1242 ニッポン放送
つかちゃんコラム
塚越孝
塚越孝
column
4月22日

巨根伝説は、創られる。
船で聴いて涙が出るほど面白かったので
ラジオでも喋ってもらったところ、
寝床から飛び起きて大笑いしたという方も大勢。
起きたのは、体のみならず、体の一部も同時かも。
それだけ、巨根にまつわる話は、人を、
いや、男を大いに奮い立たせる。

伝説の人は、御年、七十九歳、西丸與一氏。
法医学の権威です。
監察医を振り出しに、大学教授を経て病院長。
この間、日航機御巣鷹山墜落事故、
潜水艦なだしお衝突沈没事故などの検死を担当、
御巣鷹山から帰るや、疑惑の銃弾も診てくれってんで
ロスに飛んだという実に忙しい医者人生。

も少し、のんびりしたいと思っていたら、
シップスドクターにという話があり、
渡りに船と乗り込んだ。
これが、わたくしが惚れ込んだ
「ぱしふぃっくびぃなす」という美しいクルーズ客船です。

「飛鳥U」も話題を呼んでいますが、
海洋国日本のクルーズ人口は、まだまだ。
業界では、年間百万人を目標に掲げていますが、
程遠い二十万人というのが現状です。
北米のクルーズ人口の5%という寂しさ、貧しさ。

実は、私もそんな贅沢なんてと思っていました。
また「豪華客船」なんて、特別な金持ちの、老後の楽しみ、
それに、フォーマルだなんだと、洋服も七面倒臭いと。

ところが、二万二〇〇〇トン「にっぽん丸」に乗り、
二万六〇〇〇トンの「ぱしふぃっくびいなす」、
更には、七万八〇〇〇トンの「スーパースターヴァーゴ」と
ドンドンはまっていきました。
旅の最大の目的と最高の魅力は、非日常。
これは船上でこそと実感。
料金もかなりこなれてきました。
そこで、きっかけはフジテレビの前に、
ニッポン放送でつけようと参加者を募り、
落語家の柳家権太楼師匠と紙切りの林家二楽さんを迎え、
先週、ツアーを実施。

二泊三日の「南紀クルーズ」。
新宮の港、緑の山をバックに停泊する姿にうっとりします。
しかし、帰路、激しい低気圧、トークショーも落語会も
船酔いでダウンが多く、客席は半分弱の入り、
我々、出演者はなんとかもちこたえましたが、
西丸ドクターには、船室から往診の要請もいくつか。

翌朝、凪いだ状態の舞台で三百人のお客さんに言いました。
「十五で初めて飲んだ酒と一緒で、これを乗り越えたところに
クルーズの素晴らしさが広がる」と。
最後は、権太楼師の「初天神」に子供から年配の方まで笑い転げ、
企画プロデューサーとして私が、
キャプテン、ドクターとお見送りをすると
酔ったのもいい思い出と皆さん、笑顔で下船していきました。

巨根伝説は、船内のイベントの一つ、
「ほろ酔いドクターズトーク」で披露されます。
検死の際、ご遺体を前に警察官が何人も股間を見つめ、
「すごいな」を連発、ざわめいている所へ、先生登場、
なぜか、つい「えっ、これがですか?」と口走ってしまった。
以来、西丸先生、連れションに行けなくなった。

羽田健太郎さん&塚越アナ&かおるさん
4月22日の放送には、羽田健太郎さんに登場いただきました。
 
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