放送局・放送日時
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今回のゲストはブラインドサッカー日本代表キャプテンの川村怜選手です。
ブラインドサッカーは、視覚に障害を持った選手がプレーできるように考案されたサッカーで、フットサルと同じ広さのコートで行います。弱視、もしくは目の見える選手がゴールキーパーを務め、アイマスクを着けた4人のフィールドプレイヤーが、転がるとシャカシャカと音が鳴るボールを使ってプレーします。”ブラサカ”の愛称で親しまれています。
川村選手がサッカーを始めたのは、小学校1年生。
Jリーグやサッカーワールドカップ・フランス大会で日本中がサッカーで盛り上がっていた頃でした。
6年間、少年サッカーチームで汗を流しますが、視力の問題によりサッカーが思い通りにできなくなり、中学高校では陸上に励みます。
そして、大学に進学して『ブラインドサッカー』に出会うことになります。
目の見えない選手達が音の鳴るボールを使って工夫することで、普通にサッカーを楽しむことができる、それにパラリンピックの正式競技ということで世界にも繋がることに魅力を感じました。
当時、日本代表として活躍していた田村友一さんが、ドリブルで敵をかわし、見えているゴールキーパーから点を取る姿に衝撃と感銘を受け、この感動を自分も誰かに伝えたいとブラサカを始めました。
しかし、見えない中プレーする恐怖心、そして、競技に対する高いモチベーションと覚悟を保てなくなったことから、中途半端な気持ちではやりたくないと、一時、競技から離れます。
そんな川村選手を再びブラサカへと駆り立てるきっかけとなったのが、2009年のアジア選手権でした。
日本 対 中国の決勝戦。
観客席で見ていた川村選手の目に入ってきたのは、中国代表にまるで敵わない日本代表の姿 。
「自分もこのピッチに立って、日本代表として世界を目指したい。世界に挑戦したい」
川村選手の心に再び火がついた瞬間でした。
それから4年後の2013年、『その日』はやってきました。
川村選手にとって日本代表デビューとなった、世界王者・ブラジルとの一戦。
前年のロンドンパラリンピックでブラジルは金メダルを獲得、その世界一のメンバーが来日し、さらにスタメンも全く同じ。
「ロンドンパラリンピックの決勝と同じだぜ」
緊張よりも「ワクワクとした」気持ちで、とにかく世界一のブラジルを相手に、今の自分がどこまで通用するか、チャレンジャーとして挑戦することを意識して試合に臨みました。
2対0
試合の流れは完全にブラジル。日本は得点できないまま終わってしまう、会場にはそんな空気が流れていました。
後半残り時間が少ない中、川村選手は最後の最後まで諦めず、ゴールを目指して走ります。
ゴールスローからのカウンター、イメージ通りにボールを操りシュート。
そしてーー
ついに、ブラジルからゴールを奪いました!
今でも鮮明な記憶として残る、忘れないゴールとなりました。
川村選手が、インタビューでトレーニングについて質問されると、よく口にするのが「反復練習」。
試合をイメージしながら、相手をイメージしながら、キックの精度・キックの感触・ドリブルのかわし方・キーパーのタイミングをいかにずらすのか…など、何度も何度も繰り返し練習して精度を高めています。
そういった地道な努力が、川村選手最大の強みである、ドリブルの”キレ”と得点力を生み出しています。
川村怜選手のリクエスト曲: イノセントワールド / Mr.children
「Liveに行くと何万人のファンが一体となって、ものすごいパワーをもらえるし、一瞬で何万人を一体にできるエネルギーは本当にすばらしい。楽曲も奥深い」昔から大好きなアーティストだそうです。
次回も、ブラインドサッカー・川村怜選手をゲストにお迎えしてお送りします。お楽しみに。
◆◆◆ ブラインドサッカー試合情報 ◆◆◆
3月3日(土)・4日(日)に、神奈川県川崎市で『ブラインドサッカー クラブチーム選手権2018』が開催されます!
全国4ブロックの地域予選を勝ち抜いた7つの国内クラブチームと海外から招聘した韓国のチーム、全8チームが頂点を目指し戦います。
川村選手が所属する、Avanzareつくば(東日本リーグ1位)も出場します!
