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みのりの日記
栗村 智
栗村 智
 
diary
4月11日
祝・ダルビッシュ・メジャー初登板初勝利!
何はともあれ、メジャーデビューを勝利で飾った
ダルビッシュ有投手に拍手!
日本でのピッチングの半分も出せなかった初登板。
でも、本当にいいチームに入りましたね。
メジャー30球団中ナンバー1と言ってもよい打線ですからね。
序盤の5失点なんて、軽く返してくれるんですから。
さすが、2年連続アメリカンリーグ・チャンピオンチーム。
球団創設以来、まだ一度もないワールドシリーズ制覇に、
あと一歩のところまで来ています。

ダルビッシュがローテーションに加わって
ワールドシリーズのマウンドに登る姿を、
思い浮かべたりしてしまう強力布陣のテキサスレンジャーズ。
次回、中4日で、日本時間の15日・日曜日、
極寒の地、新装なって間もない、
ミネソタ州ターゲットフィールドのツインズ戦が予定されています。
デビューの本拠地、テキサス州アーリントンは24度。
今度は10度以下、うっかりすると、まだ雪が降る所でのマウンド。
以前はドーム球場でしたが、一昨年から屋根のない
天然のグランドに生まれ変わっている球場で真価が問われます。
今回こそ強力打線のバックアップで、白星を拾いましたが、
次回は投球を修正してくると期待しています。
少々の雨や雪なら止めない、強行日程のメジャーリーグ。
ボールが滑る、マウンドが固すぎるなんて言ってる暇はない、
弱肉強食の世界です。

このところ飛ばないボールに代わって、
野球の華・ホームランがもう一つ迫力を失っている
ニッポンのプロ野球も、それはそれで楽しいのですが、
化け物のような打球を打つバッターが揃うアメリカンリーグの野球を、
ダルビッシュを応援しながら楽しまれては・・・!?
こうして原稿を書いている間も、
ショウアップナイターの中継が流れています。
未だジャイアンツ、ホームラン一本も出ず・・・。
そのうち出るとは思うものの、心配になっちゃいますよ!
3月30日
新たなる年
梅は咲いたか、桜はまだかいな・・・。
寒くて長かった、頑固な冬が去って、
週末にも、桜が開花しようとしています。
しつこくて嫌な冬が救ってくれたのが、
花粉の飛散が最小限に抑えられたこと。
花粉アレルギーのシーズンも、
もう間もなく過ぎ去っていくとか・・・。
まっ、悪いことばかりは重ならないもんで、
ホッとしている、今日この頃であります。

大リーグ・日本公式戦も終わり、
いよいよ、日本プロ野球の開幕ですよ!
メジャーリーグらしい迫力のかけらも見せてくれなかった
マリナーズ×アスレティックス戦は、肩すかしでした・・・。
まあ、緊縮財政で、スーパーメジャー級は、
イチローだけでしたから、仕方ありませんね。
あれくらいだったら、日本のプレイヤーでも、
全く見劣りしないレベルまで向上しているのがわかりますね。
今年のペナントレースが、どんな展開になるか楽しみです。

思えば6年前、腎機能停止で、スポーツ現場から
離れざるをえなくなり、好きな演芸を楽しみながら、
スタジオアナウンスを担当していましたが、
私・栗村智、4月からスポーツ現場に復帰します。
週3回、月曜5時間、水曜4時間、金曜4時間の、
人工透析のリズムにもだいぶ体が慣れてきて、
じっとしていられなくなったというのが本音です。
スポーツ現場でも、今年はロンドンオリンピックも催され、
スポーツアナが不足していると聞き、
2005年シーズン以来、7年ぶりに復帰することを決断しました。

