飯田コージ
1981年12月5日、神奈川県出身。2004年ニッポン放送入社。年齢当てクイズでは必ずプラス20歳上で答えられる。不自然な笑顔が魅力のニッポン放送アナウンサー。
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飯田コージの外はおまかせ!
 
香港競馬通信
4月29日
今年のクイーンエリザベス2世杯は、大番狂わせで終わりました。
終わってみれば、あぁ、実力馬だったんだなぁと思いますが、
人気3頭が揃って着を外したので、その配当金と相まって、
29931人が終結した沙田競馬場を驚きが包みました。

勝ったのは、G1多頭出しでお馴染み、ジョン・ムーア厩舎の最右翼、ミリタリーアタック。
その鞍上には、香港初見参、オーストラリアの若武者、トミー・ベリー。
英語の実況アナウンサーが「Welcome to Hongkong!」と絶叫するほど、驚きの勝利でした。
このトミー・ベリー騎手は、オーストラリアでは実力に折り紙つきで、
直近では、オーストラリア伝統のG1、ゴールデンスリッパ—とドンカスターマイルを勝利。
その騎乗ぶりが、管理するジョン・ムーア調教師の目に留まり、今回の騎乗につながりました。

さて、トミー・ベリー騎手はレースを振り返って、
「1コーナーに入るときに、想定よりも位置取りがちょっと前かなと思ったけど、リズムよくレースに入れました」
そして、ミリタリーアタックは先行馬群を見ながら5、6番手の一線を進みます。
動き出したのは、3コーナーを回ってから。
「上がって行ったのが僕が思っていたよりもちょっと早いかなと思ったんですが、過去のこの馬のレースをビデオで見ていて長い脚を使う馬だと思っていたんで持つだろうと」
その言葉通り、残り200mで先頭に立ったミリタリーアタックは、
猛追するカリフォルニアメモリー、エイシンフラッシュを振り切り、1馬身4分の3差をつけ先頭でゴールしました。
「彼が本当に素晴らしい馬であることを証明できてうれしいです。
ここまで仕上げてくれた陣営に感謝したいと思います」
22歳のトミー・ベリー騎手は殊勝に語りました。
一方、ジョン・ムーア調教師はこの勝利について、
「いやぁ、信じられない勝利でほっぺたをつねっちゃったよ」
と、おどけて見せ、
「(前走まで主戦だった)ザック(・パートン騎手)に感謝だね。
彼がこの馬の戦い方を見つけてくれた。好位から外を回すというのが、多少ロスがあっても最後の伸びが違う」
「トム(トミー・ベリー騎手)は今回いい騎乗をしてくれた。好位のいい位置につけて、動き出しが少し早くなったけど、最後まで闘争心を見せてくれた。ただ、これでは満足しないよ。次は、シンガポールだね」
ムーア師は、2007年と2010年にビバパタカで勝って以来のこのレース3勝目。
ミリタリーアタックは、香港ゴールドカップ(香港G1)、プレミアプレート(香港G3)に続いて3連勝で初の国際G1勝利。
この後は、5月19日(日)のシンガポール航空国際カップへの出走を予定しています。

さて、各陣営の敗戦の弁。
2着カリフォルニアメモリーのマシュー・チャドウィック騎手。
「よく検討したと思います。彼は調教を途中で止めてしまったりして、決して100%の状態ではなかった。道中ちょっと下がってしまったのと、直線左にちょっともたれてバランスを崩してしまった」
続いて、3着のエイシンフラッシュ。
日本馬連覇の期待を背負って遠征したこの馬は、枠順抽選会でつまづきました。
圧倒的に不利と言われる大外、13番枠。
そこから、結局最後方で競馬を進めるハメに…。
4コーナーを回りきったところでまだ、後ろから2番目。
その絶望的な位置から、爆発的な末脚を発揮して、2着カリフォルニアメモリーにタイム差なしまで追い詰めました。
鞍上ミルコ・デムーロ騎手は、
「スローペースを最後方で、内を突くか外を突くか選ばなきゃならなかった…。どちらにしても、どこにもスペースがなかった…」
と、お手上げの様子でした。
次に、4着サージャーのデソウサ騎手。
「タフなドバイのレースからの転戦で、よく頑張った」
5着アキードモフィードのダグラス・ホワイト騎手。
「チャンスがあったレースで、いい競馬をした。来年はもっと良くなるよ」
ここまでが掲示板。
そして、6着に敗れた香港馬の総大将、アンビシャスドラゴン。
直線外に出していよいよロケット点火!というタイミングで、
2着のカリフォルニアメモリーが寄って来る不利。
ここで競馬が終わってしまいました。
「発馬でちょっとノッキングを起こしちゃってスムーズさに欠いたレース、でも勝てたレースだったなぁ。ここからごぼう抜き!というタイミングで不利を受けて、そこでレースが終わっちゃった…」
鞍上のザック・パートン騎手は、悔しさをにじませました。
香港ジョッキークラブCEOのエンゲルブレヒト・ブレスゲス氏も、
「アンビシャスドラゴンにとっては、『ミッション・インポッシブル』というような落とし穴があったけど、」
とかばった後、レース全体としては、
「勝ったミリタリーアタックをほめたいと思います。私は、今回のQEⅡは、このレースの歴史の中でベストレースの一つだと思うんです。香港馬の層の厚さを見せることができたからね」
アンビシャスドラゴン、グローリアスデイに続く香港馬のスター誕生に、CEOはほほを緩めていました。
日本馬にとっては、覚えておきたい馬がまた一つ増えましたね。


 
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