1242 ニッポン放送
週間井筒書店
井筒和幸
Diary
3月12日
「どや!大阪のおばちゃん学」(前垣和義著/草思社刊)
きょうは、大阪で話題の傑作本を紹介しましょ。
実は、世の中には「大阪のおばちゃん」について
研究している人がいるんです。
ま、大学の先生なんですが、その名も「大阪研究家」という
ジャンルが成り立ってしまうんですわ。

大阪のおばちゃんと来たら、あつかましいでしょう。
アメリカの大統領にだって、モノ申しますよ。
「クリントンさん、あんたホンマにやったんか?」
なんて聞けちゃうのも、大阪のおばちゃんだからこそです!

この本でオモロイのは、趣向を凝らした
「大阪のおばちゃんチェックリスト」なんてのがあるんです。
チョットやってみましょうか?(いくつ当てはまりますかね?)

□知らない人とでも気軽にしゃべれる。
□道を聞かれれば、親切に教える。
□道を聞かれて知らないところでも、とりあえず教える。
□商品はとりあえず値切ってみる。
□値段が下がったバーゲンでも、一応は値切る。
□商品は、陳列の下のほうから取る。
…こんなんのが、100個も続きます。

そして何と言ってもポイントは、
□バッグの中に飴ちゃん(飴)を入れてる!!

東京のおばちゃんは、まず「飴」なんか持ってません。
でも、大阪のおばちゃんに「飴ちょうだい」っていったら、
ちゃんと、飴出してきますよ。
カンロ飴にミルキー、VC3000のど飴とかね。
バッグの中に「飴ケース」が入ってますからね。
もし、抜き打ちでおばちゃんの「持ち物検査」したら、
間違いなく、飴がケースごと出て来るでしょう。

もう、この「おばちゃんチェックリスト」、
読んでるだけでオモロイです。
うなづくことばかりですよ。

まあ「オレオレ詐欺」撃退度ナンバー1の大阪ですからね。
もう詐欺師は、大阪のおばちゃんには通用しません。
おばちゃん自身が“詐欺師”みたいトコあったりしますから!?


<著者について>
前垣和義(まえがき・かずよし)
1946(昭和21)年生まれ。大阪研究家。
相愛大学非常勤講師(現代大阪論)。
日本笑い学会会員(笑いの講師団)。
著書に「東京と大阪「味」のなるほど比較事典」
「おもろい「1坪商法」で食っていく」
「とことん知恵出す大阪商法」
「大阪食いだおれ学」「大阪の大疑問」ほか多数。




 
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