G7を選挙キャンペーンの場としか考えないトランプ大統領

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6/8 FM93AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!④

キーワードは「G7サミット」
7:27~教えて! ニュースキーワード:コメンテーター宮家邦彦(外交評論家)

カナダでG7が開催~孤立するアメリカ

カナダ東部シャルルボアで現地時間今日から主要7カ国首脳会議G7サミットが開催される。北朝鮮問題が議題となる一方、アメリカの輸入制限に関する貿易問題が紛糾するとみられている。

飯田)これに先立ってさまざまな首脳会談が行われていますが、カナダとフランスの首脳会談の後にマクロン大統領が「首脳宣言を追求しすぎて中身を諦めるようなことがあってはいけない」と。これは首脳宣言も出ない可能があるって言ったようなものですよ。

宮家)何か出さなきゃいけないですけれど、G7の長い歴史のなかでこれほどアメリカがリーダーシップを失うというのはあまり例がないと思うのです。トランプさんはアメリカファーストだからしょうがないけれども、G7はそういうものじゃないので。元々は冷戦時代に西側の主要国が集まって初めは経済を議論したのだけれども、だんだんそれが経済だけじゃなく政治も議論するようになって、非常に良い時期が続いたのですけれどね。残念ながらトランプさんには異質なものを感じざるを得ないです。

飯田)やっぱり関税の面とか、鉄鋼・アルミ。

宮家)G7の基本というのは自由貿易。自由民主主義の促進ということなのでしょうけれども、トランプさんは全く違うロジックですよね。だからG7のリーダーにはなりにくい主張を持っているのではないでしょうか。

飯田)先日行われた財務省と中央銀行の総裁会議、ここでもアメリカの代表のムニューシンさんが集中砲火を浴びたと。今回も同じような結果になるのでしょうか。

宮家)徹底的にやるでしょうね。もしかしたらそれがトランプさんの狙いかもしれないです。「世界中の連中を敵に回して、トランプさんはアメリカの利益を守るために頑張っている」というアピールなのかもしれませんよね。中国、北朝鮮、ロシアの問題がある状況のなかでG7が割れてしまう。それは如何なものでしょうか……。

日本はどう対応するか

飯田)ヨーロッパ側は報復関税も辞さないという強硬な立場にあると。アメリカも「お前らやるならやってみやがれ」という立場だと。間には日本しかいないわけですか?

宮家)日本はヨーロッパと同じというか、WTOのルールがあってこれまで積み重ねてきたものがあるわけです。トランプさんはTPPから離脱するし、全く真面目に考えていないと思います。北朝鮮問題についてはきちんと意見を話せるのですけれども、今朝の記者会見では長々と経済の話をするわけですよね。安倍さんは一言も貿易の話をしなかった。彼はもうキャンペーンをやっているわけです。同じことがG7の場でも起きると思いますよ。

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