映画監督になるために必要なこととは?

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3月23日放送  ゲスト:映画監督・演出家 和泉聖治 第5回(ラスト)

映画監督になるために必要なこととは?

テレビ朝日で3月放送のアガサ・クリスティ 二夜連続ドラマスペシャル、『大女優殺人事件~鏡は横にひび割れて』で監督を務める。前作『そして誰もいなくなった』に続く、アガサ・クリスティ作品!


若い人にはどんどん出てきてほしい

黒木)毎日、さまざまなジャンルのプロフェッショナルにお話を伺っていくあさナビ、ゲストは、映画監督・演出家の、和泉聖治さんです。
監督は最近、映画館に行かれましたか?

和泉)撮影の合間によく行きます。映画はスゴい量を観ているので……特に観たい物とか、あるじゃないですか。それは間違いなく観て、その後時間があると、「あれも観てみよう、これも観てみよう」となり、気が付けば、ほとんど観ている。

黒木)いま若者というか、映像の世界を目指す方が沢山増えてきていると思いますが、若者の、クリエイターを目指す人たちにアドバイスするとしたら、何かございますか?

和泉)僕たちが映画を撮り始めた頃と比べると、多様化して、いろいろな入り方があるので、そういう意味では入り口は増えたと思います。「映画監督になりたい」とか「こういう作品を撮りたい」と思う人は増えたと思いますが、本当にやろうと、「夢」として決めて、途中で諦めないで、最後まで見続けようという気持ちがないと、難しいですね。たまたま運が良かった、みたいなことは無い世界なので。そういう思いがずっとあれば、映画監督にもなれるのではないでしょうか。

黒木)でも、ハードル高いですよね……

和泉)そうですね。入り口が広がったとはいえ、そう簡単には。映画って、お金がスゴくかかりますからね。

黒木)でも、映画がこうやっていろいろな人が「作りたい、観たい」ってなると、映画界自体がもっと元気になるでしょうし。

和泉)映画界ももっと、入りやすく入り口を広げてもいいのかなと思います。僕たちも若い人たちの作品、本当に観たいですからね。最近観た映画でも「お、スゴいな」と、逆に「そこまでやるか!」というような作家もたくさんいるし、興味があるので、そういう人たちがどんどん出てきた方がいいな、と思います。


『アガサ・クリスティ 二夜連続ドラマスペシャル』

黒木)いま、映画の話をしましたが、テレビで今回、監督とご一緒させていただきました。テレビ朝日系列で3月24と25の21時から放送されます。『アガサ・クリスティ 二夜連続ドラマスペシャル』! 『パディントン発4時50分』が第1夜の放送になり、25日のは……タイトルを私が言うの、スゴく照れくさいです。

和泉)『大女優殺人事件~鏡は横にひび割れて~』というタイトルの作品です。これはかつてアメリカで映画化され、エリザベス・テイラーとロック・ハドソンがやった作品ですが、黒木瞳さんに、かつてエリザベス・テイラーが演じた役をお願いしました。

黒木)大変なプレッシャーの中、演じさせていただきましたけれど、多くの方に観ていただきたいですね!

和泉)そうですね。本当に、観ていただきたい。

黒木)この2夜両方とも、監督がお撮りになったんですよね。

和泉)ええ。両方とも撮りました。

黒木)これは去年の12月くらいからでしたっけ?

和泉)そうですね。撮影の準備から含めると、仕上げまで入れて3、4ヶ月くらいかかりました。でも、いま思えばスゴく充実した時間だったと思います。

黒木)しかも、寒かったですよね、撮影中は。でも、私「女優」役って、やったことないので……

和泉)そうなんですか?

黒木)なので、「こういうときに女優って何着てるの? 何するの?」とか、質問があったじゃないですか。「何してるんだろ、私」とか思って(笑)。

和泉)いや、でも一緒に衣装合わせやったとき、よく読み込んでいるというか、前作(エリザベス・テイラー版)もあるので、「よく勉強されてるな」と思いましたよ。

黒木)まだあのときは、エリザベス・テイラーの映像を見ていませんでした。

和泉)そうだったんですか!

黒木)イメージだけで、「どういうものかな」と思いながら。

和泉)いや、「相当、読まれてるんだな」と思いました。

黒木)監督に褒められると、本当に目尻が下がりっぱなしになってしまいます(笑)。24・25日の21時から、第1夜、第2夜と、『アガサ・クリスティ 二夜連続ドラマスペシャル』がありますので、是非みなさま、ご覧いただきたいと思います!

(2018年3月23日放送分より)

映画監督になるために必要なこととは?

和泉聖治/映画監督 
1946年9月25日、神奈川県横須賀市出身。
父は彫刻家・劇作家・舞台演出家、元俳優で映画監督の木俣堯喬(あきたか)。
1972年に成人映画『赤い空洞』で監督デビュー。
1982年、36歳の時に『オン・ザ・ロード』で一般映画デビュー。
『さらば愛しのヤクザ』『南へ走れ、海の道を!』『お日柄もよくご愁傷様』など、数々の映画・ドラマの監督を務め、2000年からはテレビ映画『相棒』シリーズのメイン監督を務めるなど、監督・演出として幅広く活躍。
テレビ朝日で3月放送のアガサ・クリスティ 二夜連続ドラマスペシャル、『大女優殺人事件~鏡は横にひび割れて』で監督を務める。前作『そして誰もいなくなった』に続く、アガサ・クリスティ作品!

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