1242 ニッポン放送
つかちゃんコラム
塚越孝
塚越孝
column
4月20日

二回にわたって、糠漬けとわたくしの関わりについてお読み頂きましたが、
夕べ、大井町線荏原町駅前の飲み屋で、美味い糠漬けを食べました。
焼き鳥は、ぶん投げたくなるくらいまずかったので、
河岸をかえようとしたところ、出てきたのが、
胡瓜と蕪の糠漬けで、なんとか気分良く飲めました。
 
ゆんべは、荏原町「弁天寄席」という、
商店街の皆さんが育てている地域寄席で、
地味ながらしっかりとした古典を聴かせる三遊亭小金馬の「棒だら」、
そして、今、文句なしに客を楽しませることのできる柳家権太楼の「青菜」、
もう、最高でした。
この二席を聴いたら、日本酒を飲らずに居らりょうか、ってなもんです。

まぁ、私、今年、みつきちょっとで、30本ほど生の舞台に足を運んでますが、
「弁天寄席」と立て続けに5本の指に入る公演に出会いました。
青山、草月会館ホールで観た「トスカ」。
これは正直言って、勉強不足でした。
歴史的な戯曲、オペラとしてあまりにも有名な作品なんですね。
主演の大地真央、すごいや。すごい役者。ものすごい存在感。
以前、「ワンスアポンナタイム・イン・マットレス」で、
たっぷり笑わせてもらって、「達者だなぁ」と感心しましたが、
今回は、笑いはもとより、泣かせる、鬼気迫る、
そして、女の美しさ、恐ろしさ、そりゃ、もう、感動的でした。
脇もいい役者がかためていて、たった6人でこんなことができるなんて。
芝居の醍醐味。今度の日曜日まで、まだ、間に合う。

大地真央の後は、明治記念館でゆったりビールを飲んでいたら、
某新聞社の人とばったり。
「おい、つかちゃん、もう、これでニッポン放送大丈夫だね」と
声をかけられました。
ほんと、皆さんにご心配を頂いてるのが、
そこらを歩いてると、ひしひしと感じられます。

さて、こうした生の本物の芸を味わいながら、
今週の私の放送は、どうなるか?
先週、先々週と中国、韓国の問題について疑問を投げかけたところ、
皆さんから、たいへんな反響でした。
今週もこれを語らざるをえないのかと思いますが、現時点で、
非常に気になる問題があります。

ライブドア、フジテレビ、ニッポン放送の和解会見で目立たなかったのですが、
脱北した日本人妻が、「金正日将軍様、マンセー」と言って、
北朝鮮に帰ってしまったという事件です。
あんな凍土の国に帰りたいほど、
日本の社会は冷たかったということなのでしょうか?
あの日本人妻が、帰国したとき、糠味噌桶をうれしそうにかき回しながら、
日本の良さを語ったのは、つい二年前のことです。


塚越アナ&山本かおるさん

 
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