飯田コージ
1981年12月5日、神奈川県出身。2004年ニッポン放送入社。年齢当てクイズでは必ずプラス20歳上で答えられる。不自然な笑顔が魅力のニッポン放送アナウンサー。
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香港競馬通信
12月 8日
オーストラリアのデビッド・ヘイズ調教師にとって、香港への遠征はさして特別なものではありません。
何と言っても1990年代に香港で最優秀調教師のタイトルを2度獲ったことのある名伯楽。
今回も国際レースへの参戦でありますが、何かバカンスに来たかのような雰囲気すらあります。

弱冠32歳で地元オーストラリアを飛び出したヘイズ師。
オーストラリアではそれなりの地位を確立し、脂の乗り切った時期でしたが、1995年、あえて冒険的とも言える香港挑戦を敢行しました。
香港では通算9シーズンにわたって戦い、合計458勝。
その中には2002年の香港スプリント、オールスリルズトゥで制した他、1997/98、98/99シーズンの最優秀調教師のタイトルも獲得しています。
今回の遠征に関しては、ヘイズ師は息子のベン氏にかなりの部分を任せました。
ヘイズ勢の大将格は、香港カップに参戦するクライテリオン。
この1年間で3度目の香港遠征で、その間に一度イギリス遠征も経験しています。

ヘイズ師は、
「馬によっては遠征によってガラッと性格の変わる馬もいるんだ」
それは人間にも言えることかもしれません。
「この馬クライテリオンはまさにそういった馬なんだ。この馬のキャリアを見てみると、レースを経るごとにレーティングが上がり続けているんだよね。
遠征ってのは、良くも悪くも馬に刺激を与えるものだからね。この馬に関しては遠征後に概ねいい結果を生んでいるよ」
実際クライテリオンは過去2回の遠征の後地元に戻ると2000mのG1レースを勝っています。
それぞれ、クイーンエリザベスSとコーフィールドSです。
「この馬は気性が荒くて扱いづらい馬なんだけど、それは地元にいようが遠征先にいようが変わらないからね。そういう意味では変わらないからやりやすい。
コースで心配なのは、噛むし蹴るしで行儀が悪い点。落ち着いて走ったためしがない。
むしろ、そんな仕草をするってことはああ調子がいいんだなってことだよ」
と、ヘイズ師は愛馬について語りました。

一方、息子のベン氏はここ一年、その大半をこの馬とともに過ごしました。
もちろん、香港にも先週馬とともに到着。馬の様子について、
「調子は上がってきているよ」
と今朝コメントを出しました。
クライテリオンとベン氏のコンビは、今年4月香港で行われたクイーンエリザベス2世杯でブレイジングスピードの3着になった後、イギリスはニューマーケットのジョン・ゴスデン厩舎に5か月滞在しました。
「毎朝早起きしてこの馬の調教をしたよ。時にはゴズデン厩舎のスーパースターたちと併せたりね。
それこそ、ゴールデンホーン(イギリスダービー、凱旋門賞馬)、ジャックホブス(愛ダービー馬、英ダービー2着)、ウエスタンヒム(英重賞4勝)、スターオブセヴィル(仏オークス馬)などなど…。
この馬も含め、イギリス、アイルランド、オーストラリアのダービー馬が一つ屋根の下に集まったわけだね」
と、イギリス遠征の思い出を語りました。そして、この馬については、
「クライテリオンは今やボクの大好きな馬だよ。ホントに、同じ釜の飯を食った仲間というか…。
この馬は変わり者でね。厩舎じゃすごくアグレッシブなんだ。でも、ボクの前ではおとなしくしてくれるようになったんだけどね」
最早、馬と厩務員という以上の仲間意識を持っている両者。
愛馬は去年の香港カップでデザインズオンロームの3着と涙を呑みました。
今回はその雪辱を期す一戦です。

さて、話をヘイズ父師に戻しますと、彼にとって国際遠征というものはそもそも慣れたものです。
というのも、1990年にベタールースンアップでジャパンカップを制しているんですが、その時ヘイズ師はその父コリン氏から厩舎を引き継いで間もないとき。
リンゼイパークの厩舎をこの年の8月に引き継いで、調教師キャリア4か月で国際遠征を成功させているのです。
「油断しちゃいけないけど、ウチの馬たちは非常にいい状態だよ」
と、ヘイズ師は自信を見せました。
香港とオーストラリアで厩舎を経営してきたヘイズ師。
今まで話に出てきたベタールースンアップやクライテリオンだけでなく、香港ではヘレンバイタリティやエレガントファッション。
オーストラリアではジュンヌ、ニッコーニ、ニコネロ、フラー、イーグルフォールズ、さらにダークケーザーといった一線級の馬たちの遠征を成功させてきました。
「もちろん、不運なことも沢山あったよ。イーグルフォールズは2010年のドバイゴールデンシャヒーンを勝てたはずだし、エレガントファッションに乗ったジェラール・モッセは2004年のコックスプレートを今だに悔いているからね」
名伯楽の香港凱旋となるのか?
馴染みのある名前だけに、香港の競馬ファンは放っておけないようです。


 
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