2月18日
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欧米か!
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一年ぶりに週半ば、郷里・広島に帰ってきました。
少年時代を過ごした広島は、
こんなに寒くはなかったはずなんですが、
いや、時折白いものが舞い、冷たい風まで吹き込んで驚きました。
どう考えたって今、私が住んでいる、流山市のほうが、
はるかに過ごしやすいんですからね。
かつては、瀬戸内の温暖な住みよい町だったんすがねぇ?
瀬戸内の海の幸、かきのバター焼きに、
そしておなじみのお好み焼きに舌鼓。
大満足のはずだったんですが、
なんとなく・・・さみしい気持ちで
いっぱいになってしまったのです。
というのも、ふらり出かけた、
かつて広島一と言われた金座街・本通りの
人通りの少ないこと・・・。
老舗と知られた有名店が、ほとんど姿を消してしまい、
東京・大阪の著名店の支店が、
軒先を連ねているんですよ。
挙句の果てに、目抜きの胡通りの
三越・天満屋・福屋とずら〜り並んだデパートの中で、
昭和29年開業の天満屋の壁に、
「天満屋八丁堀店3月4日をもって閉店・・・」の懸垂幕が目に。
小学生の頃から、何かといえば、
家族そろって、よそ行きの恰好をして出かけて、
買い物から食事まで楽しんだ天満屋百貨店が
「閉店」だなんて・・・。
広島の街はここ10年のうちに、ものすごいスピードで
人々の流れが、郊外へ、郊外へと移って行ってしまい、
商業地も、大型駐車場を備えた郊外型ショッピングセンターに、
客を取られてしまったせいなんですね。
ちょうど、今から20年ほど前、出張でアメリカに行った時、
カリフォルニア、アリゾナの郊外にそびえたつ
ショッピングセンターを見上げて、驚いていたように、
郷里の広島の街が、あの時のアメリカのようで・・・。
帰りに乗った新幹線の列車が、
広島駅をすべり出て、すぐ右手に見えてきた
カープのホームグランド、マツダスタジアムは、
アメリカのベースボールパークそのままの
天然芝が美しく開幕を今や遅しと待っているのはいいけれど、
久しぶりに帰った故郷の何から何まで「オウベイか(欧米か?)」。
広島よ、お前も「欧米か!」と・・・。
広島の味だけは、しっかり残っていたのが、
せめてもの救いでした。
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2月 4日
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寒波と花粉と球春がやってきた!
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いやぁ、このところの寒波、一体、何なんでしょうねえ・・・。
元々、瀬戸内育ちの私には、昔から東京の寒さは、
つらいものではあるのですが、今年は特別ですねえ・・・。
しかも、よく考えてみれば、一年のうちこの時期は、
全くと言っていいほど東京にいなかったんですからね。
プロ野球・球春到来とばかり、南国に飛んで、
春季キャンプを張る時期で、
古くは、鹿児島、宮崎、沖縄、高知。
時には、アメリカ・アリゾナ州ユマ、ハワイ・マウイ島へ出張して
キャンプ取材していたので、昭和54年から平成17年まで、
最も寒い時期の東京を知らなかったんですよ。
スポーツアナウンサーやめてからのここ数年は、
暖冬でしたからねえ・・・。
かなり、この寒さには参っています。
挙句の果てに、間もなくスギ花粉がただよう時期ですね。
そうなれば、花粉症に苦しむ私にとって、
苦しみは倍加するわけでして・・・。
昔ほどの派手さはありませんが、
テレビ・ラジオのプロ野球キャンプレポートで伝えられる、
沖縄にすっ飛んで行きたい思いですよ。
沖縄にはスギの木がありませんから、
スギ花粉アレルギーの症状がでないんですよ。
この時期どのチームも、ペナントレースに入る前ですから、
たとえ戦力が「ちょっと?」と言われている球団も、
4年連続最下位のチームも、優勝狙って希望いっぱいに、
胸を膨らませていますから、取材してても、
心地が良いというのか・・・明るいムードですからね。
「今年はタイトルを!」という選手をはじめとして、
「何とか一軍に残ってやる」と泥だらけになっている選手の生の声をきいて、
ノートに書き留めておく。
そう、この時期の取材がシーズンに入って、
実況中継の味付けにも効いてくるんですよ。
特に音声だけで野球の興奮をそのまま伝える
ラジオ実況のアナウンサーにとっては、
この時期の現地取材は絶対欠かせないし、手も抜けないのです。
沖縄・南九州に散っているスポーツアナウンサーの後輩のみなさん、
心して取材してくださいよ。
泡盛の心地よい酔いを南風にさらして、醒ましてばかりいては、
ロクな中継はできんぞ!!!
先輩として、ちょっとだけ後輩のみなさんに忠告を!
