのお稽古しなくっちゃ…。
次の高座が、果たしてあるかどうかは、別にして。(笑い)
みなさん、良い年をお迎えください。
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12月14日
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お好み焼き、食べたい!
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ここ数年、年末になると必ずといっていいほど、
同期会・同窓会・クラス会の案内なのです。
バブル華やかなりし頃は仕事に一生懸命で、
定期的に来るこの案内状が目に入らなかったのですが、
最近いやに懐かしく、案内はがきを持ったまま、
昔の悪がき時代の自分を、そして友達を思い出しているのですよ。
先週も来ました、高校時代の同窓会案内。
19歳まで広島で過ごしたので、もちろん広島の高校の同窓会。
場所は、広島市内のホテルの宴会場。
期日は「1月4日」。
全国に散らばっている卒業生の帰省の時期に合わせてるんですよねぇ。
残念ながら、今年も帰省できず欠席なんですが、
ここ数年、案内はがきが来るたびに、
おセンチになってる自分に気づくのですよ。
ある時は、きつくフラれたあの娘のこと。
またある時は隠れて、いきがって吸った缶ピースにむせ返った後、
貧血おこして、学校の裏山でお互いに介抱しあった悪友のこと…。
でも今回、案内はがきをもらって、懐かしく思い出したのは「お好み焼き」!
そう、広島にはその昔、昭和30年代から40年代にかけて、
各町内に、必ずと言っていいほど一軒はあったのが、
「おたふくソース」贈呈ののれんのかかったお好み焼き屋さんです。
割烹着を着たオバちゃんが、鉄板の前で焼いてくれる広島風お好み焼き。
ある時はおやつに、お袋が寝込んだときは、
栄養のバランスがいいなんて言って、晩御飯のおかずにもなりました。
このお好み焼きが、無性に食べたくなりました。
最近は東京にも、広島風お好み焼きのお店も沢山出来て、
その味わいもいいのですが、少年時代、学校から帰って、
買ったばかりの冷蔵庫の卵一個にぎって駆け込んだ、
あの町内のお好み焼きやさんのお好み焼きを食べたいのですよ。、
冒険王・少年・少年画報・サンデー・マガジン…。
そう!ソースと食べこぼしのもやしが、
ベタっとくっついた、マンガ雑誌を読みながら…。
今週の「栗村智 あなたと朝イチバン」は、
「思い出のふるさとリクエスト」と題してお送りします。
プレゼントも盛りだくさんでお送りしますよ。
寝坊して、お聞きのがしのないように!
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12月11日
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ブームが来たのはいいけれど…。
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げげっ、なっ、なんと!
これはえらいことになりましたよ。
本当に「落語ブーム」が到来してますよ。
先週、夢空間という演芸企画会社から、
3月13日(木)に行われる「瀧川鯉昇・柳家喬太郎二人会」予告の
はがきをもらい、今日午前10時から電話でチケット予約開始。
午前10時おもむろに、電話に手をかければ、
もう「ツーツーツー」と話し中の嵐。
まるで、学生時代ラジオの電リクに応募してた頃を、
思い出してしまいましたよ。
ようやくつながったのが10時50分。
「残念ですが、完売してしまいました。」とのつれないご返事。
「えー!池袋・東京芸術劇場・小ホールは300人収容なのにぃ」と
ぶつくさ言っても後の祭り…。
いやぁ、驚きました。
瀧川鯉昇さんといえば今、落語芸術協会随一の古典の本格派。
飄々とした軽い語り口は、臭みがなくて最高。
茶の湯・宿屋の富・時そば・ちりとてちん・御神酒徳利・味噌蔵・
明烏・こんにゃく問答・佃祭・馬の巣・千早ふる・うなぎや…。
それぞれのネタにえもいわれぬ心地よい味わいのある噺家さん。
柳家喬太郎さんは、師匠のさん喬さんが、体を心配するほどの落語会で、
引っ張りだこの噺家さん。
こちらは、自作の新作、円朝ものの本寸法の古典なんでもござれで、
今、最も客を呼べる人。
このお二人の会ともなれば、超人気なのも仕方がありませんが、
いやはや、こんなこと、かつての古今亭志ん朝七夜、
志ん朝・柳朝二朝会くらいで、
ここ30年こんなにチケットが、とりにくくなったのは初めてですね。
ブームがきたのはいいのですが、気軽に行けなくなっちゃいましたね。
まるで、落語会の決死隊のような心意気の人しか、
顔付けのいい落語界には、行けなくなっちゃいましたよ…。
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11月30日
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見台・ひざ隠し・小拍子
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地球温暖化でどうなることかと心配していた東京地方も、
しっかりと冬の訪れを告げる木枯らし。
そして、ここ数日の冷え込みに、震え上がりながらも
なんとなく安心している今日この頃。
今、私が最も楽しみにしているものが、
まもなく完成するのです。
それって、なに???
