飯田コージ
1981年12月5日、神奈川県出身。2004年ニッポン放送入社。年齢当てクイズでは必ずプラス20歳上で答えられる。不自然な笑顔が魅力のニッポン放送アナウンサー。
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香港競馬通信
10月26日
「スプリンターよ、気をつけろよ!」
ジョン・ムーア調教師は叫びました。
昨日のHKG2プレミアボウル。本来はマイラーのエイブルフレンドが、並みいるトップスプリンター達を抑えて1200mのスプリント戦を制しましたのです。

「今日は道中死んだ振りをしてたよね」
沙田の直線300mだけで最後方から一気にレースをひっくり返したエイブルフレンドを評して、管理するジョン・ムーア調教師は語りました。
トップハンデ133ポンドというのも、この馬にとっては全く問題なかったわけですね。

14頭フルゲートのこのレース。
直線に向いて2万6千の大観衆がまず注目したのは、エイブルフレンドの寮馬、ノットリスニントーン。レース序盤を引っ張ったアンバースカイを直線の入り口残り300mで交わし去り先頭に立ちました。
その瞬間、エイブルフレンドとカリス・ティータン騎手は最後方の外。
ようやく前が開いたところでした。

次の山場は残り200m。
早め先頭に立ったノットリスニントーンに去年の香港スプリント2着、ペニアフォビアが襲いかかります。
さらには、マイラーからスプリンターに転向した実力馬、ゴールドファン。
三つどもえの争いからゴールドファンが鞍上ダグラス・ホワイトの叱咤に応えて先頭へ。
ここでレースは決したはずでした。
しかし、エイブルフレンドが最後の400m22秒15の鬼脚で一完歩ずつ差を詰め、半馬身差しきってゴール。
見応えのある直線の攻防でした。

「この馬の実力を実感したレースだったよ」
レース後、騎乗したカリス・ティータン騎手は語りました。
「直線向いたときには馬群の中の内にいてもはやお手上げって思ったんだ。でも、それは僕が馬を甘く見てたね。自ら馬混みをこじ開けて抜け出した。僕が勝てるなって思ったのは残り100mあたり。そこで馬が明らかにギアチェンジした。まったく想像を超えたスーパーホースだよ!」

今回は騎乗依頼が重なって乗らなかった主戦のホアオ・モレイラ騎手。
次走11月21日のジョッキークラブマイルには騎乗する予定です。

「ホアオ(・モレイラ騎手)にはもちろん、次走のジョッキークラブマイルも、その次の香港マイルにも乗ってもらうつもりだよ。」
と、ムーア師。続けて、
「こんなに鮮やかに勝っちゃうと、香港スプリントに出走しなくちゃいけないかな?もちろん、その直後に香港マイルにも出走するんだけど」
と、ジョークも飛び出す余裕を見せました。

去年も同じようにこのレースから始動したエイブルフレンド。
去年は中間の軽い故障も尾を引いたのか4着に敗れました。
今年は前走後やはり多少の脚部不安に見舞われましたが、大事には至らなかったようです。
「僕は常々、今年のこの馬は去年とは違うよと言い続けてきたよね。今日はそのことを証明できたよ」
上機嫌のムーア師は続けます。
「脚部不安もほぼ解消して、この中間は強い調教も可能になってきた。強い調教をしても体重を維持できるようになったしね」
と、馬も充実ぶりをたたえました。さらに、レースを振り返って、
「何と言ってもスゴい馬だね。何しろ、このレースには一線級のスプリンターが揃っていたし、エイブルフレンドの事情を言えばヨーロッパ遠征からの復帰初戦。この条件で勝てたというのは、この馬が本当のチャンピオンだってことだよ。輸送は得意ではないけれど、12月の国際レースは地元香港だからね。多くの人が言うとおり、香港マイルに参戦することになるんじゃないかな」
ということで、ジョークはさておき、やはり香港マイル連覇を目指すようです。

「この調子なら、国際レースの時にピークに持って行けるんじゃないかな。11月21日の前哨戦、ジョッキークラブマイルに向けてはそんなに強い調教は必要ないかもしれない。香港に帰ってきてからここまで、このレースを勝てるように腐心してきた。目論見通りに進んでいて、とても満足だよ」

2着にはゴールドファン、そしてモレイラ騎乗のペニアフォビアが3着。
さらに、同じムーア厩舎のチャールズザグレイトが4着でした。
注目された去年の最優秀短距離馬にして去年の香港スプリント馬、エアロヴェロシティは不可解な最後方、14着に沈んでいます。


 
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