ま、6年のブランクが不安で、どこまでできるかは、
わかりませんが、今から胸がときめきます。
入社して、まるまる29年、
スポーツ現場で過ごしていたわけですから・・・。
ハチャメチャに張り切ったところで、
体がついてきてくれるわけでもないので
ゆっくりゆったり、少しずつ、鞭をいれて
少しでも戦力になれれば・・・と、
じっくり、さび抜き、錆び取りをしていくつもりです。
出戻りアナを、ひとつよろしく、
お見守りいただければと思う次第であります。
3月22日
春風亭一之輔・真打昇進披露興行
3月21日、いよいよ一之輔さんの
真打昇進披露興行が始まりました。
上野鈴本演芸場を皮切りに、新宿末広亭(夜)、
浅草演芸ホール(昼)池袋演芸場(昼)、
そして、5月11日〜20日国立演芸場と、
都内五つの寄席定席を50日間にわたって連続興業。

おめでたい催しのはじまりは、
上野鈴本演芸場3月下席夜の部。
不忍池の水も温む、春の宵・・・とは名ばかり、
例年よりもひんやりとした風が流れる中、
開演の5時間前、正午過ぎから広小路に行列が。
しかも、4時過ぎには長蛇の列に。
あのーひとこと言っておくの忘れてましたが、
入場券はすべて前売りで・・・。
特に初日の21日は、早々とチケット完売が
報じられてはいたのですが・・・。
一之輔さんの晴れの門出を間近で見ようという
お客様の列が5時間前からできるという、
寄席ファンにとって喜ばしいこととはいえ、
ひゃー驚きました。

古くは志ん朝、小朝が36人抜き。
最近では、2000年に喬太郎さんが、
12人抜きで真打昇進を果たしてはいますが、
此度は「21人抜き」の大抜擢。
小三治会長の英断でもあるのですが、
実際に昇進披露の初日、満員の鈴本演芸場の末席で、
春風亭一之輔の人気と実力を再確認させられる客席風景でした。

夜の部開場と同時に満席、中入り前には立ち見のお客様も・・・。
高座には久方の華やいだ真打の誕生を祝うべく、
先々代会長・三遊亭圓歌、先代会長・馬風、
両落語協会最高顧問、そして相談役・木久扇という、
そうそうたる顔ぶれにプログラムには載っていなかった、
この興業の言い出しっぺ・小三治会長も飛び入りで出演。
場内は熱気でむんむんするほどでした。

綺羅星のごとく居並ぶ口上のまん真ん中に、
落ち着き払って頭を下げている新真打の姿とは対照的に、
師匠の一朝師匠が、そわそわと落ち着きなく、
それはそれは嬉しそうにされている姿が印象的でした。
口上の前の高座で「いやはや、なんとも師匠の、
わたしが緊張しておちつきをなくして困っているのに、
そばに座っている本人が、落ち着き払っているもんですから…
ひっぱたいてやろうかと思いましたよ」とおっしゃりながら、
お得意の「芝居の喧嘩」の一席。
思い返せば32年前、弟弟子の小朝さんに抜かれながらも、
こつこつと修行をかさねて、今や、寄席の主力メンバーとして、
欠かせない大看板になられた師匠の喜びの深さ、大きさが慮られて、
いつもとは違う一朝師匠の高座に、客席で思わず、
涙腺が緩んでしまっている私としたことが・・・。
口上の中で、小三治会長が、
「こんな若手噺家を、よくぞ育てた」という言葉に、
一朝ファンにとっても、感無量のひと時でした。

真打昇進と同時に、大師匠の5代目柳朝が使っていた、
粋で鯔背な「さつまさ」の出囃子に・・・。
いつものように落ち着き払って、
飄々とトリの高座に登場した新真打に、
鈴本演芸場割れんばかりの拍手、掛け声が・・・。
しばし鳴りやまず、またそれを落ち着き払って間をとって、
静まるのを待つ冷静さ・・・。
「いったい、何がこの男をそうさせているのか?」
一朝師匠の言葉通り、何度も寄席のトリを取っているような高座ぶり。
檜舞台最初のトリで、何をやるのか???
寄席ファンが誰でも注目するその高座に、
大師匠柳朝が十八番にしていた「粗忽の釘」の一席。
終盤、少々走り気味ではありましたが、
36分、あっぱれな高座でした。