Avanzare つくばは、日本選手権で8回の優勝を誇る強豪チーム。
昨年のこの大会では3位という結果に終わりましたが、今年の大会に向けて川村選手は、
「優勝目指して、一試合一試合を勝ち切っていければと思っています。日本選手権も控えているので、この大会で次に繋がる試合をしていきたいと思います」と意気込みを語りました。
背番号5(Avanzare つくば)の川村選手のプレーをぜひ間近でみて、応援しましょう!
日本パラリンピック委員会は14日、平昌2018パラリンピック日本代表に新たに2選手を追加したと発表しました。
アルペンスキー : 夏目 堅司 (なつめ・けんじ)選手
アルペンスキー:三澤 拓(みさわ・ひらく)選手
いよいよ、パラリンピック開幕まで3週間を切りました。
日本選手の活躍に期待しましょう!
パラバドミントンの今井大湧選手を迎えてお送りした第2回目。
もうすぐバレンタインデー♡ということで、「チョコはお母さんからしかもらったことがないです」という今井選手ですが、「高校生の頃は前日に少しソワソワしていました」という10代の素顔も覗かせていました。
東京2020パラリンピックで初めて正式競技として行われるパラバドミントン。
昨年9月には日本で初めてとなる国際大会が開催され、会場にはたくさんの観客が訪れました。
世界 29の国と地域から188名の選手が出場したこの大会で、今井選手はSU5(上肢障害)クラスのシングルス・ダブルスともに銅メダルを獲得しました。
しかし、今井選手は「今までの国際大会の中で一番悔しい思いをした大会」だったと振り返ります。
日本での国際大会ということもあり、昔からお世話になっている方々が応援に駆けつけてくれて、今まで以上に”優勝したい!”という気持ちが強かったといいます。
それだけに、優勝することができなかったということが悔しさとして残った大会となりました。
この大会で、今井選手は現在世界ランキング1位・マレーシアのリク選手と対戦しますが、東京2020パラリンピックを目指そうと思った理由のひとつが、このリク選手の存在でした。
初めて出場したアイルランドの国際大会では決勝戦で敗れ、その時感じた「負けたまま終われない」という気持ちが原動力となりました。
過去4回のリク選手との対戦で、今井選手は全敗。
「動き出しのスピード、ショットの正確性・・・技術力が自分より全て高いので、常にラリーの主導権を握られてしまう」とリク選手の強さを語ります。
昨年11月に韓国で行われた世界選手権では準決勝であたり完敗を喫しました。
そして、その後に行われた決勝でリク選手が1点・2点を争う非常に競った試合をしていたのを見て、世界との力の差を見せつけられます。
「早くそこに追いつきたい」
世界選手権での自分のプレーを見つめ直し、フットワークの仕方やスピード、そして、スマッシュを活かすために(コートの)前で戦える技術をつけることを今後の課題として挙げました。
昨年12月には『ドバイ2017アジアユースパラ競技大会』に出場し、見事金メダルを獲得。
「自分と実力が変わらない選手がたくさんいる中で、競って勝ちきれて優勝できたのですごく自信になった」というこの大会で、今井選手は日本選手団の主将を務めました。
主将として他の競技の選手や海外の選手とたくさん交流したいと思っていたそうですが、自分の試合もあり、それがあまりできなかったのは少し残念だったとしながらも、
「こういう性格なので、今までリーダー的なことをやる機会がなかったので、とても貴重な経験をさせてもらった」と笑顔で語りました。
いよいよ2年半後に迫った東京2020パラリンピックに向けては、パラバドミントンが初めて正式競技となるので、たくさんの人に見てもらえるように盛り上げていきたい、そして、自分を応援してくれる方々に喜んでもらえるような結果を残したいと抱負を述べました。
最後に、今井大湧選手が上をめざして進もうとする方に伝えたい“Going Up”な一言を伺いました。
『日々感謝』
自分がパラバドミントンを始められたのも、まわりの方々がサポートしてくれたから、そして今こうして練習ができているのは、いろいろな方々自分をサポートしてくれているから。そういう方たちに感謝の気持ちを忘れないように、という思いが込められています。
今井大湧選手のリクエスト曲: Reboot / 東方神起
お母様の影響で自分も好きになったという東方神起。 「かっこいい、憧れますね、ああなりたい」と言っていました(ちなみに、甘いマスクの”チャンミン”派だそうです)
次回のゲストは、ブラインドサッカーの川村怜選手です。どうぞお楽しみに。