実は上方落語には欠かすことの出来ない
「見台・ひざ隠し・小拍子」なんですよ。
今、NHK朝のテレビ小説「ちりとてちん」でも、
上方落語家の暮らし、修行などの描写が盛んに出てきて、
おなじみになったのではないでしょうか。
ちょうど、金曜日放送の中で、
噺家としてスタートする主人公・きよみが、
師匠に基本を教わるところで、
見台・ひざ隠し・小拍子が登場しています。
上方落語本場の関西なら、結構このセットはあるようですが、
東京には、国立演芸場、横浜にぎわい座、米朝事務所・東京の
3箇所しかないんですよ。
上方落語の真打ち・笑福亭鶴光さんが、
本拠地を東京の寄席に移されているのに、
東京の定席にも置いてないものなんです。
鶴光師匠は、講釈師の釈台を代用してます。
今年3月、我がニッポン放送・イマジンスタジオで開いた、
笑福亭鶴光一門会では、米朝事務所さんのをお借りしてやりました。
これは、関係者として恥ずかしく思ったわけで、
何とか、ニッポン放送でも用意できないかと東奔西走!
ついに、日曜大工の得意な知人に頼み、材料費を値切り倒して、
ヒノキの見台・ひざ隠し・小拍子が、まもなく出来上がることになりました。
世はまさに落語ブーム!
東京では、ちと縁の薄かった上方落語に、
なじんでもらうチャンスですもんね。
出来上がった暁には、鶴光・鶴瓶兄弟会とか、陽気で明るくにぎやかな、
上方落語の会を企画しようと張り切ってるんですよ。
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11月13日
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「朝イチ青空寄席」へのご来場、有難うございました!
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「ザ・ラジオパーク2007in日比谷」に、
たくさんのご来場、ありがとうございました。
11日日曜日の「栗村智あなたと朝イチバン 朝イチ青空寄席」。
あいにくの雨模様の中、テント二つぶち抜きの会場に、
ぎっしり満員の皆さんの姿を高座から見て、感謝感激雨あられ!
嬉しかったです。
ただただ落語が好きで好きで仕方のない私・栗村と、
吉田尚記アナ、中央・慶応・日大芸術学部の落研生の素人落語に、
熱心に耳を傾けていただいたことに舞い上がってしまいました。
浅草・伝法院通りの古着屋で買った羽二重の羽織も、
高座で練習通り脱げましたしねっ。
噺は「鼻ほしい」という、今では、あまりやり手のいないネタですが、
その昔、昭和48年、がらがらの池袋演芸場に10日通って、
その3日目、5日目、8日目に、
故・三遊亭円弥師匠に最前列から噺を注文して、まるで弟子入りして、
さしで、サンベン稽古をつけてもらうような恰好に仕向けて覚えた
思い出の一席だったのですよ。
その当時、円弥師匠もよくやってくれましたよねぇ。
久しぶりの高座は、心地よく癖になりそうですが、
私のあと、トリで高座に上がってくれた本職の若手落語家、
春風亭一之輔さんとの差を歴然と感じて、
無理をお願いして、雨の振る中お越しいただいてよかったなと思いましたよ。
私も足元がぬかっていて、着物に着替えてから、
会場まで歩く間に、後跳ねが着物の後ろ側に
まるで百一匹ワンちゃんみたいな模様が出来てしまいました。
曲がりなりにも絹物なので、洗い張りに出すことになり、
結構お道楽も高くつきましたが、ものすごく楽しかったですよ。
お聴きいただいた皆さんはいかがでしたか?
そのあたり、若干心配なのですが…。
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