今回も前回に引き続き、秋田で取材したことをお送りします。


南通の亀の町にある「ヤマキウ南倉庫」


大雨が秋田を襲った直後、ここを運営するシービジョンズ、除菌消臭水を製造販売しているLocal Power、男鹿でお酒の醸造をしているの稲とアガベ、映像制作やミニシアターの管理をしているアウトクロップ…日頃からお付き合いのある会社の皆さんや学生ボランティアが結集して災害支援拠点を開設し、ボランティアの受付や派遣を行いました。

現在は秋田市社会福祉協議会の活動が本格化しており、皆さんそれぞれのお仕事に戻りつつある状況ですが、17日(月)から活動をスタートさせて21日(金)に活動を一区切りさせるまでに約200人のボランティアが集まり、150件ほどの復旧のお手伝いの依頼にこたえたそうです。

ヤマキウ南倉庫を拠点に行われたボランティア活動の情報発信にはインスタグラムが活用されました。
復旧作業をスタ―トさせてからフォロワーが400人増え、このSNSでの発信が新聞・テレビにも掲載されるようになったとのことでした。

実際にSNSで情報発信をされていた株式会社シービジョンズ、ヤマキウ南倉庫の運営担当の山本美雪子さんにお話を伺ったところ、SNSを使っている家族や地域の若い世代の方々が、日ごろSNSや携帯、パソコンを使っていない方々との情報の架け橋になったケースも多くあったそうです。

一方で、「どうしたら情報を届けられるのか」ずっと悩み続けたと言います。
「情報の格差を感じた」とも。

床上浸水の被害に遭われた楢山大元町の町内会長も「こういう災害が起こった時、情報伝達をどうしたら良いのか今後勉強しなければいけない」とおっしゃっていて、災害時にいかに迅速に正確に情報を届けるか…
「ラジオにできることも何かあるかもしれない」と思い、これは課題だと感じました。

秋田市では、8月3日から東北三大夏祭りの「秋田竿燈まつり」が開催されます。

秋田竿燈まつり実行委員会理事も務められている菓子舗榮太楼の小国輝也社長にもお話を伺いました。

「竿燈まつりは五穀豊穣を願い、先祖を迎えるお盆の行事であって邪気を払うということも含まれています。
見どころのある観光地も沢山あるので…秋田にお越し頂いて、美味しいものを飲んで食べて、秋田の人を元気づけてください!」
秋田を満喫して応援して欲しいとの力強いメッセージでした。

菓子舗榮太楼の南通店は床上60センチまで浸水して、ワゴン車3台分の片付けをしました。
冷蔵庫や冷凍庫は使えなくなってしまったものの、従業員の皆さんの懸命な復旧作業で、私が伺った土曜日から常温で販売できるものを並べて暫定的に営業を再開しました。
インタビューにお答え頂いている間、お客様から「営業再開おめでとうございます」と声を掛けられている場面もありました。


繁華街の川反にも行きました。
あるお店は、近くを流れる旭川の水位が上がったことで外に出していた室外機が全部使えなくなりました。
加えて、食器などを保管している地下倉庫にも水が入ってしまい…営業を見合わせることに。
川反は竿燈祭りの舞台になる竿燈大通りに近く、大通りに向かって行く竿燈を眺めることもできます。
「竿燈まつりでは扇風機を回す形になるかもしれないけれど、営業したいと思っています!」とおっしゃっていました。

4年ぶりに通常開催がされる秋田竿燈まつり。
夜空を彩る竿燈、響き渡る「どっこいしょー!どっこいしょ!」の掛け声。

竿燈まつりを心の支えにしている方々の想いにも触れました。

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