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【松野政宏(まつの・まさひろ)】フライングディスク アルティメット日本代表 (2010年1月18日〜22日オンエア)


毎週様々なアスリートをゲストにお迎えしてお送りしているスポーツリアルトーク。
この番組ホームページでは放送では触れることができなかった部分も含め、
インタビューの内容をお伝えしていきます。
先週のゲストはフライングディスクアルティメット日本代表の松野政宏選手です。
フライングディスクにおける“究極”競技で世界と戦う松野選手に貴重なお話を伺っていきました。


【松野政宏】(まつの・まさひろ) 
大阪府出身、1983年生まれ26歳。
大阪体育大学でアルティメットを始め、2年後には日本代表入り。
卒業後は日本唯一の実業団チーム 文化シヤッターバズバレッツに入団。     
2006年に行われた世界アルティメットクラブチーム選手権で見事に優勝、世界一を経験
2008年の世界選手権では銅メダルを獲得。




【アルティメットとは一体どのような競技なんでしょうか?】
フライングディスク、フリスビーというとイメージしやすいかも知れませんが、それを使った競技になります。
ルールはアメフトとバスケットボールを足して2で割ったようなスポーツです。
アメフトと一緒でパスをつないで行って両サイドにあるゴールエリアでディスクをキャッチすればタッチダウンのように点が入ります。
しかし、アメフトと違うのは身体接触は基本的にファウルになってしまいますので、タックルなどはありません。
また、バスケットの要素としてはディスクを持ったまま3歩以上歩いてはいけないのでピポットを踏んで行います。
7人対7人で行いますがコートはサッカーのコートぐらいの大きさのところでやるんです。
縦の長さがサッカーコートと一緒で横幅が少し短いと言った感じですね。
 〜競技名はアルティメット、日本語で言うと「究極」ですね?
フライングディスクの種目は10種類ありまして、その中の1つなんです。
他の9種目を集約して様々な要素が必要になり、フライングディスクを「極める」競技と言う事でアルティメットとついたそうです。
 〜他の競技と大きく違う所はどこでしょうか?
ディスクを使うと言う事もそうなんですが、審判がいないという事ですね。
ルールはもちろんあるのですが、すべて選手間のセルフジャッジで行われるんです。
 〜とても紳士的なんですね。松野さんが感じるアルティメットの魅力は?
ディスクの浮遊感ですね。
僕は高校まで野球をやっていたのですが、野球からすると相反すると言うか、ディスクに落下点が無いというか、そういう所が僕にとっては魅力的でしたね


【フライングディスクとの出会いは?】
競技自体を始めたのは大学からなんですが、はじめに出会ったのは高校3年生の時です。
体育大学受験の為体を動かすために母親と一緒にスポーツクラブに通っていたんです、そこでアルティメットをやっている人がいたのが出会いですね。
「競技としてやっている人がいる」とは思っていなかったのですが、実際にディスクを投げてみて色んな投げ方があると言うのを教えてもらって魅力を感じました。
そして大学に進みちょうどアルティメットの部活もあり、野球部に入ろうか迷った部分もあったのですが、アルティメットの部活の方に同じ高校の出身の方がいて
「やるならすぐ始めた方がいい」と勧誘され部に入ったという感じでしたね。
 〜部活動と言う事は厳しい練習だったのでしょうか?
そうですね、はじめはルールもわかりませんし何をやっていいかもわからないのですが「体力だけは必要」と言う事なので沢山走ったり、あとはとにかく人のプレーを見たりそういう所が大変でしたね。
ただ、周りも大学からはじめる人ばかりですのでスタートは横一線、なので頑張ったら頑張った分だけ成長できるし先に行けると言うのも魅力的でしたね。
ちょうど部が出来て10年ぐらいで部としても成長してきて優勝もしましたし一番いい時期に入ったと思います。
 〜やりはじめて戸惑った事などはありましたか?
やはり、審判がいないので自分がいろんな事を申告しないといけないので、その「ファウルだ」と言う勇気が凄いいりましたね。
はじめた当初はそれが合っているのか間違っているのかもよくわからない事もあったので、言うのに勇気がいる事もありましたね。


