ニッポン放送開局65周年記念盤 「クラシック伝説の名演」シリーズ第三弾発売!

民放ラジオ草創期を代表するクラシック番組「新日鉄コンサート」(1970年までは「フジセイテツ・コンサート」)は、開局翌年の1955年10月から2005年3月まで50年に亘り放送されていました。その遺された番組の貴重な音源から昨年、ピアノの田中希代子(きよこ)、ヴァイオリン諏訪根自子(すわねじこ)の名演をニッポン放送開局65周年記念「新日鉄コンサート伝説の名演シリーズ」としてリリース、この歴史的録音はクラシックファンを中心に大きな話題となりました。今回はシリーズ第三弾として、戦後日本の楽壇を牽引してきた指揮者・山田一雄と「NFC交響楽団」の共演を発売いたします。

山田一雄指揮NFC交響楽団による「第9」「ジュピター」「ピーターと狼」ほか

山田一雄は、個性あふれる音楽性と情感豊かな指揮ぶりで聴衆を魅了し、また放送を通じてオーケストラ音楽の普及に努め、クラシック市場の拡大に貢献してきたマエストロでした。「NFC交響楽団」は番組のためにオリジナルに編成されたオーケストラで、その名はニッポン放送のN、フジセイテツのF、コンサートのC、の頭文字に由来。在京オーケストラのピックアップメンバーにより特別編成され、各団から卓越の奏者の集結により大変に高い演奏技術と素晴らしいアンサンブルを誇っていました。またラジオ番組にふさわしく、管弦楽の楽しさや名曲を満喫できる選曲は、オーケストラの生演奏に触れる機会はまだ稀であった当時の日本の聴衆に、その魅力を存分に伝え、豊かな時間を届けたことと思います。

山田一雄(1912-1991)
東京生まれ。東京音楽学校(現東京藝術大学)に入学、1935年首席で卒業。その後留学を経て帰国後はピアニストとして活動、また作曲家として楽団「プロメテ」を結成する。1937年には自作の管弦楽曲で日本放送協会賞1位など各賞を受賞、その間指揮をヨゼフ・ローゼンストックに学ぶ。1942年、当時の日本交響楽団(現NHK交響楽団)の専任指揮者となり、以後13年の間、同団の飛躍的向上に寄与した功績は大きい。この間にストラヴィンスキー「春の祭典」、マーラーの交響曲第8番「千人の交響曲」、ハチャトゥリヤン「ガイーヌ」、ショスタコーヴィチの交響曲第5番、バッハ「ロ短調ミサ」、R.シュトラウス交響詩「ドン・キホーテ」など多数の大編成作品の本邦初演、幾多の日本人作曲家による管弦楽曲の初演を行う。1955年以後は東西ドイツ、ソ連、イスラエル、南北アメリカ、南アフリカ等海外での活動も多繁となる。また東京藝術大学の指揮科教授、1972年より1981年まで京都市交響楽団音楽監督兼常任指揮者、正指揮者を務める。1991年8月13日永眠。享年78歳。

【CD概要】
– ニッポン放送開局65周年記念盤 – 伝説の名演シリーズ
『山田一雄指揮NFC交響楽団』5タイトル発売
・発売日:2020年6月下旬 ・みなし価格2,000円 ・CD番号:KKC 2517~2521 (KING INTERNATIONAL)

(1)山田一雄とNFC交響楽団幻の第9が蘇る
1.ベートーヴェン:交響曲第8番ヘ長調Op.93 (1957.6.1 放送)
2.ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調Op.125「合唱」より第4楽章(収録1956.9.29 産経ホール/1956.10.6 放送)
山田一雄(指揮) NFC交響楽団
三宅春恵(ソプラノ)、川崎静子(アルト)、柴田睦陸(テノール)、秋元雅一郎(バリトン)、玉川学園合唱団
★番組開始1周年記念として、当時まだ演奏機会は希少だったベートーヴェンの交響曲第9番の終楽章が演奏されました。ソリストは当時最高の二期会の布陣が揃い、壮年期の山田一雄によるエネルギッシュなオケドライブは聴きものです。(KKC 2517)

 

