8月16日(木)
『亡き父がくれた「色と人との新たなる出会い」カラーコーディネイター川島彩子さん』 「色」には、人のキモチや体に作用する「力」があると言われています。 (有名な例では…赤は食欲の色ということでテーブルクロスなどに用いられていたりしますよね) 何気なく選んだ「色」でも、それがその人の精神状態の表れだったり、あるいは、その色が周りの人たちに様々な影響を与えたりする場合もあるといいます。 今日は、そんな「色」の持つパワーに興味を抱き、主婦業のかたわら、カラーコーディネイターの資格を取得、ファッション的な分野だけでなく、精神面の「色」療法にも力を注いでいる女性、川島彩子さんをご紹介します。
一人っ子として親の愛を一身に受けながらも、厳しく育てられてきた川島さん。 同居していたお祖母さんが、唯一褒めてくれたことは、、 「彩子は色の組み合わせ方が上手だね」 …そう、色のことだったそうです。 たまたまお祖母さんがビーズ工芸をやっていたこともあり、 川島さんは幼い頃から、自然と「色」に囲まれた環境で育ちました。 やがてお年頃を迎え、川島さんの興味は「ファッション」へ変わっていきます。 そして、大学卒業後は大手百貨店に就職。憧れの有名ブランドのスタッフとして毎日とてもやりがいのある仕事をしていました。 しかし、実は…川島さんの本当の夢、それは「お嫁さん、専業主婦になること」。 そして夢通り、23才で結婚、2年後にはお子さんにも恵まれます。 でも、描いていた夢の生活と現実は大きく違うものでした。 家事、育児におわれ…時間がいくらあっても足りない毎日、 さらに、父母にとっての初孫となる我が子の誕生によって、周りの注目が一気に子供へと向けられたことで感じた 孤独感と閉塞感。
「私は大人になりきれていないまま、母親になってしまったんだ…」 とはいえ、時間は止まってくれない…子供みたいな自分も、母親なんだ… いつものように子供を連れ、近所の公園へ出掛けました。 すると、川島さんはあることに気づくんです。 それは、同じように子供を連れ公園にやってきたお母さん達が皆、判で押したように“地味な色”を身にまとっていたこと、でした。 「もしかしたら、ここにいるお母さん達も同じように辛い思いをしているのでは?」
母親の選ぶ「色」は、子供の心理に大きな影響を与えるもの… 実は、出産前に「色彩能力検定」のテキストを買っていた川島さんは公園にいたお母さん達の姿と、結婚以来グズグズ悩んでいた自分を振り返り、 「今しかない! 子供に誇れるような“自分”にならなくてはいけない!」 お子さんが幼稚園にあがると同時に、あらためて「色」にまつわる勉強を始めました。 最初は通信教育から、そして学校にも通い「カラーコーディネイト」「色彩心理学」と 「色」のエキスパートになるべく、家事・育児を両立させながら資格を習得しました。 さらに、学びながら地元の「生涯学習センター」に「セミナーをやらせて下さい」と果敢に営業し、 再就職支援などの色彩講師や高齢者を対象とした色セミナーなど講師としての“現場”経験も積んでいったといいます。
しかし、その過程で…川島さんのチャレンジを誰よりも応援してくれた強い味方、お父さんが「肺がん」と診断されてしまうんです。
しかも、医者から告げられた余命は、たった2ヶ月でした。 長年勤め上げた会社を定年し、これから「第二の人生」を!という時に… 最初は嗚咽し、その場に崩れ落ちたお父さんでしたが最終的には「病気と闘う」と宣言してくれたそうです。 そんなお父さんを私たちが元気に看病しなくては… 川島さんは毎日のように病院へと通いました。 すると、そこでも「色」が様々な力を持っている… という場面に出会うんです。 例えば、川島さんが黒い洋服を着ている時に「もっとご飯を食べてね」と言うと 「なんだ、エラそうに!」…お父さんは反発してきます。 ところが、柔らかい色の洋服を着て同じことを言うと 「じゃあ、頑張って食べようかな」 とても素直に受け入れてくれた、といいます。 また、抗がん剤治療で痩せていくお父さんを元気づけるために、淡いピンク色のシャツや明るい色の帽子をプレゼントしたり…お父さんを色で元気づけていたそうです。
やがて…「色」の効果があったのか、数ヵ月後にはお父さんの思い出の場所へ家族旅行にも出掛けることが出来ました。 でも、残念ながら、これが最後の旅行になってしまいます… お父さんはその年の11月に亡くなられました。 余命宣告から、およそ半年後のことでした。
川島さんは、最愛のお父さんの看病を経て、こんな夢を見つけることが出来たといいます、それは…
「病院にいるお父さんやお母さんを見て、お見舞いにきた子どもたちが“キレイだね〜”って笑顔で言えるような 、そんなお手伝いがしたいんです。 私の父も、本当に辛かったと思うんです… でも、今、思い返してみても父は… とってもカッコ良かった。ホント、カッコ良かったです。」
参考までに
★色には本当に様々な作用があって… 例えば〜 「わがままなヤツの行動を鎮めたい」ときは 「緑色」が効果的! 「告白を成功させたい」場合は、 「黄色」が絶大なる力を発揮する!
★また、個人の「その人に合う色判断」は、瞳や肌の色など 様々な要素から診断され…春夏秋冬のどのタイプに属する のか?で判断するとか
★川島さんは、こうした「個人診断=パーソナルな相談」をはじめ、ウェディング相談、さらに…今後勢力的に行っていきたい「医療現場でのケア」など セミナーなども行っています。 興味のある方は「ファースト・カラー・スタジオ」のホームページを覗いてみて下さい。 アドレスは、www.1st-color.com
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