【最大の挑戦は?】
まずは競技を始めた事が最大の挑戦かな、と思います。
自分に合っているのかどうかやってみないとわからないですからね。
 〜大学4年間アルティメット漬けだったと思うのですが、卒業後の進路としては?
アルティメットに染まった4年間でしたので、もちろん社会人に進んでもやると言う事が前提だったので
その中で一番ベストの選択をするために、実業団チームである文化シヤッターバズバレッツに入ることは決めていましたね。
色んな昔からの夢もあったのですが、その中でもアルティメットを一番に取りました。
 〜そして2006年には文化シヤッターバズバレッツがクラブ世界一になられたんですよね
どんなスポーツでもそうだと思うんですが世界一になるということはめったにないと思うので、入社一年目からその瞬間にいれたという事は競技をやっていて幸せだと思いました。
 〜他の国はどこが強いのでしょうか?
アメリカが八勝で強いですし、その隣のカナダですね。ヨーロッパでもドイツやフィンランドでも盛んに行われているので強いというのもありますね。
 〜アメリカで生まれた競技ですが日本人のどんな所に向いていると思いますか?
俊敏な動きですね、細かいパスもそうですし、クイックネスと言うのが優れているのでそういう所からチャンスを広げていくというのは日本人の方が断然うまいですね。



【松野選手にとってのマイチャレンジソングは?】
絢香さんのおかえりです。
遠征には車で行く事が多いのですが、その時によく絢香さんの曲を聞いていて特にこの曲が好きで、心が落ち着くんです。
試合前はどうしても色々考えて頭の中が詰まって行ってしまうので、それを一回クリアにしたいと言うのがあるので、この曲を聞いて冷静になり落ち着いて試合に臨めます。
 〜普段は文化シヤッターの社員として勤められているんですよね?
そうです、基本的に平日は営業マンとしてほかの社員と同じように働いています。
昼は仕事をしっかりとやって夜個人でトレーニングをしているという感じですね。
なのでチームとしての練習は土日を使ってにグラウンドで行っています。


【最後に今後の目標をお願いします】
7月にプラハで行われるクラブチーム世界選手権がありますのでこの大会の連覇する事が目標です。
この4年間はあっという間だったのですが、今、キャプテンをやらせてもらっているのでプレッシャーを感じてきています。
 〜今後どのような形でアルティメットにかかわっていきたいと思われていますか?
競技としてはトップを目指していきたいと言う事と、やはり普及活動ですね。
自分が出会ってアルティメットと言うスポーツの魅力をたくさん見てきたのでより多くの人にそれを伝えられたらいいな、と思っています。
やはり小さい時に出会っていただけると良いかなと思います、小さい頃に出会わないとなかなか競技でやろうと思わないので、
そういう意味で今は“ドッチビー”という柔らかいフライングディスクでドッチボールを行う競技があり子供たちの間でだいぶ普及しているので
その延長線上でフライングディスク、アルティメットとつながっていくと嬉しいですね。


インタビューを終えて
パリッとしたスーツ姿にお洒落眼な鏡。それもそのはず、営業マンとして勤務するかたわら、会社のチームで、そして日本代表として活躍されている松野さん。お話もテキパキとしていて、営業マンとしての仕事ぶりもさぞや…と思わせてくれました。

一番の挑戦は「大学でアルティメットを始めたこと」とおっしゃていましたが、日本ではまだ新しいスポーツだからこそ、そのスタートが「日の丸」を背
負う未来を引き寄せたのですね。やはり「チャレンジ」、「はじめの一歩」は大きな一歩なんですね!!

スマートな受け答えの中に、チームを、またアルティメット界を引っ張っていくという気概、自負がはっきりと伝わってきました。7月のクラブ世界ーを決める大会での連覇、期待しています!!!
(政井マヤ)


政井マヤ
パーソナリティ:
政井マヤ
メキシコ生まれの元フジテレビアナウンサー。フジテレビ時代には、スーパーニュース、ワッツ!?ニッポンなど情報番組を主に担当。2007年3月に俳優の前川泰之さんと 結婚、女児を出産。2008年からスポーツリアルトークのパーソナリティを務めている。
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