帰りの根津駅に向かう道すがら、
上気した頬を池之端の冷たい風が、
心地よくなでていきました。
落語界に新しい星の誕生ですよ。
3月 9日
出囃子「さつまさ」高座に復活
昨日、帝国ホテルに400人のお客さんを迎えて、
若手落語家・春風亭一之輔さんの、
真打昇進披露宴が行われました。
一朝師匠に入門して11年、並み居る先輩噺家21人を抜いて、
柳家小三治会長大抜擢という大出世。
二つ目に昇進してから、高座姿のきれいさと、
口跡のさわやかさに魅かれて、各地の落語会を、
追いかけまわしていた私にとっても、
いや、実に嬉しいことで、心ばかりのご祝儀を届けに行ってきました。

真っ赤な色紋付の五明楼玉の輔師匠と、
まっ黄色の紋付の林家木久蔵師匠。
一門の先輩・お二人のじっとしていられないほど
危なっかしい進行振りでしたが、何とか楽しい真打披露になりました。
師匠の一朝さんも驚くほどのここ数年の上達ぶりからして、
誰もが納得する昇進に、
ご贔屓、御席亭のみなさんの期待の大きさを気にせず、
のびのびと高座を務めてほしいですね。

今月下席から上野鈴本演芸場を皮切りに、
都内各席でトリを務める、披露興行が始まります。
真打昇進を機に、大師匠5代目柳朝師匠の出囃子、
「さつまさ」が、彼のあがりになるそうです。
お芝居の髪結新三の、あの粋でいなせな出囃子が復活します。
さあ、お披露目初日に何を高座にかけるのか、今から楽しみですね。
落語協会の催しごとの閉めは、
ついに柳亭市馬師匠の「俵星玄番」が吉例となったようですね。
市馬師匠の開場いっぱいに響く朗々とした歌声が、
大型真打の門出を祝っていました。
3月 1日
あの投手のお嬢さんが!
首都・東京から遠く離れた南の地で行われていた、
春季キャンプを打ち上げ、今日から3月、オープン戦へと突入!
プロ野球シーズン開幕まで一か月を切りました。
しばらくスポーツ中継から離れていても、
この時期になると、そわそわしてくるのは仕方のないことですね。

ボーッと、会社でスポーツニュースをチェックしていたら、
「元・南海ホークスの山内和宏氏の娘・
宝塚音楽学校を首席で卒業」というニュースが目に留まりました。
山内和宏さんといえば、昭和56年のドラフト1位で、
南海ホークスに入団し、大阪球場に本拠地があった
昭和63年前後、184cmの長身からの直球と、
フォークボールが武器のエースピッチャーとして鳴らした、
プロ野球ファンには忘れられない好投手でした。

プロ野球引退後、広島県福山市で、
会社を経営なさっているという記事を
いつか、どこかで目にした憶えがありました。
その後、記憶の遠くの方の存在でしかなかったのですが、
今日、娘さんの山内亜里さんが、タカラジェンヌを養成する
宝塚音楽学校の卒業式で総代を務められたとのこと・・・。
にわかに大阪球場や川崎球場のマウンドで、
上半身が鮮やかな緑、下がオフホワイトのユニホームで
躍動する長身のピッチャーの勇姿が脳裏に浮かんできて、
いやぁ、懐かしかったですねえ。

急こう配の階段を下りているうちに、うどんのスープが、
ほとんどこぼれてなくなってしまった、
かつての大阪球場。
水島新司先生の作品の舞台そのものの情景が
浮かびあがりましたよ。
あの頃、弱かった南海・・・。
閑古鳥が鳴く川崎球場で、
有藤・土肥・落合・リーブラザーズを相手に
マウンドに立ちはだかったエースピッチャー背番号18。
その娘さんがいずれ、満員の宝塚大劇場で
スポットライトを浴びるんですね。

いやぁ「昭和は遠くなりにけり・・・」。
今年も素晴らしいペナントレースが
繰り広げられることを祈りながら、
何となく、喉の奥がつーんとしてしまったニュースでしたよ。
 
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