(2)山田一雄の壮麗な「ジュピター」とロマンティックなショパン
1.W.A.モーツァルト:交響曲第41番ハ長調K.551「ジュピター」(1969.6.7 放送)
2.ショパン(ダグラス編曲):バレエ音楽「レ・シルフィード」(風の精)
山田一雄(指揮) NFC交響楽団
★山田一雄が得意とした、勇壮なモーツァルト最後の交響曲第41番「ジュピター」、そしてショパンのワルツやマズルカをオーケストレーションしたバレエ音楽「レ・シルフィード」。後者は親しみやすいピアノ曲を管弦楽で聴かせるという、放送にふさわしい選曲です。奇しくもこの曲中のマズルカハ長調は、のちの時代に番組のテーマ曲となり、最終回までリスナーにはお馴染みの旋律でした。(KKC 2518)

 

(3)マーラーの先取りを思わせさえする、山田一雄のハイドン「軍隊」
1.ハイドン:交響曲第100番ト長調「軍隊」(1956.7.20 放送)
2.ハイドン:ヴァイオリン協奏曲第1 番ハ長調(1961.9.30 放送)*
3.ハイドン:セレナード(1961.9.30 放送)
山田一雄(指揮) NFC交響楽団
巌本(いわもと)真理(ヴァイオリン) *
★古典派ハイドンの作品も、当時の番組では数多く演奏されました。この交響曲「軍隊」では、交響曲の祖が遺した生き生きとした作風と、山田一雄の個性的な音楽性が堪能できます。協奏曲のソリストを務めた巌本真理(1926-1979)も、同じくこの番組では常連出演のヴァイオリニストでした。(KKC 2519)

 

(4)オーケストラも雄弁。ハウツィヒと潮田益子、山田一雄との貴重な共演が日の目を見る
1.グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調Op.16(収録1956.12.29 日本青年館/1957.1.19 放送)*
2.シベリウス:フィンランディアOp.26 (1961.12.16 放送)
3.グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲イ短調Op.82より第1部(1963.6.15 放送)**
山田一雄(指揮) NFC交響楽団
ワルター・ハウツィヒ(ピアノ) *
潮田益子(うしおだますこ)(ヴァイオリン)**
★山田一雄は協奏曲の指揮にも定評がありました。「フジセイテツ・コンサート」でも多くの名手と共演、貴重な録音を遺しています。ウィーン出身でその後アメリカを中心に活躍したワルター・ハウツィヒ(1921-2017)のソロによるグリーグのピアノ協奏曲もそのひとつ。小品のレコードで知られたハウツィヒにとって本格的なコンツェルトは珍しい機会だったようで、貴重な録音です。ロシアの作曲家グラズノフのヴァイオリン協奏曲は、録音の同年1963年に「エリザベート王妃国際コンクール」に第5位入賞を果たした潮田益子(1942-2013) による若々しい独奏。シベリウスの「フィンランディア」では、ロシアの圧政下にあるフィンランド民衆の独立への悲願が込められたこの作品にふさわしい、熱くエネルギッシュな演奏を聴かせています。(KKC 2520)

 

(5)語りも見事。子どもから大人まで満足できる「ピーターと狼」と「ブリテン管弦楽入門」
1.プロコフィエフ:ピーターと狼(1956.5.19 放送)*
2.ブリテン:青少年のための管弦楽入門(1961.12.16 放送)**
山田一雄(指揮) NFC交響楽団
佐藤美子*(語り)
高岡尞一郎** (語り)
★公開録音でオーケストラの生演奏を届けてきた番組にとって、プロコフィエフの「ピーターと狼」とブリテンの「青少年のための管弦楽入門」は子どもたちに楽しんでもらえるおなじみの名曲でした。「ピーターと狼」で語りを務めたのは「カルメン」日本初演で知られるソプラノの佐藤美子(よしこ)(1903-1982) 。「青少年のための管弦楽入門」の語りは、ニッポン放送の若手アナウンサーだった高岡尞一郎(りょういちろう)です。1967年にスタートした「オールナイトニッポン」の初代パーソナリティのひとりとして人気を博した高岡は「日立ミュージック・イン・ハイフォニック」など音楽番組でも知られ、その後、この「フジセイテツ・コンサート」のナビゲーターも務めました。(KKC 2521)

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