人間の可能性というものをかなり感じられるものだと思うんです-中西麻耶

mayanakanishi13

ニッポンチャレンジドアスリート・中西麻耶インタビュー(5)】

 

-ロンドンパラリンピックを区切りに、中西は一旦競技を引退した。なぜか。

中西 自分の心を守ってあげたいなぁっていう物凄いボロボロの状態だったので、ロンドンの時は、これ以上続けたら本当に自分で自分を殺してしまうかもっていうふうに思っていました。
当初は健常者のスポーツの方に復帰したいと思ってやっていたのが、いつの間にか障がい者のスポーツの方に
シフトしてしまったんですけど、事故にあって義足になってから、北京パラリンピックそしてロンドンまで怒涛の展開だったので、少しここで一息ついて、自分の本当にやりたいことっていうのを探すのもいいのかなって思って引退を決意しましたね。

-だが、中西は2013年突然カムバックを宣言。

中西 やっぱりアメリカが楽しかったんですよね。
2012年のロンドンを終わった後にアメリカの義股装具製作所もスポンサーをしてくれたんですけど、そこのディレクターの方が、所属しているロンドンパラリンピックに出場した選手をみんな表彰してあげたいから、麻耶も来てくれと言われたんですよね。
それでロンドンの後、久々に同期というかチームメイトに会いました。
「もう、何でやめちゃうの?話を聞いていれば麻耶はさっきから陸上の話しかしないじゃない、それだけ陸上のことが好きだったら、陸上頑張ればいいじゃん」と言われて。
その時、自分の中で物凄く引っかかっていたものが崩れ落ちる音がしました。
もう1つ、アル・ジョイナーさんと中途半端な別れをしているんですよね。
この競技を続けていれば、またどこかで縁があれば、アル・ジョイナーさんと出会うことがあって、その時には心からのありがとうを伝えたいなって思ったので、まだしがみついてやってみようかなと思います。

-中西には、競技生活を支えてくれた、大好きな曲がある。

中西 今一番よく聞いてるのは、HIPPY(http://hippy-web.com/)さんの「大丈夫さ」という歌です。
泣きたいんだけどそれを必死にこらえているっていうのを、もう一人が今日ぐらいは泣いていいんだよと、そのかわり明日からもやっていけるさ、と慰めてくれている歌じゃないんですけど、やっぱりロンドンの当時の自分と被るところがあって、その歌はよく聞いていますね。

-現在、リオパラリンピックを目指している中西。

中西 100メートルと、特に走り幅跳びは、ロンドンの時より(状態が)いいのが、自分でも実感できているので、かなりの記録を狙っていきたいなと思います。

-4年後の2020年、東京でパラリンピックが開催されるが、中西は、運命的なものを感じているという。

中西 テニスの時もそうですけれども、もう引退したいなぁというポイント、ポイントで2008年は国体があったりだとか、また2020年に、日本でオリンピック・パラリンピックが開催されたりだとか、なんかそこまでチャンスをくれているようなそんな気がして、そこに出るまではがむしゃあrになってやりたいなと思います。

-障がい者陸上の魅力は?

中西 障がい者陸上の魅力っていうのは、みんなそれぞれドラマを持っていらっしゃるんですよね。
何かしらの障がいを抱えていないと、出場することができないので。
でも障がいを持って、その障がいを克服しなければこの舞台には登ってこれないはずなんですよ。
だからそういう、一人ひとりのドラマが垣間見える瞬間があったりだとか、五体満足ではない中で、今、義足の選手が問題になっている部分もありますけれども、健常者を越してしまうんじゃないのかというタイ記録を出しているような選手もいるので、人間の可能性というものをかなり感じられるものだと思うんです。
是非、生で見てもらうのが一番なんですけれども、感じとって頂けたらなと思います。

(3月22日~4月1日放送分より)

ニッポンチャレンジドアスリート
ニッポン放送 毎週月曜~金曜 13:42~放送中
(月曜~木曜は「土屋礼央 レオなるど」内、金曜は「金曜ブラボー。」内)
番組ホームページでは、今回のインタビューの模様を音声でお聴き頂けます。