2020年、東京パラリンピックに向けて、ハード面の整備、そしてそれぞれが持ちたい「手伝いましょうか」の一言-高橋尚子(スポーツキャスター、マラソン解説者)インタビュー

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ニッポンチャレンジドアスリート・高橋尚子(スポーツキャスター、マラソン解説者)インタビュー(3)】

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-パラリンピック競技について、2020年に向けてのハード面、ソフト面、足りないところは
高橋
 やはり街を歩いていましてもスロープがまだまだ少なかったり、エレベーターの大きさがまだ小さかったりして困られる方も非常に多いですからハード面というものをしっかり設備をしていただくのと同時に、そのハードな面だけではなくて私たちは心のバリアフリーというものも大切だと思います。
陸上の廣道さんがお話ししてくださったのが、心に刺さっています。

日本で階段があるところに来てしまった時、スロープがそこにあるよりも、「手伝いましょうか」の一言を言ってくれるほうがうれしいんだと、だた日本でそうやって言ってくれて振り返るとほとんどの方が海外の人たちばかりだというのです。
日本の人たちはシャイで電車なんかでお年を召されている方が乗ってこられて「ゆずっていいのかな、いけないのかな」って悩んでいるうちに次の駅に着いちゃったというようなこともあると思うんです。
そういったシャイな部分がどうしても壁を作ってしまう部分があるのですが、「手伝いましょうか」という一言がとてもうれしいそうです。

でもどうやって手伝ったらいいかが分からない人がほとんどだと思います。
それも手伝ってくれる人が、じゃあこうしてください、というような感じで指示をしてくださいますから、その指示に従ってくださればいいのです。

-まずは声をかけるということ。女性がスーツケースを持って困っているときに、「持ちましょうか」ということをやりますよね。それと同じ感覚でもいいのでしょうか。

高橋 いいと思います。
この話を聞いた時に隣にいたマネージャーが次の日に全然集合時間に来ないから何しているんだろうと思ったら、昨日この話を聞いて今日来る時に目の不自由な方がいらっしゃったので手伝いましょうかって声をかけたら、お願いしますと言われてその人の家まで送って来たから集合に送れたって言われて、怒るに怒れないですよね。

-確かになかなか抵抗があったりすると思うんですよ。

高橋 アメリカやヨーロッパに行くと街に出ると必ず帰るまでに4~5人の車いすの方と出会うことがあるのですが、日本はまだなかなか銀座を歩いていてもそういう方とお会いすることがありません。
外に出にくいのかな、不自由を感じるのかな。
それはハードの面はもちろん、心の部分もそういったところがバリアフリーに両方ともなればもっとすごしやすい環境になれるのかなと思います。

-目前にはリオオリンピックも迫っていまして、実は高橋尚子杯という岐阜清流マラソンというのが間もなく行われますね。(編集注:記事公開時終了しています)

高橋 5月15日に岐阜でハーフマラソンを行っています。
もう6回目になりますが、今回はオリンピックを狙う福士加代子選手も出ます。
私自身がシドニーオリンピックを走ったときに2か月前に札幌ハーフという北海道のマラソンに出たのですが、そうすることによって今どれだけの力があるのかこの先あと2か月でどのくらい何が必要なのかが明確になってすごくいい刺激を受けられたので私自身も熱い夏の大会はちょっと岐阜なんで5月15日は暑いんですけれども気温は25度以上になったりするんですけれども、そういった熱い中で体験することによって課題が見えてきたりそこをステップにして上がって行ってもらいたいという思いを込めて作らせてもらったこともあって、今回は福士佳代子選手にステップにして上がって行ってもらいたいと思います。
あと川内優輝選手も来ますし、野口みずき選手も引退しましたけれどもゲストランナーできてくれて前日と終わった後にトークショーもします。
終わったあとにはサンプラザ中野さんのコンサートもあります。
熊本に向けてのチャリティもします。

(5月9日~5月13日放送分より)

ニッポンチャレンジドアスリート
ニッポン放送 毎週月曜~金曜 13:42~放送中
(月曜~木曜は「土屋礼央 レオなるど」内、金曜は「金曜ブラボー。」内)
番組ホームページでは、今回のインタビューの模様を音声でお聴き頂けます。

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