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1月19日
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さすが、柳家本寸法「うどんや!!!」
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来る日も来る日も大入り満員の初席が終わり、
さあ、ゆったりとした、ふわーとした、ゆるゆるの客席で、
落語を聞きたいという欲求に駆られて、上野鈴本演芸場夜席へ。
正月二之席終盤7日目、気温6度の厳しい寒さ・・・。
客足の落ちるこの時期の寄席の客席が、
実はわたしゃー大好きで・・・(御席亭には、嫌われちゃいますね。)
演芸場の木戸口に「今なら座ってごらんになれます」の立札が・・・。
まずは当方の狙い通り。
チケットを買って、今年初めての落語定席客席へ。
都内で唯一の昼夜入れ替え制の演芸場。
たった今、夜席が開演したばかり。
高座では、開口一番、花緑門下の前座、まめ録さんが
「狸の札」のまくらに入ったところ、
「おやーー前から6列くらいまでは、空席なし・・・。
百栄・白酒・扇遊の達者揃いに、トリが喬太郎とくれば、
閑古鳥も逃げ出してしまうようで・・・。」
場内は初席の喧騒がおさまり、
すっかり落ち着いた雰囲気と言ったらよろしいようで、
刻々と若い年齢層のお客さんが、ぞろぞろ、おいおい客席へ・・・。
トリの喬太郎師匠の出囃子「まかしょ」が流れるころには、
7割がた客席がうまり、ダウンジャケット、勤め帰りのカバンを、
横の席において、ゆったり腰かけて、
たっぷりと寄席の雰囲気に、いやされました。
今をさること35年前、3日に一度は寄席通いをしていたころを、
思い出しました。
あのころ、この時期の楽しみは…
芸術協会なら、トリで今輔師匠の「ねぎまの殿様」。
落語協会なら、小さん師匠・目白の「うどんや」。
目をつぶってがらんとした客席で聞いていると、
東京が江戸と言われていたころの真冬の光景が
鮮やかに脳裏に浮かび出てきて…。
たまらない味わいがあったのですよ。
この日は喬太郎師匠,ラーメンブームを皮肉った
傑作のまくらから、あーーーーこれぞ柳家・本寸法!
「うどんや」に、はいったあ・・・。
自作の新作もさることながら、
古典の「うどんや」「そば清」も秀逸な出来栄え!
大師匠5代目柳家小さん18番の「うどんや」を受け継いで
そのままの持ち味で、たっぷり30分の高座。
この時期のじみ〜な空気が流れているときに、
「なあーーーべやきいーうどーーーん」
「よっ柳家!!!本寸法!」と声をかけたくなりました。
翌日も古典の「寝床」をかけた喬太郎さん新作・古典自由自在。
客に合わせた、出し物を期待を裏切らず高座にかけてくれる…。
いや、道中、寒いのなんのって。
帰りは・・・もちろん御徒町の閉店間際の蕎麦屋にとびこんで!!!
「おねえさん、鍋焼きうどんをいっぱい!」
水っ洟をすすりながら、山手線に飛び乗りました。
まめ緑 「狸の札」
さん弥 「熊の皮」
小雪
正朝 「手紙無筆」
喬之助 「寄合酒」
遊平・かほり
百栄 「桃太郎後日の譚」
白酒 「甲府い」
中入り
夢葉
扇遊 「干物箱」
小菊
喬太郎 「うどんや」
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1月 5日
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箱根の正月
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皆様、新年あけましておめでとうございます。
今年が、皆様にとって、素晴らしい年になりますように!
当方、一家総出で、箱根で新年を迎えました。
ちょっとだけ贅沢して、温泉につかり、
箱根駅伝を観ながら、うとうと・・・。
15年前は、芦ノ湖駐車場往路ゴール地点、
翌、早朝復路スタート地点で、
寒空にガタガタふるえながら
実況中継していたのが嘘のようで・・・。
説話マイクを付けて、高さ7メートルの金属製の脚立に
またがって中継しているときには、感じなかったことですが、
色とりどりの、ランニングウェアのランナーの、
躍動する美しさ・・・。
いやぁ、感動的ですね。
2日、往路ゴール、東洋大学第5区走者、
山の神の異名を持つ柏原選手が、ゴールした直後、
芦ノ湖駐車場にわかの風花が舞いました・・・。
「初雪や、トンビ転んで河童の屁」・・・いやいやいや、
「初雪や、大坊主、小坊主 おぶさって転んで、
頭の足跡おそなえかな」
目に鮮やかな情景を、俳句にはセンスがなくて表せませんが、
中継だと、なんと表現しただろうか?と
思いをめぐらせている自分。
まだまだ素晴らしい感動の場面を、
ラジオの電波に乗せようという欲は、衰えておりませんよ!
今年もよろしくお願いいたします。
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12月28日
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一陽来復、皆様、良いお年をお迎えください
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歳の納めの有馬記念は、狙っていたエイシンフラッシュが
ルメールの好騎乗で「2着」と好走。
三連複・馬連とって、何だか本当に一陽来復と行きそうで・・・。
昨日は昼前から、恒例の落語協会納めの会に出席。
帝国ホテルは、妙に陽気な連中の一団に彩られ、
それはもう、華やかのなんのって・・・。
来年めでたく、真打に抜擢される三人の若者が、
壇上で紹介されました。
春風亭一之輔・古今亭朝太・古今亭菊六。
落語芸術協会では来年、鶴光門下・里光くん、
鯉昇門下・鯉橋さんが真打に昇進と、
おめでたが続くのです。
少々馬券が当たったからと言って、
浮かれてばかりはいられないのです。
彼らへのご祝儀がこりゃー大変なのですよ。
まっ、何はともあれ、芸人さんの出世披露を、
ともに祝えるということが嬉しいことですからね。
有馬記念の払い戻しを、がっちりキープして、
彼らの晴れの日にそなえるか?
はたまた、明けていきなり金杯で倍増をねらうか?
今、本当に迷っています・・・。
皆様もよいお年をお迎えください。
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