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| 飯田コージ |
| 1981年12月5日、神奈川県出身。2004年ニッポン放送入社。年齢当てクイズでは必ずプラス20歳上で答えられる。不自然な笑顔が魅力のニッポン放送アナウンサー。 |
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香港競馬通信 |
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| 4月27日 |
香港競馬春の大イベント、クイーンエリザベス2世杯は終わってみれば番狂わせでした。
優勝したのは、トニー・クルーズ厩舎のブレイジングスピード。
G1勝利もあり、格としては申し分ない馬ではあったんですが、近走を見ると地元の競馬ファンには予想外だったようです。
2度のリーディングトレーナーにも輝いた香港競馬を代表する調教師の一人、トニー・クルーズ師。
調教師になる前は、香港を代表するジョッキーで、当時の通算最多勝のタイトルも獲得。
ということで、ほとんどすべてのG1レースやタイトルを総なめにしているクルーズ師。
騎手としてはこのレースに勝ったことはありますが、実は調教師としては初制覇でした。
「このレースだけはなかなか勝てなかったんだよ」
と、クルーズ師。続けて、
「騎手の時にはそれでも何度かチャンスをモノにすることができたけど、調教師としては本当に難しくて…。それだけに今日は本当に嬉しいよ!レース前、ニール(・カラン騎手)には我慢のレースだって言ったんだ。真ん中の枠に入ったからね。直線まではじっくりと控えてくれと。その通りに乗ってくれたね」
と、ジョッキーを褒めました。
その勝利ジョッキー、ニール・カラン騎手にとってもクイーンエリザベス2世杯は初制覇。
アイルランド出身のカラン騎手は今シーズン絶好調で香港を主戦にしてから一番いいシーズンを送っていますが、その勢いをそのままに今回の勝利をもぎ取りました。
ゴールしてからは、今や香港のファンにはトレードマークとなった勝利の雄たけびを何度も上げ、馬上から立ち上がってファンの声援に答えました。
直線早めに抜け出しを図ったブレイジングスピード。
熾烈な2着争いをしり目に、2馬身のリードを保ったままゴールしました。
2着争いは日本のステファノスが、人気を背負ったオーストラリアのクライテリオンを短頭差凌いでいます。
さらにハナ差で去年の覇者デザインズオンローム、さらにハナ差で5着にパッキングアラギブが入りました。
勝利ジョッキーインタビューでカラン騎手は、
「今回は馬が導いてくれた勝利だよ。彼はボクをチャンピオンにしてくれたんだ」
と、馬を称えました。
実は今月初めに沙田のレースで落馬し、足を負傷したカラン騎手。
その時は開催1日を棒に振るということがありました。
「ボクがこの馬に乗れたのは本当にラッキーだったし、落馬から復帰できて本当に良かった。今月は紆余曲折の1か月で、落馬するしいろいろ挫折もあったけど最後に素晴らしい報酬があったね」
カラン騎手はまるで楽しむかのように、この2000mを走り抜けました。
去年11月には同距離同コースのG2ジョッキークラブカップで勝っているブレイジングスピード。
ゲートを出ると、ジョン・ムーア厩舎のセイムワールドが引っ張るレースで内ラチから1頭分空けた馬群の中団を進みます。
そして、直線入り口で外に出し、不気味に進出。
カラン騎手の叱咤に答えて勝負を決める末脚を繰り出し、あっという間に抜け出しました。
勝ち時計は2分2秒89でした。
「状態も良く、リラックスしていたんだけど、ちょっとおびえていたんだ。2000mのスタートはスタンド前からの発走だからね。だからボクは努めて落ち着かせようとしたんだ。そしたら、発馬は完璧だったね。直前のおびえ方から考えたら、ちょっと信じられなかったよ。そこからすっといいポジションを占められたから、あとは折り合いに気を付けてリズムよく走らせることに専念できた。トニー(・クルーズ師)はいつもボクに『直線まではじっと待て。いいか、直線まではじっとしていろ』って言っていたから、ボクは直線に向くまで10数えて待ったんだ。そこで確かめると、ん?これはまだやれるだけの手ごたえがあるぞ!って思ったんだ」
「2000mでは、この馬は最も電撃的な末脚を持っているよ。スローの末脚勝負になったんで、展開も味方した。パーフェクトだよ!」
と、カラン騎手は喜びを爆発させました。
さて、今後のスケジュールについてですが、クルーズ師は来月の古馬三冠最終戦のG1、チャンピオン&チャーターカップ(2400m)に照準を定めています。
ブレイジングスピードは去年のこのレースを勝っていて、さらに今年の1月、古馬三冠の第一戦、スチュワーズカップ(1600m)を勝っています。
「この馬は見た通り非常に前向きな気性の馬で、柔軟性がある。だから、今は次走チャンピオン&チャーターカップを考えていているんだ。去年勝っているレースだしね。その後はこれからだね」
クルーズ師は、この馬の前途の洋々さを語ってインタビューを締めました。
一方、2着に入った日本代表ステファノス。
管理する藤原調教師は、12月の国際レースで香港に再び戻ってくることを明言しました。
「秋は天皇賞が目標となるだろうけど、その後香港カップでまた戻ってきたいね」
また、主戦の福永騎手は、
「ゲートでも落ち着いていた。この馬はあんまりゲートの出がいい方ではないので、今回は押して出たんだ。いい枠を引くことが出来たし、いい位置を占めたかったからね。結果、直線まで順調な競馬が出来た。でも、外にブレイジングスピードがいて、直線で一瞬追い始めるのが遅れたんだよね。でも、この馬はいいレースをしてくれて、ゴール前の叩き合いではガッツを見せてくれたね」
2013年の勝ち馬ミリタリーアタックは直線入り口までは好位に付けていたんですが、そこからズルズルと後退し7着。
イギリスのレッドカドーは11着、フランスのスモーキングサンは10着といいところがありませんでした。
レース後会見した香港ジョッキークラブのCEO、ウィンフレッド・エンゲルブレヒト・ブレスゲス氏は、
「今回のQEⅡはトップクラスの海外馬を迎え、素晴らしいレースだったね。ブレイジングスピードの勝ちぶりも非常に印象的だった。日本馬が2着、豪州馬が3着、そして地元のデザインズオンロームが4着。世界のG1トップ20にランクインするレースとして遜色のないものになったね」
「今年のレースを見ても、このレースは世界の競馬シーンの中で存在感を獲得したね。我々香港競馬の国際化の方針が間違っていないことが証明されたわけだ」
「今年のQEⅡはオーデマ・ピゲがスポンサードしてから17回目を迎えた。HKJCとオーデマ・ピゲは素晴らしいパートナーシップを確立していて、2018年までの契約延長も非常に喜ばしいニュースだね」
と、レースについて語りました。
ちなみに、今年のレースデーでは31943人の観衆を集めました。
これは、去年に比べ5%増。
売上高は去年とほぼ同額の13億4500万香港ドルに上りました。
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