飯田コージ
1981年12月5日、神奈川県出身。2004年ニッポン放送入社。年齢当てクイズでは必ずプラス20歳上で答えられる。不自然な笑顔が魅力のニッポン放送アナウンサー。
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香港競馬通信
10月11日
香港競馬のジョッキーチャンピオンシップには一つの法則があります。
シーズン当初は突出した若武者が出現して、今年こそはホワイトの牙城が崩れるのでは!?と期待させ、
シーズン中盤でその差が開いて期待が膨らみ、
そしてシーズン終盤にホワイトが怒涛の追い上げを見せて、
結局ホワイトが戴冠する。
過去この流れに、ブレット・プレブルも、ダレン・ビードマンも、去年のザック・パートンも泣かされました。
それだけ、帝王ダグラス・ホワイト騎手がずば抜けているということですが、主催者にとってもホワイト独り勝ちが13年続いているのは営業面で痛し痒しなところがあります。
たくさんヒーローが現れて切磋琢磨してくれた方が、ドラマは盛り上がり売り上げも上がるというわけで、毎年のように各地のトップジョッキーを招へいしています。

今回は、シンガポールからヨハオ・モレイラ騎手を招へいし、昨日お披露目の記者会見が行われました。
香港の競馬ファンにはおなじみのモレイラ騎手。
というのも、去年の国際ジョッキーチャンピオンシップで見事優勝し、その活躍がすでに香港中に轟いていたからです。
さらに、拠点であったシンガポールでは先日自身2度目となる一日8勝をマーク。
一体どんなジョッキーなんだと競馬ファンからは注目される存在でした。
当然、どれだけ勝つのが目標かというところに記者の質問は集中しますが、それには、
「ボクの目標はここにきて勝つことだけだ。どれだけ勝ちたいとか、具体的な数字の目標はないんだ」
と、まずはあっさり交わしました。
その理由として、
「もし(明確な)目標を掲げてそれが達成できなかったら、そんな自分にとてもがっかりするし、落胆して仕事にならないかもしれないからね」
と、騎乗ぶりからは想像できない繊細な一面も見せました。
しかし、この香港という土地はどうやら気に入ったようで、
「ここはいい感じだね。
関係者は非常にボクに期待していてくれて、むしろそのレベルに達しているかどうか心配なくらい。
でも、その期待にこたえて腕を上げていきたい。
今まで、どこに行ってもそこの流儀に自分を合わせて変えてきたんだ。
前に香港に来た時も、いくつかのラッキーがあったからね」
前回の国際ジョッキーチャンピオンシップも含め、香港とは相性の良さを感じているようです。

モレイラ騎手はブラジルの田舎生まれ。
わずか3歳で、すでに馬に乗っていたようです。
少年時代は田舎のことですから当然鞍や鐙はなく、裸馬にまたがって走っていたそうで、
それから見出されてサンパウロのジョッキーアカデミーに入学しました。
「ボクはまるでカウボーイのようだったんだ。
裸馬に乗っていたらバランス感覚が磨かれてね。
そのバランス感覚がここまで導いてくれたようなもんだね」
そんなブラジルの野生児は地元競馬であっという間に頭角を表し、
通算1000勝、4度の最多勝、2度のブラジル・エクリプス賞(最優秀ジョッキー表彰)、G1を8勝とスターへの階段を駆け上り、
2009年にシンガポールに移籍。
モレイラはここでも破竹の活躍を見せ、4年で645勝。
シンガポールでは「マジックマン」の愛称で親しまれました。

その実績を見れば、当然13年連続最多勝のダグラス・ホワイトを負かしてくれるだろうという期待が高まるわけですが…、
「プレッシャーだけど、ここでやる以上は意識せざるを得ないよね。
ダグラス・ホワイトのことは尊敬しているよ。だってチャンピオンだもの。
でも、ボクのやれることは一歩一歩進むことだけ。
まず勉強して、乗り鞍を増やして、一つ一つ勝ちを拾って、多くの人に名前を覚えてもらうことだけだよ」
「(ホワイトを負かせれば)それは驚愕の出来ごとだけど、厳しいんじゃないかな。
何しろ、敵はダグラス一人ではなく、大勢の優秀なジョッキーたちを相手にしなきゃならないんだから」
と、謙虚に語りました。

そして、改めて香港競馬のレベルについては、
「もっと若かったら、ここで戦うのは厳しかったのかもしれない。
今でも厳しいなぁとは思うけど、今まで自分がしてきた経験を信じて戦います。
そういう意味で、ここにいる全てのジョッキーを尊敬しているんです。
彼らはここで戦い続ける能力があって、それをジョッキークラブに認められているんだから」

謙虚な若武者、しかしブラジルの野生児、ヨハオ・モレイラ。
果たしてどんな活躍を見せるのか?
デビューは10月20日のハッピーヴァレー開催です。


 
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