6月30日
■セーリング RSX級〜 富澤慎選手 ■

山本  今回の「北京へのチャレンジ」は《セーリング》に注目します。
    セーリング〜いわゆるヨットですが、
    日本からは、470級の二人乗りが男女それぞれ1組、
    ウインドサーフィンのRSX級が男女1人ずつ、
    レーザー級が男子1名、
    以前、石橋選手にご出演頂いた49er級に男子2名1組。
    以上6種目に9名の代表選手が出場します。
    その中で、ウインドサーフィンRSXの代表、
    富澤慎(とみざわまこと)選手にお電話でお話をうかがいます。

------------------------------------------------------------------

山本  こんばんは。

富澤  こんばんは。

山本  オリンピックにウインドサーフィンがあるとは知りませんでした。
    今までずっとあった種目なんですか?

富澤  はい、ウインドサーフィンはありました。
    以前は違う艇を使っていましたが、
    北京以降からRSXという艇の種目になりました。

山本  サーフィンではなくヨットの一種なんですね。
    風があるとスピードが出そうですね。

富澤  オリンピック競技では時速50キロですが、ウインドサーフィンの
    世界記録は時速90キロくらいです。

山本  50キロでも相当なスピード感でしょう。

富澤  車の3倍のスピード感が得られるといわれています。

山本  資料によりますと、RSX級はセンターボード一人乗りで、
    長さ3m弱、幅が93センチ、重さが15キロ、マストが5.52m。
    ウインドサーフィンと聞くとレジャーの印象がありますが、
    この競技に魅せられたポイントはなんだったんですか?

富澤  オリンピック競技であるということと、
    ウインドサーフィンの自体の魅力もありました。
    あと、父親がやっていた影響もあります。

山本  新潟の柏崎御出身だそうですが、小さな頃から盛んでしたか?

富澤  海が身近だったのでマリンスポーツをやっている人が多かったです。

二宮  原子力発電所がありますね。

富澤  はい、原発をすぐ横に見ながらウインドサーフィンをしていました。

山本  所属の関東自動車工業はセーリングに力を入れているんですね。

富澤  はい、他にもオリンピック選手が所属していて、
    バックアップしてもらえるので、最高の環境です。

山本  富澤選手は身長181cm、体重71sと、日本のセーリング選手としては
    身体も大きく、23歳という年齢的にも、ロンドンオリンピックまで
    狙える日本のホープと聞いています。

富澤  日本選手としては、大きいほうだと思います。
    でも、セーリングはまだまだマイナー競技なので、
    この競技をメジャーにして皆さんに期待される選手になりたいです。

二宮  北京での競技場はどういう場所なんですか?

富澤  青島(チンタオ)と言うところです。

二宮  風の状態とか海の状態はどんなコンディションがいいんですか?

富澤  僕は風のない状態が得意です。

山本  ウインドサーフィンって風が無いほうがいいんですか?

富澤  風が強いと体格が大きく力のある欧米の選手が有利なんです。
    僕たちアジア人は軽い風で技術を活かしてうまく走るほうが得意です。

山本  体重はあまり重くないほうがいいんですか?

富澤  選手は70キロくらいが普通です。重くなると軽風(けいふう)のとき
    スピードが出ないんです。

山本  体脂肪はどのくらいですか?

富澤  8%くらいです。

二宮  鋼のような身体なんでしょうね。
    雨が降るとどういう対策をとるんですか?

富澤  雨は考えていませんでした(笑)

二宮  北京ではロケットを飛ばして五輪期間中、雨が降らないようにした、
    なんて話もありましたが青島はどうかなと思いまして。

富澤  去年、プレ大会で行きましたが一日も雨は降らなかったので
    心配していませんでした。

山本  海の競技ですから自然との闘いもウェイトを占めるでしょう。

富澤  そうですね。同じコンディションは二度とないので、その場その場での
    判断力が問われます。

二宮  ウインドサーフィンは一見、風を受けて気持ちがよさそうに見えますが?

富澤  風を利用しますが、自分でも漕がないといけないので、
    皆さんの想像以上にハードだと思います。

山本  まもなく本番です。素晴らしい成績をお祈りしています。

二宮  富澤さんの活躍でメジャーになって、競技を目指す子どもたちが
    増えるようにしてください。

富澤  ありがとうございます。






 
前のページ 最新のページ 次のページ