今回のゲストは、
サッカー女子日本代表なでしこジャパンを、
2011年のサッカー女子ワールドカップドイツ大会で優勝に導いた名将
佐々木則夫さんです。
−白いアディダスのトレーニングシューズですね?

ワールドカップのアジア予選から履いていたんです。
連戦連勝で、この靴は僕に運を巡り合わせてくれてるなと。
本当はもっと新しい靴を履いてくれと言わたんですが、
いや、これを持っていくと。
1戦1戦、結果を書き込んで行きました。
ニュージーランド○、メキシコ○、イングランド●とか付けながらね、
楽しみながらやっていました。


−最後、金の○USAですね?
この金の丸だけは、
家に帰ってきてから付けたんです(笑)

−ロンドンオリンピックの時もあるんですか?
ロンドンオリンピックのときもあるんですよ。
ブルーのシューズで、予選のときから書いて行きました。
カナダワールドカップのときもあります。
−2011年のワールドカップ、出発の時は誰も優勝なんて思っていませんでした、
佐々木さん自身も世界で戦った事がない、不安じゃなかったですか?
ワールドカップは、ワクワクしていました。
自分たちの力を試す時だと。
アジア予選の方が不安でした。
負けられないと。
−2011年、チャンピオンになったことで、
その後、なでしこは難しくなりましたよね?
優勝した1か月後に2012年ロンドンオリンピックの予選が始まるわけです。
ワールドカップで優勝して、
ここで予選落ちしたら僕はマヌケ男ですよね。
その時のプレッシャーは人生で1番ありました。
選手もありました。
コンディションも含めて難しかったと思います。
−ロンドンオリンピックの決勝、
日本人以外の観客が顔に日の丸のペイントをし応援してくれましたよね?
アメリカ戦は、ロンドンの決勝が一番いいサッカーをしてくれました。
2011年は耐えて耐えて盛り返してPK、ロンドンでは、
自分たちのプレーをしながらの内容でしたから。
本当にいいゲームだったと思います。
−リクエスト曲は?
美空ひばりの「川の流れのように」です。
人生で迷ったり、辛かったりした時、
この曲を聞くと心が穏やかになるんです。
社会人の時に妻が大病して、今後どうしようかと言う時に、
車のラジオからこの曲が流れて、
車を止めて聞いていたんです。
何度も聞きたいので、CDを買って聞いて…。
今は今で時が流れているから、
ずっと流れが悪いわけではないと。
流れに沿っていくのも悪くないと、
人生の岐路に立った時に癒してくれた曲ですね。
そんな佐々木則夫さんに、金子がより突っ込んで聞いていくコーナー!
『金子の深堀り!』
-これからのなでしこが世界との競争力を保つためには、
このままではダメ、ということでプロ化だと思うんですが?
女子サッカーの「女子新リーグ」設立の準備室長をやって2年目になります。
2008年、北京オリンピックでベスト4になった時に、
本当はすぐに親善試合をやってほしかったんです。
今度、2011年のワールドカップの時に優勝して、
あれほど盛り上がって、体制としては何もできなかったこと、
僕自身も反省して、2020年、東京オリンピック後、
スポーツがトーンダウンする中で、
なでしこのリーグがプロ化したいですね。
-「世界最高のリーグを日本」に、女子だったら可能性ありますよね?
アメリカもヨーロッパも歴史はありますが、
そこまでビッグなプロリーグに達成していません。
我々も大風呂敷ではなく、
世界一のリーグという質の高いものを目指したい。
-プロリーグによって女子サッカーがどう変わりますか?
日本の女性はサッカーという競技に非常に適しているんです。
僕が証明したじゃないですか。
日本の少女たちが夢を見れるようなリーグを構築し、
それがなでしこの質にも繋がり、
それがまたワールドカップ、オリンピックの栄冠につながると。
僕は縁の下の力持ちなので、準備室長としてやるだけであって、
そのリーグの長には女性を立ててもらって、
舵をとってもらいたいですね。
そんな佐々木則夫さんが今でも忘れられない言葉、大きなチカラになった言葉とは?
『誠心誠意取り組む!』
同じ言葉を2週連続です。
今週も誠心誠意話させていただきましたので。
本当に染みている言葉です。