飯田コージ
1981年12月5日、神奈川県出身。2004年ニッポン放送入社。年齢当てクイズでは必ずプラス20歳上で答えられる。不自然な笑顔が魅力のニッポン放送アナウンサー。
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香港競馬通信
7月 7日
今年のリーディングトレーナー争いは、最終レース日の昨日までもつれにもつれました。
チャンスがあったのは、キャスパー・ファウンズ調教師とジョン・サイズ調教師。
ひょっとすると最後の最後、最終レースまで決まらないんじゃないかとまで言われていましたが、フタを開けてみれば、前半のレースでファウンズ勢が3勝を挙げてグンと抜け出し、そのままタイトルを獲得しました。
ファウンズ師は2006/07シーズン、2008/09シーズンに続いて3度目のタイトル獲得となっています。
ジョッキー部門では、すでにリーディングのタイトルを決めたザック・パートン騎手が、ダグラス・ホワイト騎手の持つシーズン114勝の最多勝記録を塗り替えられるかどうかに注目が集まりましたが、結局それは叶わず。
この日は1勝に終わり、通算112勝で今シーズンを終えました。

この、パートン、ファウンズともう一人、見習いチャンピオンに輝いたディッキー・ルイ騎手(16勝)の3人が、最終レース終了後、スタンドのファンの前で表彰式を行いました。
インタビューでファウンズ師は、
「今回のタイトルは本当に格別だよ」
と、感慨深げに語りました。
というのも、4月の時点ではジョン・サイズ師と15勝差あったのです。
「ジョン・サイズ師のようなプロと競り合うってのは本当にタフな勝負になったよ。彼はまさしく第一線を走り続けている人だからね。香港競馬の歴史の中でも1,2を争う素晴らしい調教師の一人で、そんな人を後ろから追いつけ追い越せして勝つことが出来た。この結果には非常に満足しているよ」
この日ファウンズ師はシーズン通算59勝。ジョン・サイズ師を1勝差で追っていました。
ここから、フライングキーパー(2レース)、ラブリーボーイ(4レース)、ヒッドゥンヴァリュー(5レース)と前半で3勝の固め打ち。
一気に2勝のリードを奪います。さらに、負けたレースでも3レースと7レースで2着。
もし勝ち鞍で並んだら、2着の数でチャンピオンが決まるんですが、ここで2着を2つ重ねたことで2着数でもサイズ師と並びました。
しかしながら、サイズ師はこうした展開を見越していたかのように、後半のレースに有力馬を揃えていました。
そして読み通りに、香港競走馬馬主協会トロフィーを将来のスター候補ラガーで勝ちました。
これで、勝利数では1勝差。
いよいよクライマックスに向けて白熱するリーディング争い。
ワンチャンスを掴むか逃すか。
最終1つ前の10レースに、ファウンズ厩舎のガンピットが2着に入り、一方でサイズ勢のゴールデンアディクションは最下位14着に沈みました。
「2着に入ってこんなに嬉しいのは初めてだよ!」
チャンピオンのタイトルをぐっと引きよせたファウンズ師は思わず叫んでいました。
「あとは、最終レースでサイズ勢2頭が1着同着にならなければいいね!」
最終レースの沙田マイルトロフィーを前に、ファウンズ師62勝、サイズ師61勝。
サイズ師が勝つためには、このレースに4頭出走しているサイズ勢のうち2頭が1着同着にならなくてはならず、これはまさに生き馬の目を抜くような確率…。
結局、サイズ厩舎で最先着はホアオ・モレイラ騎手鞍上のワンダフルモーメンツ。
ジョン・ムーア厩舎のリワーディングヒーロー、トラベルブラザーに続く3着どまり。
ファウンズ師が62勝でリーディングトレーナーに輝いた瞬間でした。
「みなさんご存知の通り、私の父は体調があまり良くないんだ。だから、彼を勇気づける意味でも、この勝利は格別だね。彼のことは大好きだし、出来るだけ長く彼と一緒にいたいね。」
ファウンズ師の父、ローリー・ファウンズ氏はかつて香港で調教師をしていました。
現在はガン闘病中です。
「結果を出せて非常に嬉しいよ。今回は運が良かったね。そして、厩舎のスタッフ、周りの人間に恵まれたからこその結果だよ。みんな一生懸命に仕事をしてくれて、長い間支え続けてくれた」
その支えてくれた人の一人が父であるローリー氏。
ファウンズ師は父のアシスタントを2003年まで務め、父の厩舎を継ぐ形で開業しました。
今は息子を称えて、
「彼はボクの誇りだよ」と、ローリー氏。
「キャスパーの業績はまさしくファンタスティック。2、3週前まではまさかリーディングを獲れるとは思わなかった。ジョン・サイズを捉えられるなんてね。ジョンの仕事ぶりを見ていたら、彼は自分が負け犬になることを決して許さないと思ったからね。でも、信じていれば奇跡は起こる。素晴らしい偉業だと思うし、誇りに思うよ」
と、語りました。

また、9レースをサンピンズで勝ったカリス・ティータン騎手は、香港移籍初年度の今シーズン、通算50勝を挙げています。
こちらも、新たなスター候補誕生といったところでしょうか。
さて、来シーズンは9月14日にスタート。
それまで、しばし静かな日々が続きます。


 
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